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2年越しの新刊『生き方は、選べる。』誕生秘話

こんにちは。フォレスト出版編集部の寺崎です。

「〇年越しの企画」というものが、編集者にはよくあるものですが、このたび丸2年越しの出版企画がようやく日の目をみることになりそうです。

それは―――チャンネル登録者数37万9000人の人気YouTubeチャンネル「クリスの部屋」で知られるクリス・モンセンさんの新刊『生き方は、選べる。』です。

クリスさんの動画を観たことのあるひとも多いかと思いますが、「ライフコーチ」という肩書で、動画や独自のプログラムを通して多くの若者に勇気を与え続ける、時代のアイコン。

実際に「クリスさんの動画を観て、ずっと迷っていた転職に踏み切った」という20代の若者が、なんと大手住宅メーカーを辞めてフォレスト出版に入社。彼はいまやクリスさん企画の制作スタッフとして活躍中です(実話です)。

クリスさんとのシンクロリンな出会い

じつは企画した2年前よりもずっと前から「クリスさんでなにか書籍の企画できないかなぁ」とぼんやり考えていました。

そんなある日、2年前の秋。喫煙所での会話。

太田社長「寺崎、クリスの部屋って知ってるか?」
寺崎「いやいや、知ってるもなにも、知ってますよ!」
太田社長「あ、そう。今度会うぞ」

なにやら、とある著者さんを介して、クリスさんが本を出したいという話が持ち上がっていて、その話が社長のもとに届いたそうなのです。

「なんと!シンクロリン!」
(記事「たった10秒で「シンクロ体質」になれる」参照)

その後、トントン拍子で進み、クリスさんと麻布十番で初めてお会いすることに。会った印象は・・・動画のまんまでした。予想どおりというか、予想以上にめっちゃ爽やかなナイスガイ。

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で、2018年11月、さっそく企画書にまとめたのがコレ。

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このときは「ライフ・サバイブ・ハック」みたいなノリで、それこそYouTube動画をベースに文字起こししたうえでクリスさんに取材して再編集して、ノンリニアな構成(どこから読んでも完結する作り)でまとめる、といった感じをイメージしていました。

「うん、これだったら、サクッと出せそうだな」

・・・この読みが甘かった。

熱量溢れる著者の思い入れに編集者魂スイッチ入る

「どんな方向性の本にするか?」
「どんなメッセージを読者に伝えたいのか?」
「誰に読んでほしいか?」

こんなあたりをミーティングですり合わせしながら、少しずつ詰めていくわけですが、やはりYouTubeを通して多くの映像コンテンツを世に送り出して成功してきたクリスさんですから、コンテンツに対しては手を抜きません。

一方で、エモーションが魅力のクリスさんゆえに、エモーショナルな発想でグングン突き進みがちなところは、「クリスの部屋」設立以来の事業パートナーであるYさんが冷静沈着に「クリス、それはちょっと違うよね」とたしなめるシーンも。

「僕はみんなに『大丈夫だよ』って言いたい」
「出版業界だってそうだよ!大丈夫!」

そんなキラキラしたクリスさんのエネルギーに押され、私もどんどん編集者魂にスイッチが入っていきます。

結論として「クリスが書いたものをベースにインタビューをしてもらって補足しよう。インタビュアーは女性がいいかも」(Yさん)ということに。

クリスさん第一子誕生でサンタフェへ

「クリスの部屋」の撮影スタジオに何度も足しげく通い、クリスさんの本づくりが着々と進みます。途中、「文体とかノリは矢沢永吉の『成りあがり』みたいな感じにしよう」と、ハイレベルな要求を出したりして、現場を混乱させたりしてスイマセン。

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時は経過し、2019年。

「本にまとめる材料は十分集まった。あとは原稿にするだけだ!」という矢先にクリスさんから連絡があります。

「アメリカに引っ越さないといけないかもしれないんだよね~」

クリスさんの奥さんはNHKドラマ「マッサン」で主演したシャーロット・ケイト・フォックスさん。ケイトさんが故郷サンタフェに里帰りして出産予定だったことは聞いていましたが、クリスがアメリカに渡る話は初耳です。

まあ、今ではZOOMで打ち合わせできるし、なんとかなります。

さてここから、腕まくりして本格的に本づくりだとばかりに意気込んだ矢先。アイツがやってきます。

新型コロナウイルス騒動でふたたび進行止まる

2000年春、コロナが起こります。

クリスさんの来日打ち合わせもキャンセル。

なによりいちばん影響がデカいのは「コロナ前」と「コロナ後」では、世の中のムードが変わってしまい、「コロナ前」に進めていたコンテンツでは、なんとなく時代にフィットしない感じが出てきてしまったのです。

そこで、再度、クリス本チーム集まってZOOMでミーティングすることに。

「もう、一からやり直したほうがいいんじゃない?」(Yさん)

Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

こりゃ、参った。うーん・・・と頭をひねりながら、2時間ほどみんなでアイデアを練ります。で、結論として「この状況下でクリスが読者に伝えたいことを『クリスの部屋』のスタイルで動画を10本くらい撮ってもらって、それを追加コンテンツとして盛り込む」というアイデアに着地します。

これがバッチグーな感じで、いよいよようやく書籍としてまとまり、晴れて来月刊行の運びとなりました。

最後に「タイトルどうしよう」問題

自己啓発書はタイトルが超大事。

なので、ずーーっと頭の片隅に「クリスさんの本のタイトルどうしよ」がありましたが、なかなか着地しません。それこそ、これも2年がかりです。

こういうときはギューーッと時間と脳を凝縮させて、レモンを絞るように短時間でアイデアを絞ると、ある瞬間にフッと降りてくる経験則があります。

パっと文字づらを眺めたときの0.001秒の印象を判断するために、これまで考えた主要タイトル案を全部をA4の紙に太いマジックで書いて「ひとりタイトル会議」しました。

【タイトル案】
『「あたりまえ」をやめて「ほんと」で生きる』
『いつまでそこにとどまってるの?』
『生き方は選べる』 
『人生の目的なんてなくていい』
『ホントのしあわせを追求する方法を探そう』
『ぼくならこうしてクリアする』
『本音でいきる術』
『自分を信じるとうまくいく』

『生き方は選べる』いいかも。本の内容にも完全に合致してるし、短くてシンプルで伝わりやすい。これだ!ってことで、句読点を追加して「メッセージ性」を強めた『生き方は、選べる。』に最終決定しました。

そんなこんなで2年がかりで完成間近のクリスさんの新刊『生き方は、選べる。』でした。


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