社会人2年目の夏、人生で初ナンパした話①〜偶然は必然編〜
プロローグ
矛盾の意味が分からなかった彼女。
おごってもらったり、車で送ってもらったときに、「ありがとう。」と言うことを知らなかった彼女。
それでも、世界を知ろうとしていた彼女。
純粋無垢な彼女。
当時青かった俺は気づかなかった。彼女なりの努力を。
1 そう、あれは社会人2年目の夏だった。
テニススクールに体験した時のことだ。確か、派手に振られて、やや自暴自棄だったころだった気がする。そうでなければ、俺はナンパなどしようとも思わなかったからだ。
中級に参加し、コーチもぶっ倒し、無双した時のことだ。そう、スクールの中級は、草大会基準なら、初級~初中級だ。
手持無沙汰になった俺は、入門編のコートをのぞいてみた。
そこで、俺は出会った。一生懸命健気に打ってる姿が可愛いなと思った。色白で、今にも崩れそうな儚い印象を受けた。
よし、せめてこの子に話しかけて、元を取ろうwww
帰り際、その子に会った。(むしろ狙ってましたすいません。)
「隣のコートで打ってた人ですよね!可愛いなと思って、つい声かけちゃいました。」
なんだそれは。
人生初ナンパは、ことごとく散りそう。
「ああ、隣のコートで打ってた左利きの方ですよね!うまいなあと思って見てました!」
おお、流されなかったwww
そして、覚えててくれた。うれしい!
「おお、覚えててくれてありがとうございます。・・・・じゃ、またどこかで!」
「あ、はい。また!」
やったー!ナンパ成功したぁ!!!!
ん?
あれ・・・
連絡先交換し忘れた。
そして、これ一生会えないんじゃね。
・・・とりあえず、その子ともう一度会う方法を考えた。
テニススクールに入ろうか。
でも、3万はらって、テニススクールに入る気なんてさらさらない。
そもそも、その子っていつくるんだ?
さて、どうしようか。
悶々と考え導き出した青い俺が出した答えがこうだ。
よし、その子の来る時間に、またチャリで偶然を装おう!
安易な考え方、今考えるとあの頃の俺のやり方にぞっとする。
そう、これは、俗にいう・・・
???「源よ・・・それは悪手じゃろう。ス○ーカー行為・・・」
2 徘徊(チャリ)する不審者)
来年のコナンのタイトルになりそうですが、それはさておきその日は、土曜の夜だった。2週間、同じ時間に行っても現れなかった。
一つの結論を導き出した。
土曜の朝だ。
多分、土曜の夜は、イレギュラーなのだ。となると、仕事の影響で変更した?この結論から導き出せるのは、
土曜か日曜の午前中だ。
そして、土曜の午前中は、友達から誘われたときも、「ごめん予定がある!」と言って、断った。
そのために、仕事を頑張ってきた。
そして、三週間後その時はきた。
源「あれ、あの時の!」
「ああ、お久しぶりです!ほんとに偶然ですね。」
違うのだよ。これは偶然なんかじゃない。
君からしたら偶然。でも俺からしたら、
必然なんだ。
「じ、実は、テニススクールに入ろうと思ってて、あのー、場所忘れちゃって!」
なんだそりゃ。今度こそ、この出会いにピリオドが打たれることだろう。
「あのー、じゃあ一緒に行きましょうか?」