夏休みおすすめのNetflixコンテンツ5選
毎日、暑い日々が続きますが、緊急事態宣言下、殺人的な暑さもあってエアコンの効いた室内にこもった生活をしている方も多いでしょう。
夏といったら怪談。
「こわっ」という反応は夏の暑さを軽減してくれます。
というわけで、今日はNetflixで観られる「ひやひやと怖くなる作品(ただし、スプラッター・ホラーを除く)」をご紹介したいと思います。
オススメ① サブカル系アラフォーの熱狂を意識した舞台設定とキャスティングに唸る
まずは、個人的に絶対に外せない作品として『ストレンジャー・シングス』があります。
1980年代のインディアナ州の架空の町ホーキンスを舞台とする。超自然現象と超能力を研究する政府の研究所付近で不思議な出来事が続発し、少年たちと超能力を持つ不思議な少女が邪悪な怪物と戦う。
Netflixでシーズン1が2016年7月15日に、シーズン2が2017年10月27日に、シーズン3が2019年7月4日に配信された。シーズン4の製作が決定している。
製作者のザ・ダファー・ブラザーズ(英語版)は本作に1980年代のポップカルチャーへのオマージュを込め、スティーブン・スピルバーグ、ジョン・カーペンター、スティーブン・キングなどからの影響がみられる。
(wikipediaより)
Netflixのオリジナル作品です。そもそも設定が1980年代なので、同年代を小学生として過ごした自分からしたら、めちゃくちゃ親近感がわきます。しかも、舞台が小学生のときに一世を風靡したスピルバーグの大ヒット映画『ET』のあのアメリカ郊外の雰囲気なのです(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の舞台の感じにも近い)。
「なんとなく冴えないけど、いちおうハッピー。けど、なにかが物足りない」……みたいな1980年代のアメリカ郊外の街で事件は起こります。
ネタバレするので、ストーリーは伏せておきますが、40代の視聴者を熱狂させるひとつの要素としてウィノナ・ライダーの存在があります。
本作では主人公級の少年のお母さん役(!)をやっているのがウィノナです。ウィノナ・ライダーといえば、あのジョニー・デップが自分の片腕に「Winona forever」とタトゥーを入れた相手です(その後、レーザーで消したんでしたっけ?)。
そして、ウィノナ・ライダー(と併せてイーサン・ホーク)を一躍有名にしたのが、カルト的人気を誇る映画『リアリティ・バイツ』。「ドドタッタ、ドッタ、ドッタ、ドッタ」のドラムから始まる一発屋バンドThe Knackの名曲「マイ・シャローナ」が象徴的な本作。
「ウィノナ・ライダーがお母さん役やってる!」
これだけでアラフォーのサブカル世代はかなりザワつきます。ドラマの狙ったキャスティング効果はばっちりです。
ちなみに、シーズン1の第1話のさわりがこちらで観られます。
オススメ② 映画『ミスト』をドラマ化した『ザ・ミスト』
Netflixではオリジナル・シリーズドラマがたくさんあるのですが、もともと映画として作品が存在しているもののリメイクも多くあります。
そのうちのひとつがスティーブン・キング原作の『ザ・ミスト』。
『ミスト』(The Mist)は、スティーヴン・キングの1980年の中編小説『霧』を原作とした、2007年のアメリカ合衆国のSFホラー映画である。監督・脚本はフランク・ダラボンであり、過去にキング原作の『ショーシャンクの空に』、『グリーンマイル』も手がけている。深い霧に包まれた街で巻き起こる怪異と徐々に秩序を失う人々が描かれる。
この映画『ミスト』をNetflixが『ザ・ミスト』としてシリーズ・ドラマ化したわけですが、元の映画ではエンディングにかなり賛否両論がありました。「世界一後味の悪いラストシーン」として名高いこのストーリーを「Netflixはどのように描くのか?」とワクワクドキドキ見始めたのですが・・・残念ながら視聴率がよくなかったのか、シーズン1で打ち切りになったようです。シーズン2がいっこうにリリースされません。
このあたりはいかにも合理主義なアグロサクソン企業Netflixという感じがします。切り捨てが早すぎ。ちなみに、『全裸監督 シーズン1』の制作に関わった知人によれば、公開当時、Netflix本国は「こんなもん売れねー」とアウト・オブ・眼中だったらしいのですが、蓋を開けてみたら世界的なヒットとなり、「いますぐシーズン2に取り掛かれ!」と号令がかかったそうです。
オススメ③ ポン・ジュノ監督が制作総指揮をした『スノーピアサー』
同じようにもともと映画だった『スノーピアサー』もNetflixでオリジナルシリーズ化されています。映画は韓国のポン・ジュノが監督を務め、数カ国による共同製作でかなりお金をかけた大作です。Netflixオリジナルコンテンツも映画版に引き続きポン・ジュノ監督が制作総指揮をとっています。
「この列車を走らせるのは、希望か。絶望か」
もともとの映画もかなり面白いのですが、さて、これをどのように料理するのか・・・と見続けていくと、これが映画よりも面白い!
こちらがNetflix版の予告編。
ご覧のようになんと!
ジェニファー・コネリー主演!
アラフォー世代にとっては「うわ、懐かし~」となる女優です。昔はチャラチャラしたヤンキー娘の印象でしたが、いい感じに歳を重ねましたね。凛としたたたずまいが美しい。
メラニー役のジェニファー・コネリーが物語の核となってストーリーが展開していきます。2021年7月現在、シーズン2まで公開されています。
オススメ④ 刑務所のリアルな様子をのぞき見してみたければ……
「オススメ」と言いながら、あまり万人にはおすすめできないのが『潜入!世界の危険な刑務所』シリーズです。刑務所の中って、どんな感じなんだろうと興味ありませんか? 私は怖いモノみたさで興味があるのですが、世界にも自分と同じような関心を持つ人が多いとみて、これは現在シーズン5まで続く人気オリジナルコンテンツとなっています。
調査報道記者たちが自ら囚人として、世界の中でも危険度が高いとされる刑務所に潜入。重罪を犯した狂暴な囚人たちとの生活、また刑務所内での暗黙のルールとは?
ホンジュラス、メキシコ、フィリピン、ブラジル、コロンビア、南アフリカ……ありとあらゆる国の刑務所に潜入します。
そこでカメラが捉えた世界は・・・ガチで恐怖です。
そのうち日本の網走刑務所とかも潜入されるのでしょうか。楽しみです。
オススメ⑤【番外編】非日常な境遇の人々は「なにを食っているか?」
上の刑務所モノにちょっと近いのが『ハイパー・ハードボイルドグルメリポート』です。
これはNetflixオリジナルコンテンツではなく、もともとはテレビ東京の番組のようです。ただ、現在はNetflixですべて公開されています(Paraviでも観れるみたいです)。
「食べる=生きる」をコンセプトに、ギャング・兵士・難民・出所者・貧困層などの世界各地の危険な場所・危険な仕事をして生きる人物のもとへディレクターが赴いて密着取材を行い、彼らがどんな食事をして生きているかを伝える番組。 ドキュメンタリータッチながらもあくまでも「グルメ番組」を謳っている。 MCの小籔千豊は密着取材のVTRをスタジオで鑑賞、コメントする。
「食うこと。すなわち生きること」をコンセプトに「ヤバい奴らのヤバい飯」を取材していく番組。これがすさまじいです。
アフリカ・リベリアの行き場を失った薬物中毒の元少年兵たち、メキシコのギャング、セルビアに何年も足止めを喰らう不法難民、ケニヤのゴミ山に暮らす少年、香港のデモ隊の青年、フィリピンのスラムの少年、ネパールの火葬場の火葬師……などなど。
彼らが日々なにを食べているのか。
とにかく異世界すぎてぶっ飛ぶのですが、「日本人に生まれたよかった」的な陳腐な感想を超えた感動があります。
たったいま、こちらのテレビ東京のサイトを眺めていたら、「放送できなかったヤバい飯」というスピンオフ動画の存在を知りました。これから観てみますが、ヤバそうです・・・。
以上、夏休みおすすめのNetflixコンテンツ5選でした。
個人的には、オススメ④の刑務所潜入ルポを始め、Netflixオリジナルコンテンツの凄みは「ドキュメンタリー」にあると思います。
ここ最近までは、予算の問題や視聴率の関係で良質なドキュメンタリーがなかなか楽しめなかったのですが、ここにきてNetflixが予算をドーンと制作陣に大盤振る舞いしてくれたおかげで、めちゃくちゃ面白いドキュメンタリーがたくさん量産されています。
おすすめドキュメンタリーに関しては、また改めてご紹介したいと思います。
(フォレスト出版編集部・寺崎翼)