「芸人がみとめた芸人の本」は面白いのか?
こんにちは。
フォレスト出版・編集部の美馬です。
先日、アメトーーク!(テレビ朝日)『本屋で読書芸人』の放送後に、気になった書籍を購入したという話を下の投稿でしました。
『文豪たちの悪口本』という書籍を紹介しています。Aマッソ加納さんがおすすめされていたなかなかマニアックな書籍ですが、これがかなり面白いので、文学好き、そして『文豪ストレイドッグス』好きにはぜひ読んでほしい1冊。
さて、実は、あの放送を観てから気になって購入した書籍がもう1冊あります。こちらもAマッソ加納さんが紹介されていた作品。もしかしたら加納さんとは本の趣味が同じなのかもしれません。うれしい!
その1冊というのは、芸人のチャンス大城さんのエッセイ本。
実は私、チャンス大城さんのこと存じ上げていなかったんです。地下芸人の代表と呼ばれている人物っぽいのですが、そもそも「地下芸人」ってなんだ? という感じ。
ちなみに調べてみたところ、地下芸人とは、インディーズライブを中心に活躍する芸人のことのようで……、(つまり売れてない芸人ってことのような気もしますが)大衆ウケしにくい尖ったネタを披露することが多く、コアなお笑いファンを持つことも特徴とのこと。
チャンス大城さん本人が、地下芸人について言及している記事もありました。
話が逸れましたが、その地下芸人のチャンス大城さんは、書籍タイトルのとおり、なんと心臓が右にあるようなのです。内臓逆位と呼ばれる症状で、内臓の一部が鏡に映したように反対になることを言います。これだけでも驚きなのに、本書で語られる内容はもっとずっと驚かされるものばかり。
幼少期のいじめ、宗教の問題に直面したり(父親がクリスチャンだったようです)、30年にわたり売れない下積み生活を送っていたり……、あまり明るく語ることのできないエピソードのはず。しかし、チャンス大城さんの持ち前の明るさと、個性的なキャラクターの力で、どれもクスっと笑える面白エピソードに変わっているんです。
本当にずっと読んでいても飽きない、何かネタの台本を読んでいるような感覚に。潔癖症の玉置さんとのくだりがとくにお気に入りで……、本を読んで声に出して笑ったのは生まれてはじめてかもしれません(笑)。
このプロローグの続きに出てくる、同じ内臓逆位の女の子との奇跡的すぎるエピソードや、父親の寝室に野犬を放り入れたエピソード、兄と神父さんの掛け合いエピソードも、もう本当にとびきり笑えるので、本を読んで笑いたい!!! 元気になりたい!!! と思っている人は絶対に読んでほしい1冊です。
少し前に比べて、本を出される芸人さんが増えてきたように思います。”読書芸人”という枠も確立してきているように、芸人さんはお笑いだけでなく、いかに良い本を出せるか、ということも気にされているご様子……。そんななか、チャンス大城さんの今回の書籍は、多くの芸人さんから絶賛され、支持を集めています。
「芸人がみとめた芸人の本」というわけです!
最後に、わたしと本の趣味が似ているであろうAマッソ加納さんの、そのほかのおすすめ作品を勝手に紹介して締めくくりたいと思います。
『アホウドリの迷信』(岸本佐知子・柴田元幸翻訳/スイッチ・パブリッシング)
以上の5点もAmazonのショッピングカートで眠っています。いつ買うのやら。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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