好きなもの#3 アングリームーミン
あんぐりーむーみん。
文字通り怒っているムーミンである。一般的に好まれる顔の表情というのはだいたいが笑顔、たまに困った顔が好きと言う人がごく稀にいるくらいで、起こった顔が好きという人はまずいない。
そんな中でこのアングリームーミンである。
かわいい。はちゃめちゃにかわいい。
満腔の怒りを露わにしている人(妖精)の前で言うのはなんとも気がひけるが、とにかくかわいいのである。
一般的なムーミンといえば、たまに笑ってるかなくらいの微笑を細めで表現するくらいで、基本的には無表情でいまいち感情が伝わりづらいことが多い。
そんな中、このムーミンは一目でどんな感情なのか判別がつく。怒ってる。確実に怒っているのである。
このアングリームーミンは数年前に飯能のムーミンバレーパーク限定で販売され、一時は売り切れになるほどの人気を見せたぬいぐるみである。
あまりの人気から途中でネットでの販売も開始されたものの、自分は謎の使命感から「絶対ムーミンバレーパークまで足を運んでお前をお家に連れてくぞ…」と心に決め、一年程にようやく入手することが出来た。
このなんとも愛おしいアングリームーミンだが、やはり怒りをこちらに向けてくる以上、ふと怒られている気持ちになることもある。
自宅ではリビングにあるベッドの上に鎮座させているが、同居し始めてからこいつの視線を感じる度、緊張感が走るようになった。ふと目線をやると、常にこちらにガンを飛ばしているため、同居開始から一年経った今もたまにビクッとすることがある。
punpeeの曲の中に「俺の中の心のissugi、本日も背筋伸ばしてくるよ」と言う歌詞があるが、自分の場合、この自宅のムーミンが自らを律する役目を担っている。
一方「そんな怒るなよ〜」とむにむにすると、なんとも幸せな気持ちになる。そんなことするから余計怒るのではと自覚しつつもむにむにする。
自宅に程よい緊張感と癒しが欲しい方は、アングリームーミンをお招きすることをお勧めする。