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編集者のこぼれネタ

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各編集者のプライベートや趣味など、日常を垣間見れる記事たちです。
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2024年9月の記事一覧

詩人から学ぶ「文体」、そして3点リーダーと2点ダーシが生み出す文字宇宙

フォレスト出版編集部の寺崎です。 この仕事をしていると、どうしても「言葉」について考えることが多い。先日もこんな記事を書いてみました。 今日も担当書籍がしばらく出ていなくてネタがないので言葉(日本語の表現)について考えてみようと思う。 人は誰しも言葉を日常的に操っているわけですが、言葉をお金に換える職業の方々がいます。作家、小説家、ライター、コピーライター、WEBライターなどなど。いわば「言葉のプロフェッショナル」たち。 そんななかでも一番、言葉に対してミクロに緻密に

漢字を開くか閉じるか問題から端を発した日本語のあいまいさ問題

フォレスト出版編集部の寺崎です。 書籍の編集の仕事(とくに最初の原稿整理)をしていて、地味に日々迷うことがあります。 それは「漢字を開くか・閉じるか」の問題です。 漢字を「開く」というのは、漢字で表現することです。たとえば「かんじ」ではなく「漢字」と表記する場合が「開く」。逆に「漢字」と表記する場合は「閉じる」といいます。 かつて某大手出版社の百科事典の編集をしていたことがあります。百科事典の表記統一はそれこそ鬼のごとく厳しかったのですが、当時は「開く」ケースが多かっ