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10倍速く文章を書くために、意識すべきたった1つのこととは?

フォレスト出版編集部の山田です。

企画書や報告書、プレゼン資料など、何かと文章を書くことが多い社会人。そんな中、もっと文章を書くスピードを上げて、他のことに費やせる時間を増やしたいという方も多いのではないでしょうか。

そこで参考にしたいのが、『10倍速く書ける 超スピード文章術』(上阪徹 著、ダイヤモンド社)。

著者は、他の著者に代わって本を書くブックライターなのですが、23年間1度も締め切りに遅れたことがなく、「1ヶ月15万字」「5日で1冊」を書き続けている方になります。そんな超速筆ライターの著者によると、文章を書くスピードを格段に速くするたった1つの秘訣は、「素材」を意識することだそうです。

素材を意識するとはどういう意味かというと、「どう書くか」ではなく「何を書くか」に集中するということだそうです。

「どう書くか」より「何を書くか」が、はるかに重要です。
大切なのは、文章の「表現」ではなく、文章の「中身」だということです。
文章の中身とは、つまり「素材」です。

この記事では、文章を早く書けるようになる素材の集め方のなかから、簡単に取り入れることができる3つのポイントをご紹介します。

1. ひらめきをメモする


あなたは、こんな経験はないでしょうか。

「あれ、さっきすごくいいアイデア浮かんだと思うけど、何だったっけ・・・?」

あとでメモしようと思ったのに、いざメモしようとしたときに思い出せなくなってしまった、なんていうケースは意外と多いのではないでしょうか。

著者によると、アイデアはふとした瞬間に何度も訪れるため、浮かんだ素材は、必ず漏らさずにメモすることが大事であると言っています。

単純に、ひらめきをメモするのです。すべて残らず、必ずメモしてください。あとから思い出すことはできないと思ってください。自分の記憶力は、絶対に信用してはいけません。

2. 見たものをメモする


素材集めでぜひ覚えておくべきもう1つは、聞いたことだけでなく、あなたが見たものをメモすることであると著者は述べています。

私は記事を書くときに、これをやっています。
たとえば経営者を取材したとき、社長室に重厚感があったとします。
それをそのまま「重厚感がある」と書いたら、読者は具体的にイメージできません。その場に行ってない人でも書けるからです。重厚感の「中身」を書かなければいけない。
そこで、壁やカーペットの色、テーブルやソファーの特徴、窓から見える景色など、「重厚感を象徴するもの」をメモしておくのです。
「見た情報」を文章に盛り込むことで、読者に社長室の「雰囲気」を伝えられる。臨場感を高められるのです。

何度も聞き直さなくてもいいように、つい聞いたことをメモすることだけに意識を向けがちになることもあると思います。でも、あなたにだけしか書けない説得力のある文章を書くには、聴覚だけではなく視覚、もっと言えば、五感のすべてをフル活用して得たことをメモすることが大事なのだそうです。

3. 別のことをやりながら素材を考える


素材を考えるためには、「考えつつも他のことに気を取られている状態」を意図的につくる方がいいと著者は言っています。

特に集中して考えるわけではなくても、ぼんやりと「こういうことを考えないといけないな」と思いながら走っていると、ひょいとアイデアが浮かぶことが少なくない。
「あ、あの話を入れよう」と素材が浮かんだり、本の「章」のタイトルがひらめいたり、すんなり読める文章の構成が整理されることもあります。
デスクに座っているより、別のことをしている方がはるかにひらめきの頻度が高いのです。

これは、企画をつくる上で私の上司からも同じようなアドバイスを頂きました。アイデアは、机の前でウンウンうなっているよりも、人との雑談の中で生まれたりするよ、と。

締切の迫っている文章を書かなければならないときは、PCの前に張り付いてしまいがちですが、速く書くためにも、まずは一旦考えるのをやめてみるのも手なのかもしれませんね。


以上、本書で紹介されている素材の集め方からいくつかご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

本書では、文章を早く書くには、ただ1つ「素材」を意識すること。
そして素材を集めるために、普段から自分の感覚をフルに使って、とにかく感じたことや思ったことをどんどんメモする習慣をつけることが大事だということが述べられていました。

その他にも本書では、より実践的な具体的な手法がたくさん紹介されているので、ご興味のある方はぜひ参考になさってください。

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