見出し画像

アラサー独身公務員、淡路島チャリで150kmに挑戦するの巻(2日目後半〜)

前回までのあらすじ。
淡路島観光協会が出した「アワイチルート」を行けばいいものの、淡路島一周ってのは、海岸ぎりぎりを攻めるべきだろうという、マイルールに乗っ取り、下のくねくねルートを選択。アラサーの運命やいかに!?

10:45~70km&ボーナス10km追加 

マジで、長くてきつい峠道で絶望する。

陰謀なんてなかった。
単に、淡路島観光協会がチャリダーのことを思って、
「せっかく、変態峠道を超えたのに、また峠道を走らせるのはかわいそう」という、「お情けのショートカットルート」だったのだろう。

予定が狂ったので、飲み物もほぼ底をついていた。
こんなところを走っているバカはいないだろうな・・・と思っていた矢先、

石の積み木がある。

進むにつれて、石の積み木がたくさん。

他のルートにはなかったのに、このルートだけ積み木があるのだ。

おおおお!俺と同じバカがいる!と感動した。

たくさん


よし、オレも作ろう。できた作品がこちらだ。

ポイントは、彩り鮮やかな黄色と赤の葉をトップに持ってくることにより、後から来るもの好きチャリダーが最後まで頑張ってほしいという思いを込めた。そして、石が虹色に光っている。なんて美しいんだ。

あとで、積み石の意味を、ネットで調べるとこうだ。

積み石は、「ケルン」と呼ばれ、登山道や山頂などの「道しるべ」として作られてきました。天気がいいときは問題なくても、霧などで視界が悪い場合には、ケルンがあると安心です。ケルンがあったおかげで、正しい方向を見失うことなく、無事に登山ができた方もいることでしょう。また、ケルンは、宗教的なおまじないの意味もあります。※だれかのぶろぐやや引用

あれ、もしかして、

勝手に作るの、よくなかったんじゃねwwww

ただ、このルートは迷いようがないので、俺と同じ無知のバカだろう。過ぎたことは仕方ない。おまじないだったら許してくれ神さん。



11:20~隠された陰謀の正体

山道から打って変わって、きれいなテニスコートが見えてきた。ここでテニスできたら、最高やん!!そう、ここはセレブの楽園だった。
そうか、隠された陰謀はここだったのか。アワイチルートにされたらうるさいもんなあ。
そんなことより、のどが渇いて仕方なかったので、受付のお姉さんに、自動販売機の場所を聞いた。
たくさん稼いだらいつかここで豪遊しようと思う。

最南端の高級リゾートホテル
田んぼ×海も絶景。太陽光発電が盛んだった。



11:40〜初の物好きチャリダーに出会う。

人がいる!!
砂漠で水を含んだサボテンを見つけたくらいの感動だった。思わず話しかけた。
「実は初めて淡路島一周にチャレンジしてて・・・写真撮ってもらってもいいですか。」
「いいですよ」最高の笑顔で承諾してくれた。チャリダーはみんなええ人や

映え


「初めてのアワイチで、このルート通るなんて、相当の物好きですねww」
話を聞くと、チャリダーのアワイチは10回目くらいで、今回はちょっと変わったルートをと、通ったそうだ。
初めてで、こんなドМプレイをしているのは、俺くらいだろう。

11:50ゼルダの伝説の「時の神殿」っぽい所

美しい建物。算数の教科書に出てきそう。線対称とか

遠くからでも、目を引いた三角柱の建物。ひし形を組み合わせて作られている。美しい。ここは本当に「時の神殿」なのかもしれない。タイムスリップしよう。
中学時代に戻って、ま〇ちゃんにでも告白しようかと思う。

「若人よ 天と地をつなぐ灯たれ」

やっぱり、時の神殿なんじゃないか!?


時の神殿の手前の「岩に囲まれた建物」にも入ってみた。
そこには、太平洋戦争の遺品が展示されていた。当時の恐ろしさを知る。「戦争は絶対に起こしてはならない」と、「後世に伝えていこう」と強く誓った。
10分程度の動画が流れていた。「「三角柱」の塔は、慰霊碑です。」
時の神殿ではなかった。ご冥福をお祈りいたします。

12:30~淡路島の中間地点「福良」到着!!75km地点

中間地点なだけあって、にぎわっていた。

正規ルートに戻り、淡路島のちょうど反対側に来たった!ザ、港町って感じの賑わいでテンション上がった。
ちなみに、ここからこの船は、徳島に向かうのだ。渦潮も見れるぞ。

無料の足湯。見てください。真ん中が渦になってるんですよ!

「無料の足湯入って行ってくれ!」
足湯タオルおじちゃんだ!
疲れた足をいやす。心地よい温度だ。
足湯タオルおじちゃんが、渦潮のうんちくを話してくれる。興味深い。
5分くらいマシンガントークしてくれた。

飯屋を探したが、どこも混んでいる。徳島から来る人が多いのか、パンピーたちの長蛇の列。だいぶ寄り道してたので、すぐに入りたかった。
しばらくチャリで散策するといい感じのランチ屋発見。

これだけついて800円!!!

エビフライ定食。ぷりぷりでおいしい。自家製デミグラスソースでごはんが進む。
「野菜もおいしいけんね!」(けんねとは言ってなかったかもしれない)
島野菜の、カボチャやナスやトマト、そして玉ねぎ!!!!
甘味があっておいしかった。

15:00~道の駅うずしお(85km地点)

淡路島産の玉ねぎが目を引く

ここでどうしても食いたいものがあった。それは、

淡路牛+玉ねぎのバランスが最高

淡路島バーガーだ!

頑張って漕いできたから、うまさも倍増である。
そして、人生でずっと苦手で飲めなかったものに挑戦。それは・・・

淡路島クラフトコーラ

コーラだ。母親から、「ゴムが焼けた味がする」という刷り込み教育をされていたので、本当にそんな味がしてしまうのだ。

実際の味は・・・
うまい!ゴムが焼けた味がしない!!!
シナモンの豊かな香りとさわやかな炭酸が疲れた体を中からいやしてくれた。そして、潮騒のボサノバを聞きながら飲むコーラは格別だった。
もし、同じような刷り込みをされているなら、ぜひ「淡路島クラフトコーラ」を飲んでほしい。飲んでみ?飛ぶぞ。

油売りすぎたので、どこかに泊まることにする。
「今日男性1名素泊まりできますか・・・?今、道の駅うずしおにいるんですけど、今からチャリでそちらに向かいます。19時までにはいきます!」
「いいよwww」人のよさそうなおばちゃんが笑いながら了承してくれた。ぎりぎりなのに受け入れてくれた民宿「西田荘」さんありがとう。

18:00~100km地点到着(途中、疲れて港みたいなところでダウン)

100km地点!テンション上がる
サンセットライン

18:20~回転寿司屋

銚子丸の方がうまいかなぁ!

19:00~西田荘到着(105km地点)

人情あふれたおかみさんと息子さんで経営している民宿。おススメです。
洗濯できるのありがたい!温泉も入れました!
感動しすぎて買った、クラフトコーラの原液

3日目朝 朝食を頂き、7:30スタート


なぜだ、体が重い。

あれ、これ、

軽い熱中症じゃね?笑


それも無理はない。35度の猛暑を、アドレナリンが出るままに、爆走してきたのだ。自己管理できてなかったー!
夜飯寿司じゃなくて、ちゃんと栄養取っておけばよかった。

9:00~たまらず喫茶店に。115?km地点

あふれんばかりの、バナナジュース

この辺の記憶は定かではない。必死だったからだ。甲子園をぼんやり見ながら、高校生も頑張ってるんだからオレもがんばろって確か思った気がする。

11:00 のじまスコーラ到着(140km地点)


小学校をリノベーション!めちゃくちゃシャレオツになってるやん。
淡路牛カレー。新鮮野菜はビュッフェ形式取り放題

15時? 美湯松帆の郷(144?km地点)

絶景の温泉だったと思うが、この辺の意識がない。
水風呂で体冷やして、温泉で寝たような寝てないような。
10分マッサージチェアで40くらい寝たような寝てないような。
とにかく、外は雲がない快晴で、暑かった。

旅のラストスパート(145km地点)

少し前までは、早く終われと思っていたこの道がちょっと、寂しい。

ああ、旅が終わるんだなあ。としんみりした。

14:03分岩屋港150km+10km淡路島一周達成!

ほんとは、14時の船に乗る予定でした。まあ、よし!

14時10分 時間つぶしで岩屋港近くの喫茶店

雰囲気が良かった。

旅を総括すると、めちゃくちゃよかった。

最初は、「こんな猛暑で150kmチャリでこぐなんて!」と、理性との戦いだったが、一歩踏み出してよかったなと思った。

行先も、列車の時間も、泊まる場所も、なーんにも決まってなくても、踏み出しちゃえば、あとはなんとかなるもんだ。

もし、何か躊躇していることや、やろうか迷っていることがあるなら、

とりあえずチャレンジしてみることをお勧めする。そこは俺が保証しよう。なぜなら、あれだ、まあ、なんとかなるからだ!


事前にしっかり計画する旅もいいけど、行き当たりばったりの旅も面白い。本来旅って、そういうもんだと思う。

行き当たりばったりでなければ、

出会えなかった人がいる。

出会えなかった景色がある。

出会えなかった、「卑猥なナゾのパラダイス」がある。


人生も旅である。

長く険しい峠のようにキツイ出来事や、コーラのように苦い出来事があっても、あのキラキラした淡路島の海のようなきれいな景色に出会える。
そう、まあ、なんとかなるのだ。

アラサー淡路島チャリ150km+10km編(完)



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集