森の朝
朝日はすべての物をきらめかせる。
裸になったクヌギの木もわずかに残る常緑樹の小さな葉っぱも黄金色に輝かせる。朝日は室内にも潜り込み、キッチンの壁を、包丁や白湯をそそいだグラスや金柑やグラノーラも甘い光の縁で彩る。
風呂掃除をし、生物の滓を枯枝コンポストに埋め、野鳥たちの活動に耳を傾け、冷たい空気を胸いっぱいに吸い込んだ。
気持ちいい。
昨日までの都会暮らしが嘘のようだ、と身体中が感じている。
早い物でコヤキチでの二拠点生活も一年を過ぎた。
いろいろあった。
同じ森の中にコヤキチ15(15坪タイプのコヤキチ)もできた。
一年前の雪の日にコヤキチのモデルハウスを見た人が感動した勢いでその家づくりの話はとんとんと進み、昨年の暮れに見事がプロポーションとなって完成の日の目を見た。
なんと、コヤキチ15のオーナーのご紹介でコヤキチ8の建築計画もすぐ近くで進行中、さらにこれもまたすぐ近くで新たなコヤキチ15の計画も進んでいる。なんということだろう。まさにコヤキチ村が出来上がっていく勢いではないか。(さすがに言い過ぎ!)
さあ、今日も一日、目の前で起こる物語を楽しもう。
そう言えば昨日は、小国杉を扱う穴井さんがやってきて、「小国の家」をつくろうと話が盛り上がった。コヤキチやフォレストバーンのようなキャビンスタイルの小国版だ。小国の山に眠っている大径木を太い大黒柱や梁に使った、年数を経るほどに強く美しく大らかに家族の歴史を刻んでいく〝未来の古時計〟のようなどっしりとした家だ。
さあ、楽しもう。
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