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福祉について考えた~7年前の日記~

7年前の日記

今日、モノレールを降りると、品のある笑顔の素敵な二人の女性を見つけた。

後ろから、その二人を見ているだけで心がポカポカする、そんな不思議なオーラがあった。
JRに向かう途中だった様子なので、声をかけてみた。

すると二人の女性は笑顔で返してくれた。

僕は
「どちらまで行かれますか?私は高尾です。良かったらご一緒に☆」
すると、二人とも笑顔で承諾してくれた。

そして、一人は空気を読んで、モノレールの方へ帰っていった。
帰り際の笑顔がなんとも美しかったのが印象的だった。

あいにく、相手の女性の目的地が高尾とは逆の国分寺だったが、ホームまで一緒に行こうと提案した。
女性は僕の肘のあたりを優しく掴み、ゆっくり歩く。

女性「今日はとっても良い日です。ありがとうございます。」

本当に品のある素敵な笑顔だった。

最初、一期一会の出逢いに、ルンルン気分で歩いていたが、駅に近づくにつれてイライラが募る。

怒りの対象は

・歩きスマホをして、気付かずぶつかってくる人や視覚障がい者誘導ブロックを平気であるいたり、突っ立っている人

思わず女性の前にカバンを出して、ぶつからないようにフォローした。
それでも、ぶつかってくる人が絶えない。

今は僕がいるから大丈夫だけど、一人の時は不安で不安で仕方ないのではないか・・・?

思わず質問してしまう。

「いつもこんなにぶつかってくるのですか?」

女性は明るく、笑顔でこたえた

「朝はみんな同じ方向に移動するので大丈夫なのですが、夕方は色々な方向から人がくるので、申し訳ないのですがよくぶつかってしまいます。」

・・・。

・・・その言葉に色々な意味でショックを受けた。

なにも悪くないこの女性が自分の非を責めていること。
道行く人々が、支援を必要とする人に対する意識があまりに低いこと。

初対面で色々聞くのも失礼だったかもしれないが、ホームに着くまで、色々な質問をした。
女性は丁寧に一つ一つ答えてくれた。

別れ際、僕は女性に伝えた。「明日、ぼくの子どもたちに誘導ブロックは歩かないように、伝えます。色々話を聞かせてくれてありがとうございました。」

そして、電車に乗るまで見届けた。
電車に乗ったその女性に席を譲る大人はだれもいなかった。

帰宅して、友達から電話がきた
今日の出来事を話すと

友達「みんな、支援したいって気持ちはもってると思うよ。ただ、普通は声をかけるのに勇気がいるよ。」

との回答を得た。

だれもが混雑する電車や、人が多い駅などで、支援を必要とする人がいないかチラッと周りを見るような、そんな社会にするためにも教員として頑張ろうと思いました。
何か一歩踏み出す勇気!それを意識して、子ども達に伝えていきたいと思います。
そういえば、井坂幸太郎の小説で、放置自転車を蹴り飛ばしている友人をよく見かけた。最初は気が狂ったのかと思ったが、よく見ると、視覚障がい者誘導ブロックに留めてある自転車だけをけりとばしていた。って内容の話があったなぁ。その気持ちが分かった気がした。w

PS
昨日、私と一緒に電車に乗ってて、かなり離れた場所にいる老夫婦を見つけて
母「あつ、席ゆずってあげようか。声かけてきて」
と言った母を、少し誇りに思った。

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