「無意識」や「潜在意識」を鍛えることはできるのか?
こんにちは。フォレスト出版編集部の寺崎です。
今日は「無意識を鍛える方法」をお伝えしたいと思います。このテーマは数々の自己啓発書(通称・ジコケー)を世に出してきたフォレスト出版の責務。永遠のテーマです。
「ていうか、無意識って、鍛えられるの?」
そうですよね。そう思いますよね。私もはじめはそう思っていました。
ハーバード大学のロバート・キーガン教授は『なぜ人と組織は変われないのか』で「人は変革を望みながら、無意識に変革を拒んでいる」と指摘しました。
この「無意識に」がポイントっぽいです。その人の「意識」に上がらない、本人が気付かない領域。ここが人生を左右しているようなんです。
動物の一種である人間は「変化」を怖がる
そもそも動物の一種である人間は「現状維持」を好みます。「変化」は適応が迫られるため、基本的に好ましいものではない。
これは生理学的にも言われていることであり、生物にはホメオスタシス(恒常性)が備わっています。ホメオスタシスとは、内部環境を一定の状態に保ちつづけようとするメカニズムのことであり、哺乳類の体温調節機能もそのひとつです。
人間を含む動物はすべて、自分が心地いい、いま生きている環境(=コンフォートゾーン)に居続けることに安心を感じます。
ただし。
それでは猿と同じ。犬や猫と変わりません。
人間には自ら進化させる「知性」が備わっています。これを生きているうちに使わない手はありません。
そこで、実践ワーク満載の『無意識を鍛える』(梯谷幸司・著)から、無意識にアプローチして現実を変えていく方法をご紹介します。
1日の行動・生活戦略を見直すワーク
ある社長が、1カ月半で急激に売上を伸ばしました。
その人は、寝る直前と朝起きた直後、「本当の自分」の記憶を思い出す作業をしていました。
「きょうも1日、こういう自分として生きるぞ。本当の自分に近づいていくぞ」
それが日常の中で表現され、必要なお金が集まり始め、売上が伸びていったというのです。
脳は頭蓋骨の中に入っていますが、外から人間の動きを観察しています。集合的無意識、大いなる宇宙など、さまざまな表現がありますが、こうした外にある大きな意識と脳が連携して中継している感じなのです。
「心臓を動かさなきゃ」「肺を動かさなきゃ」「腎臓を動かさなきゃ」「肝臓を動かさなきゃ」……このように意識している人は誰もいません。
無意識に心臓は動き、脳はあなたの意識とは関係なく動いています。
それは、誰かが指示を出しているのです。その大きな意識と、個人の意識を、脳が中継しているのです。
あなたは、普段どんな日常を送っているでしょうか。
朝起きてから寝るまでのタイムスケジュールを洗い出してください。できるだけ細かいほうがいいです。「仕事」というざっくりしたものより、こういう作業をやっているといった、細かいものがあると思います。それを書き出して、その横に、「何のためにやっているのか」を書き出してください。
たとえば毎朝の歯を磨く行為。
あなたは何のために歯を磨いているでしょうか。
「息が臭いとみんなに迷惑を掛けるから」
「歯を磨かないと気持ち悪いから」
これは「問題回避型」です。これだとうまくいきません。
みんながそうしているから。テレビでそう言っていたから。そうしたほうがいいって聞いたから。みんなに迷惑を掛けたくないから……。
日常生活のひとつひとつの目的を洗い出すと、ほとんどが問題回避型、外的基準、他者基準であることがわかるはずです。
しかし、問題回避はずっと問題を避けようとし続けます。他者基準、外的基準は、自分の考えを持ち出していないので、見えない何かに振り回されている感じがつきまといます。
これでは無意識はどんどんダメージを受けてしまいます。
そのために一度、日常でやっていることを振り返って、何のためにやっているのかを洗い出す必要があるのです。
日常でやっていることに新たな目的をつけ直すワーク
今度は、日常でやっていることに対して、改めて、新たな目的をつけ直していきます。歯を磨く当初の目的が、「息が臭いとみんなに迷惑を掛けるから」「口の中が気持ち悪いから」というのに対して、次のような新たな目的をつけ直します。
「歯を磨くことによって脳に刺激が与えられる」
「脳に刺激を与えられるから新しいアイデアが湧きやすくなってくる」
「新しいアイデアが湧くことによってビジネスが拡大して、私のやりたいことが全うできる。そのために歯を磨く」
潜在意識は正しい正しくないの判断をしません。
「そういうものなんですね」とただ認識するのです。
たとえば新聞を読む場合、何のために新聞を読むのか。「時代に遅れるから」「話についていけなくなるから」「取りあえず読んでおいたほうがいいのかなと思って」。
そういう問題回避や他者基準だとうまくいきません。
「新聞を読むことによって世の中で起きていることを認識するため。世の中に起きていることの背景を推測するところから、世の中の人たちが求めているもの、他の人たちが気づいていない原因を洗い出して、ビジネスにつなげて新しい世の中をつくっていくため。だから私は新聞を読む」
こうつぶやいてからやると、脳と無意識の動きがまったく違ってきます。
こうした形で、「日常ですることは何のためなのか」をもう一度見直して、新しい目的をつけ直していきます。
いかがでしょうか。やってみて「あ、けっこう自分も”問題回避型”で行動してたな」と思いませんでしたか。
×「めんどくさいけど、生活のために仕事する」
〇「いい仕事をして世の中の人を喜ばすぞ」
×「親に叱られるから学校へ行く」
〇「たくさん勉強すれば人生豊かになる。だから学校へ行こう」
目的を変えるだけで、脳と無意識の働きは瞬時に変わるというのです。まさにこれこそ「無意識を鍛える」方法の一つですね。
毎日の「つぶやき」にも要注意
以前、こんなことがありました。
私と同時期に27歳で独立起業した社長がいました。彼は、自分が起こした会社を一部上場企業に育てたのです。
あるときその方と、喫茶店で仕事の打ち合わせをし、各々自分でコーヒー代を払うことになりました。それぞれ500円ずつです。
レジに行くと、社長はこそっと何かつぶやいてから500円を支払いました。
私は、うまくいっている人の行動パターンや考え方が非常に気になります。
「社長、今、何かつぶやいてましたよね」
「うん。『今から私はこういう生きる目的を達成するために、そしてこういう今年の数値目標を達成するためにコーヒー代500円を払う』なんてことをつぶやいたんだよ」
それを聞いて鳥肌が立ちました。
「そんなことを毎回やってたのですか」
にやっとして彼は言いました。
「この仕掛けがなかったら、今の俺はないね」
「なるほど、そうか!」と私は膝を打ちました。
コーヒー代500円はただ払うこともできます。
それに対して、生きる大きな目的の達成のため、今年の数値目標達成のために500円を払うのとでは、同じ500円を払うのでも脳の働き方がまったく違います。
この場合、脳は「また前に一つ進みましたね」の連続になります。「私は順調に前に進んでいる」という感覚が増幅されていくのです。
ただやみくもに払うのか。大きな目的のために払うのか。
その社長の場合は、電車代も何もかも、一つ一つに、それをつぶやきながら払っていました。
このように、「うまくいきそうだ」という「感覚」が重要なのです。
感覚が現実をつくるからです。
この社長は、いつもその感覚を育てていました。だから自分が創業した会社を見事に一部上場企業に育てることができたのです。
「○○のためにコーヒー代を払う」「○○のために味噌ラーメン800円を払う」「○○のために缶チューハイ180円を払う」……
〇〇にみなさんそれぞれの大きな目的を当てはめて毎日行動するだけで、現実は少しずつ変わっていくそうです。
お金を渋々払うとお金は集まらなくなる
一般的に、税金や公共料金は渋々お金を払うことも多いでしょう。
消費税は一律のパーセント。所得税なら稼いだ分から決まった分を払うだけの話です。水道光熱費や電話料金も使った分だけ払います。
それを渋々払うのか、喜んで払うのか。ここに大きな違いが生まれます。
ここで渋々払うとどういうことになるでしょうか。
「税金は払いたくなくても出ていく。公共料金は払いたくなくても出ていく」
=「お金というのはコントロールが効かないものだ」
人はコントロールが効かないものを嫌がり、排除しようとします。
「お金はコントロールが効かない=めんどくさいもの。だったら排除しよう」
大半の人は、無意識にこうした作用が働いて、お金が入ってこなくなるのです。一方、先ほどの一部上場企業をつくった社長は違いました。
「私はこういう目的のために払う。こういう生きる目的を達成するために、こういう今年の数値目標を達成するためにこの〇〇〇円を払う」
この場合、脳は「目的を達成するために払うんですね。また前に一つ進みましたね」と認識します。これが貧富の差を分ける原因なのです。
なんと・・・恐ろしい。正直いって、毎月毎月「ちっ、税金たけーな!」と恨めしい思いで給与明細を眺めていましたが、これって最悪な行為なわけですね。改善します。
目的をもってお金を払う習慣を心がける
あなたがもし豊かな人生を望むのであれば、問題回避や外的基準、反映分析型でお金を払うのではなく、ちゃんと目的をつけて払う習慣を身につけるべきです。
そして、「今から〇〇〇のために払う」とつぶやいてください。それを2〜3週間やってみてほしいのです。
最初はめんどうかもしれませんが、慣れてしまえば、脳は「この交通費は〇〇〇のためなんですよね」「コーヒー代は〇〇〇のためなんですよね」という信じ込みになります。
あとは放っておいても目的に向かい始めます。そのためには「どういう目的か」をつけていくのが重要です。
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『無意識を鍛える』にはこのように、いますぐ実践できて、しかも他所にはないオリジナルなワークがふんだんに盛り込まれています。どこかのレビューで「○○万円のプログラムの価値がある。超お買い得!」と絶賛してくださった読者さんもいました。
▼著者の梯谷さんによる解説動画はこちら
▼『無意識を鍛える』特設サイトはこちら
ここで著者・梯谷幸司さんによる動画「無意識を鍛えるワークの効果をガンガン上げるコツ」も公開中です。
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