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【フォレスト出版チャンネル#176】ゲスト|100万部突破の著者、嶋津良智さんが明かす本邦初公開の話

このnoteは2021年7月16日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

「ベストセラー作家」になるとどんな心境の変化があるか?

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティーを務める今井佐和です。本日は昨日に引き続き、編集部の杉浦さんと、そしてベストセラー作家の嶋津先生とお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

嶋津:はい。よろしくお願いします。

今井:昨日に引き続き、色々とお話をお伺いしていきたいと思うんですけれども、昨日の話で「日本一の」っていう冠言葉がつくようなベストセラー作家になられた嶋津先生なんですけれども、ベストセラー作家と、皆さんに認知されるようになる前と後で、何かご自身の心境だったり、周りの変化だったりっていうのはありましたか?

嶋津:そうですね。それね、本を書いて結構売れた頃に聞かれたんですけども、実は本を書く前に本がすごく売れた方と話した時に言われたのは「嶋津さん、本を出すと人生変わるよ」と。「更には本が売れちゃったもんなら、人生めちゃめちゃ変わるよ」みたいな。そんなことを実は言われていたんですよ。で、僕の中ではどんな世界が待ってるんだろうみたいな(笑)。すごく膨らんでしまっていた部分が、実はあるんですね。で、本当におかげさまで、結果的にいくつか本を出させていただいて売れたんですけども、どうだったかと言うと、「正直そんなに変わったか?」っていう感じなんですよね(笑)。もしかしたら、僕がちょっと贅沢なのかもしれないんで、なんとも言えないんですけれども。もちろん変わったか、変わらなかったか、だったら多少変わりましたけど、そんなに「人生変わるよ」ぐらい何か変わったかって言われると、微妙というのが正直なところですね。ただ、「そんな中でも何か変わりましたか?」っていうことであれば、やっぱり本が売れたせいなのか、もしくは本を売るために出していただいた広告のせいなのかわからないですけど、電車広告を出していただいたんですよ。その時に、広告に僕の写真を載せていただいたんですよね。ですから、嫌でも僕の知り合いにはめちゃめちゃ目に入るわけですよ。電車広告で、僕の顔写真がたくさんそこら中にばらまかれたようなかたちですからね。

今井:(笑)。

嶋津:その時はやっぱりSNSを通じて「おー!嶋津!見たよ!電車の中で」みたいな感じで、たくさんメッセージを頂いたりとか、そういうのはありました。あとはやっぱりこういう教育事業をやっていくという中で、これだけ本を書きましたよみたいな実績として語られるようになったというメリットは大きかったなっていうのはありますね。そんなにいないですからね、100万部売った著者って。

どのような経緯でビジネス書作家になったのか?

今井:元々作家になりたいというか、本を書きたいといった気持ちはあったんですか?

嶋津:それ、いい質問ですね(笑)。それは実は全然なくて、僕はビジネス畑でやってきたんで、ちょっと細かい話は端折りますけども、今の教育事業を始めた時に、この事業をやって行く上で営業ツールとして本を書きたいっていう・・・。書きたいと言うよりも出したいっていうのが正直なところかな。本を出したいと思ったんですね。それで、当時まったく違う業界にいたので、何のツテも人脈もない中で、なんとか人のツテをたどって、ある出版社さんにたどり着いたんですね。で、その出版社さんで、「実は・・・」と。「そこそこビジネスとしての実績もあって、今はこういう仕事を始めたので是非本を書かせていただけませんか?」って言ったら、そこでは書かせてもらえなかったんですよね。で、正直、「チェッ。なんだよ」って思って(笑)。もうちょっと軽く、僕は考えていたので、「なんだよ」って思って。その後に色々と講演活動とかをやっていく中で、同じことを自分がしゃべっているなって言うことに気づいたんですね。当時、この仕事ははじめてだったので、そんなことすら気づいてなかったんですけど、どこ行っても同じことしゃべってるなと思ったんで、だったらこれを、しゃべっていることを、小冊子みたいなものにまとめて、自分でちょっと営業ツールみたいなかたちで本をつくったらいいのかなと思って、ある小冊子を作ったんですよ。「独立起業してから、会社を上場させるまでに、私が学んだこと」というタイトルの小冊子をつくったんですね。それを営業ツールとして配りまくってたんですよ。そしたらそれがある出版社の方の目に留まって、逆に今度は出版さんから「本を書きませんか?」と。フォレストさんじゃない出版社さんですね。「本を書きませんか?」っていうことで、ちょっと声をかけていただいて、そしたら今度は僕がこの小冊子があれば、全然これでいいじゃんみたいな感じの状況になってしまっていて、ちょっと本を出すこということに対する意欲が薄れていたんですね。で、ご連絡をいただいたんで、「ありがとうございます」っていうことで、「是非書きたい本が出た時に、よろしくお願いします」みたいな感じで、その場は終わったんですね。で、そこから1年ぐらいたった時ですかね。教育事業を重ねて、色々なテーマの講演とかもさせていただく中で、書きたいと思ったことができたので、正直、どこの出版社さんがどうだとかは、その頃はよくわかってなかったんで、きっと一番最初に声をかけてくださった出版社さんに縁があるんじゃないかなと思って、当時一番最初に声をかけてくださった出版社さんに連絡をして、「実は書きたいものができたんで、力を貸してもらえませんか?」っていうことで、一番最初の処女作として出したものが、『だから、部下がついてこない!』っていう本だったんですよね。で、それがまあそこそこ売れたので、それがきっかけで色々な出版さんから声をかけていただくようになって、今は累計で28冊出させていただいたって感じですかね。

今井:そうだったんですね。ものすごいベストセラー作家さんなので、昔から書くのがお好きだったり、本を出すのが夢だったりとか、そういったものがあるのかと思いきやまさかの 営業ツールとして考えていたっていうところにすごく驚きました。

ビジネス書は人生を豊かにするための武器

嶋津:そうなんですよ。さらに僕の暴露話を一つするとですね。僕、実はあんまり本読まないんですよ(笑)。

今井:そうなんですか!

嶋津:あんまり本を読まないんですよ。なんで読まないかって、正確に言うと、本を読むスピードがめちゃめちゃ遅いんですね。本ってよく流し読みしたりとか、ポイントだけ読むみたいなことをしたりとかして月に何十冊も読むような方とかもいらっしゃいますけど、僕はそれができないんですよ。もう最初から最後まで全部目通さないと気が済まない人間で、さらには、読んでいくじゃないですか。そうすると、自分の頭を動かしながら読むので、引っかかるところが出ると、本を閉じて、そこから読み進めなくなっちゃうんですよ。「いや、俺だったらこうだな」とか、「これはこういうふうに使えるかな」とか、「いや、あの時は俺はこうだったけど、この著者はこうだけど、いやこうかな」とかね。もうとにかくめちゃめちゃ頭を回しながら読むので、全然進まなくて、嫌なっちゃうんで、あんまり読まないんですよ(笑)。本当に自分自身が興味のあるテーマとか、タイトルとかの本じゃないとですね。ただ、よく研修に来てくださる方とかにも言うんですけど、「学ぶことが成果を変えるんじゃない。行動することが成果を変える」という大原則があるわけですよね。だから、本を何十冊も読もうが、読んで終わりじゃ何の意味もないわけですよね。やっぱり読んでそれをいかに行動ということに変換させていけるかどうかで、成果にかえるわけじゃないですか。だから、極端な話、何十冊も本をただ読む人よりも、たった1冊のたった1ページのたった1行かもしれないけど、そこを確実に行動に移していける人の方が成果に変えられる。だから、読むことももちろん大切なんですけど、それ以上に大切なのは読んだことをいかに行動に移していくかっていうところだとは思っているんで、本当にそういう意味では必要最低限な本しか僕は読まないんですよね。

今井:今なんとなく「書を捨てよ町へ出よう」みたいな言葉が思い浮かびました。そうすると、嶋津先生にとって、本っていうのは、行動するための種火だったりとか、エッセンスになるようなものを読んで、そして行動するっていうようなかたちで、読んでらっしゃるという感じなんですかね?

嶋津:要するに目的は、自分の人生を豊かにするということなので、仕事の成果にしても、色々なものにしても、自分の人生を豊かにするために、今どんな本を読んで、何を吸収して、どういう行動を起こしていくかっていう、こういう読み方をしないと。小説とかそういうのは別ですよ。僕は小説とかは逆に意外と好きなので、たまに読んだりとかするんですけれども、ビジネス書っていうのはあくまでも自分の人生を豊かにするための、ある意味ツールであり武器なので、僕はそういう読み方をするんですね。

今井:ありがとうございます。そうすると、やっぱり『怒らない技術』を読んでくださった方には、読んで満足せずにちょっとでも何か行動に移して欲しいなあなんていう感じですかね。

嶋津:間違いなく、それをメッセージとして伝えたいですね。急に思い出したんですけど、すごく嬉しかったのが、中学生の女生徒さんから「おばあちゃんにこの本をプレゼントされて読んだら、すごく分かりやすくて、面白くて」っていう感想をいただいたんですよね。僕が本を書くときにすごく気をつけているのが、誰もが読んでわかる本っていうことを実はすごく意識してるんですよ。だから、自分で言うのも変なんですけれども、本をよく読む人にとっては、もしかしたら僕の本ってつまらない本かもしれないんです。なぜかと言うと、あまりにもわかりやすく、わかる言葉で書くようにしてるからなんですね。でも、それって実は目的があって、普段はあまり本を読まない人に読んで欲しいなって思っているんで、とにかく難しい言葉は極力使わない。難しいことも極力書かない。難しいことをいかにわかりやすく、わかりやすい言葉で書いていくかっていうのは、ものすごく意識してますね。

今井:すごいですね。ビジネス書なのに、中学生の子からお手紙というか、感想が届いたっていう。

嶋津:はい、嬉しかったですね。おばあちゃんからもらったっていうね。やっぱり我々著者にとって一番嬉しいのって、自分の本を読んだ人がその本を誰かにすすめてくれるっていうことなので、僕はいつも本を書く時にそれを意識するんですよね。誰かにプレゼントしたくなる本を書くみたいなところを。

今井:そうだったんですね。ありがとうございます。最後にVoicyのリスナーの皆さんの中にはいつか本を書いてみたい、作家としてデビューしてみたいなって思っている方もいらっしゃるかと思いますので、そういった方々にメッセージをお願いしてもよろしいでしょうか?

ビジネス書作家になるためのステップを伝授

嶋津:はい。こんなこと言ったら杉浦さんに「(本を出すことを)なめないでください」って、怒られちゃうかもしれないけど、今、こうやって自分が本を書くようになって、わかったんですけど、本を書きたいんだったら、是非これをしてくださいっていうのが2つあって、1つは本をすでに書いている人と出会うように意識してほしいですね。で、もう1つは、是非ブログでも何でもいいんで、こういった切り口や、こういったことで、こういった文章をかける人間なんだよっていうことがわかるように、僕はブログを書くことをおススメしているんですね。で、その2つがあると、例えば僕なんかもそうなんですけど、よく「本を書きたいんだけど、誰か紹介してもらえないかって?」言われたら、「こういう人がこういうブログを書いてるんだけど、本にするために何か手伝ってあげたりとかできますかね?」って、紹介しやすくなるっていうメリットがあるんですよね。だから是非、もし本を出したいという方がいたら、僕の様なすでに本を出している人と出会うようにちょっと努力をしてみたらどうかということと、あとは紹介がしやすくなるように、是非ブログを書き溜めておいていただくと、今すでに本を書いている人が紹介しやすくなるというメリットがありますからね。そんなことをしてみたらいいんじゃないかなと思います。

今井:ありがとうございます。いわゆる嶋津先生でいう小冊子みたいな、そういうものですよね?

嶋津:まさしくそうですね。

今井:「私はこういうものを書いてます」みたいな。ジブリの宮崎駿さんも「ナウシカ」をアニメ化したいってなった時にはじめは断られたけど、「だったら漫画で書いてやる」って言って書いて、認められてアニメ化したっていうような話を聞いたので、やっぱり頭の中じゃなくて、何かしらかたちに出すことで、それが思い通りになっていくっていう道筋があるんだなあって嶋津先生の話を聞いて感じました。

嶋津:はい。そう思います。

今井:是非リスナーの皆さんも千里の道も一歩からということで、ブログやnoteなど色々なツールがありますので、そういったところから始めていっていただくのもいいかと思います。ということで、嶋津先生にベストセラー作家になったその後、そしてリスナーの皆様へのメッセージということでお話を伺いしてきたんですけれども、杉浦さん、何かありますか?

杉浦:はい。私は嶋津先生とはじめてお仕事させていただいたのが「怒らない技術シリーズ」3作目の『子どもが変わる 怒らない子育て』が2013年で、7年ぐらいのお付き合いさせていただいているんですけれども、本当に初めて聞く話ばかりで、ちょっとびっくりしました。あと先生が、実はあまり本を読んでないっていうのも多分初めて聞いたんじゃないかなって気がして、全然読まない。全然読まないって言ったら失礼なのかもしれないけど、あんまり本を読まない嶋津先生が一体どんな本を読んだのかっていう、かつおすすめどれだっていう。嶋津先生の選書みたいな、「嶋津がお勧めする10冊」みたいな。そんな話も聞いてみたいなあなんて、ちょっと思ったりもしました。あと最後に著者になりたい方向けの話として、2つあるとおっしゃっていたんですけど、そういうブログとか情報発信っていうところは、私もすごく参考にしていて、「お前、それでいいのか」って感じなんですけど、結構私は書籍の企画をググっているんですよ(笑)。ネットサーフィンで得ることが多くて、自分の中で、「こういうのってどうなのかな」っていう、疑問の種って言うか、好奇心の種みたいなのがあって、そういうのをふらふら検索してて、「あー、こんな情報をまとめてる人がいるんだ」と思って、面白そうってアプローチすることが、私のスタイルって言うと、言い方あれですけど、私の場合はそういうのが多いんですよね。そうやって自分の考えを対外的にアピールしておいていただけるとすごくありがたいなと思います。

今井:ありがとうございます。そして『怒らない技術』、まだをお手に取ったことがない方は老若男女に喜ばれておりますので、是非お手に取っていただけたらと思います。本日は嶋津先生、杉浦さん、どうもありがとうございました。

嶋津:ありがとうございました。

杉浦:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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