『リトルキャプテン』 17 〜ちっぽけな僕の壮大なストーリー〜
「みんないつも来てくれてありがとう。それでは乾杯!」バトンのかけ声に続いて全員高らかに元気な声をあげ、パーティーが幕を開けた。バトン家のお手伝いさん達三名がたくさんのお料理を運んできた。ジョーイは超豪華なビュフェスタイルの料理に興奮した。そしてみんなのアットホームな雰囲気が、自分の緊張感をほぐしてくれたのでとてもリラックスできた。ジョーイに最初声をかけたのは「マーク兄弟」だ。「ジョーイ君、一緒に料理取りに行こうよ」マーク兄が言った。「あ!!」ジョーイは何かを思い出したような声を発した。この二人が、今お茶の間を探している大人気のコメディアンコンビ「2マーク」であることに気付いたのだ。普段、流行に関心の無いジョーイでさえも「2マーク」の存在は知っていた。「2マーク・・さんですよね?」「うん、そうだよ」マーク弟が答えた。
マーク兄弟は兄二十一歳、弟十九歳の若手コメディアンコンビだ。一年位前からテレビに登場し、下は小学生から上は老夫婦まで、幅広い年齢層から絶大な支持を受けている。コンビ結成当初から二人は「世界一のコメディアンになる」と周りの人達に公言していた。ジョーイは2マークがバトンとつながっているとは思ってもみなかったので、とても驚いていた。「クラスメイトにこの話をしても多分誰も信じないだろうな」とジョーイは思った。そしてマーク兄弟と話をしている間中ずっと、「何か夢みたいだ」と心の中で何度もつぶやいている自分がいた。
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