『リトルキャプテン』 27 〜ちっぽけな僕の壮大なストーリー〜

　ジーナは母親が幼い時に他界していたので、父親の手によって育てられた。父親はジーナが中学生になると、アルコールに依存するようになっていった。そして女を作り、ある日ジーナの前から忽然と姿を消した。おばのところへジーナは引きとられ、中学を卒業するまで同居することになる。その後高校へは行かず、バイトをしながら当時付き合っていたボーイフレンドの家に居候した。数年後、ボーイフレンドともめたジーナは荷物をまとめて彼の家を出た。あてもなく深夜の街を徘徊していたジーナはある男に声をかけられる。ジーナは後から気付くのだが、この男は新手の詐欺集団の一人で、うまく利用できそうな人間を探していた。パートナーが使えなくなったらすぐに切り捨てるというやり方を繰り返している男だった。ジーナは半年間男に利用され、その後捨てられた。気付いた時にはお金を全て男に持っていかれ、家を失い、頼る人もいない状態になってしまった。そしてジーナのホームレス生活が始まった。

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