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【まえがき全文公開】働く人たちに必要な”もの”とは?

こんにちは。フォレスト出版の美馬です。

どこでも通用する人は何をしているのか?
先週、新刊『自分の価値のつくりかた』について紹介しました。

著者の安田雅彦さんはこれまで大手企業(西友⇒グッチグループジャパン⇒ジョンソン・エンド・ジョンソン⇒アストラゼネカ⇒ラッシュジャパン⇒現在、独立)の転職を4回経験しており、そのたびに自分の価値を生み出し、年収を上げ続けてきた人物。

そんな安田さんは、現代の日本で働く人たちに対してどのような思いを持ち、働く人たちに必要なものは何だと考えているのでしょうか?

本日は安田さんの思いがこれでもかというくらい詰まった、本書の「はじめに」を特別に全文公開します。

 はじめに
 日本の99.7%は中小企業であり、労働人口の7割が中小企業で働いていると言われています。そんな中小企業は今、時代の変化に取り残されています。時代に取り残され、どんどん元気を失いつつある。そうした状況を見て、「この人たちが元気にならなければ、日本経済に未来はない」と思ったからこそ、私は大手企業を辞めて独立し、中小企業の人事顧問をしようと決めました。

 はじめまして。安田雅彦です。外資系企業での勤務が長かったため、まわりからはマサさんと呼ばれています。トレードマークはヒゲとスキンヘッドです。スキンヘッドにしたのは2002年くらい。当時流行していたベッカムヘア(ソフトモヒカン)をやめて、故あってスキンヘッドにしました。それはじつは大事な話になるので、後ほど説明しますね。

 さて、まずは私の経歴をかんたんに紹介します。

 1989年 南山大学を卒業西友にて店舗・家電販売担当の後、人事採用・教育に異動。子会社出向後に同社を退社
 2001年 グッチグループジャパン(現ケリングジャパン)にて人事部門を担当
 2008年  ジョンソン・エンド・ジョンソンにて組織人事や人事制度の改定、導入
 2013年 アストラゼネカにて人事ビジネスパートナー部長
 2015年 ラッシュジャパンにて人事統括責任者・人事部長
 2021年 株式会社We Are The People 設立
 
 見る人によってはすごい経歴と感じるかもしれませんが、私は特別に学歴が良いわけではなく、人事における学術的バックグラウンドもありません。外資系人事マンとしては、はっきり言って亜流です。だからMBAを持っているような本当にピカピカの経歴を持つ外資系企業の人事担当者などに対して、少しコンプレックスがあります。
 しかし、私は充実した日々を送っています。なぜなら「パーパス(存在意義)」を持って生きているからです。これは自信を持って言えます。

 世論調査や人材コンサルティングを手掛けるアメリカのギャラップ社の世界各国の企業を対象に実施した従業員意識調査(2022年度)によれば、日本の職場でのエンゲージ、つまり仕事や会社に満足している従業員はたったの5%であり(OECD加盟国平均は20%)、じつに95%の人が嫌々会社に行っていることになります。国民の多くが嫌々会社に行っているという状況は、日本の労働に対する価値観と労働環境の変化に原因があります。
 そもそも日本では「働かざる者食うべからず」という考え方が一般的で、労働とは生きるために強いられることであり、決して楽しむものではありませんでした。「仕事は大変だからこそ、その対価としてお金をいただける」なんて話を幼少期にされて育った人も多いでしょう。
 高度経済成長期では終身雇用・年功序列が基本であり、長い労働時間で長い年月働き続けていれば、昇進と昇給が約束されていたため、その考え方でも良かったのです。また、会社という集団の中では個人の意志よりも集団の利益が優先され、それが美徳とされてきました。そう思って頑張れば、いつか出世できる。いわゆる「滅私」の考え方です。
 令和を生きる私たちにも「仕事は大変で、苦労するからこそお金がもらえる」という価値観は脈々と受け継がれています。ところが、その一方で、人々の我慢を支えていた終身雇用制度はなくなり、年功序列という考え方も古くなりました。長時間労働で頑張ったところで、いつリストラされるかわからない、昇給する保証もない、会社自体がなくなるかもしれない……。このような環境でやりがいを持って働こうというのは難しい話です。「滅私」することの意味がなくなりますね。

 日本がこのように苦悩している中、世界には労働を苦と思わず、毎日生き生きと働いて業績を伸ばし続けている企業があります。と言うよりも、グローバルな環境で働いている一部の人たちが「明日もここで働きたい」という気持ちを持ち、楽しみながら業績を伸ばしている企業の存在に気づき始めたというのが正しいでしょう。
「労働は苦しくない」「明日もここで働きたい」「仕事に対してワクワクしてもいい」と思っている日本人はまだごく一部で、日本社会そのものは変わっていません。
 だから、その真理に気づき、毎日ワクワクして仕事をしたいと願う人の多くは、その環境を求めて海外に出たり、迷うことなく転職したり、起業したりしています。
 要するに、日本社会は今すぐ変わらないけれど、あなたが今の働き方に不満を抱き、それを本当に変えたいと望むなら、自分次第で環境を変化させることができるという
ことです。そして、それはどんな逆境も乗り越え、成果を出せる、あなただけの最強の強みになります。
 本書で紹介する手法を一つ一つ着実に実践していけば、「明日もここで働きたい」「この仕事と深くかかわりたい」という気持ちを持ちながら働けるようになって、自分で自分の人生をコントロールできるようになるでしょう。そして、世界中どこでも通用するあなただけの価値、その価値を生み出す源泉となる「パーパス(存在意義)のある人間」になることができるようになります。

 本書には、「そんなことに意味があるの?」とか「そんなの私には難しいよ」と思うような内容もあると思います。しかし、それをすることはほかの誰でもない、あなた自身のためになります。
 そもそも私自身が自分らしく幸せに生きるためにやってきたメソッドです。これをお伝えすることで、少しでもあなたが「滅私」することなくあなたらしく価値のある人生を生きる、そのサポートができたら嬉しく思います。

安田雅彦『自分の価値のつくりかた』
「はじめに」より

では、自分の存在価値(パーパス)を見つけ磨いていき、それを武器にして結果を出すにはどうしたらよいのか? 具体的な手法についてはまた後日ご紹介したいと思います。

書影をクリックするとAmazonページに飛びます。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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