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sinkeylow
『リトルキャプテン』 25 〜ちっぽけな僕の壮大なストーリー〜
ビルは自分が小学生の頃、世界一のお菓子会社を作ってたくさんの人達に喜んでもらう夢を持っていたことを思い出し、男の子に話して聞かせた。「じゃあ、おじさんはそこで働いてるんだね?」男の子が聞いた。「いや、結局おじさんは全然違う職業についたんだけど、一ヵ月前にリストラされたんだ」「リストラって何?」「ああ、ごめん。会社の偉い人からもう会社に来なくていいよって言われることだよ」「やったねおじさん!その人にお礼言わなきゃね!」「え!?」男の子の発言にビルは固まってしまった。「その偉い人のおかげで、これからおじさん世界一のお菓子会社作れるんだもん」
ビルは一瞬背中のあたりが「ゾクっ」とした。そして足元からじわじわと暖かさが全身に広がってゆくのを感じた。こんな心地良さはいつぶりだろう。ビルは無意識にある言葉を口にしていた「チャンス・・」この日からビルは少しずつ変わっていった。否定的な言葉は一切使わなくなり、口にする言葉はすべて積極的な言葉になった。そして希望を持つことができたビルは、その後仕事を見つけてコツコツ資金を貯め始めた。やがてお菓子を扱う小さなお店を開業できるまでになる。店をオープンしてからは評判が町中に広まり、数ヵ月後には瞬く間に大人気店になっていた。そして現在「お菓子のスマイリーフ」と聞いて知らない者はほとんどいない。
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