『リトルキャプテン』 ⑥ 〜ちっぽけな僕の壮大なストーリー〜
両親が同窓会から帰ってきた時、ジョーイは自分の部屋にいた。メアリーに「今日のことは両親にも内緒にしておきます」と言って家に帰っていた。両親に話して近所にも話が広まると「ややこしくなりそう」と思ったからだ。「コンコン。ただいまジョーイ、開けるわね」「うん」「ガチャ、留守番ありがとう。何もなかった?」「大丈夫だったよ。僕眠くなってきたからもう寝るね」「うん。お休みなさい」ジョーイは電気を消してベットに潜り込んだ。そして小さく呟いた。「明日またあのカフェに行こう」
今日は日曜日、学校は休みである。お昼過ぎに家族みんなで、オープンしたばかりのショッピングセンターに行く予定だった。しかしジョーイは仮病を使ったので一人で留守番することになった。目的はもちろんブラーニーカフェに行くためである。ジョーイは昨日のメアリーの話を思い出していた。「夢に出てきた神様とやらは、なぜメアリーさんの夫に指示を出したんだろう?」この疑問が頭から離れなかった。そしてこれからカフェに向かうジョーイは、この後ある人物と運命的な出会いをすることになる。
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