マッチング廻戦(上玉・玉砕)~花ちゃん・浅草編~二回目①
世間では、「蛙化現象」という謎の病が東京の女性を中心に、発症者が増えていた。
クリスマスデートを泣く泣く逃した俺は、なんとか28日に会えることになった。
花ちゃん「浅草なら、私がよく知ってるから任せて!」
浅草駅集合。
大江戸線から出ると、吐く息が白い。水蒸気が空に上がる。
(さっむ。)
街は師走。有象無象でごった返している。花ちゃんもついてるらしいが、多すぎて見つからない。
お互い電話しながら、目印を報告し合う。
「俺の左側に雷門あるよ、信号のちょっとちかk
花ちゃんだ。
寒い冬の中、雪花のように、太陽に照らされた花ちゃんの透明感ある肌が輝いていた(表現きもすぎ)
花ちゃんのおすすめの食べ歩きスポットを巡ることにした。
「何食べたい?源さん、抹茶好きだよね?おすすめのスポットあるんだ!」
ただ、めちゃくちゃ並んでいる。寒い。
源「・・・・・おいしそうだね!ここはまたこよっか!」
花「それなら、最近話題の○○もあるよ!いこっ!」
しかし、さっきも言った通り、有象無象すぎて、座る場所はいっこもない。俺たちに道を開けろ!天下のコ○ドット様だぞ!
お参りすることにした。
花ちゃんは、長いことお願いしている。
俺の一つのお願いを10回くらい頭の中で唱えた。
(今日、蛙化されずに三回目のデートができますように・・・・・)
願い事のレベルひっく!
今考えれば、その後ろ向きなマインドも蛙化しそうな一つであるが、恋愛弱者男性にとっては、一回一回積み重ねるだけで精いっぱいなのだ。
食べ歩きはきつそうなので、事前に調べておいたレトロ風の喫茶店を偶然見つけた風で行くことにした。
店内はいい感じだった。ただ、一個ミスったことがある。
喫煙ありだった。
隣のじじいの煙が飛んでくる。花ちゃん顔をしかめる。このご時世に、猿どもにニコチンチン振りまかせてんじゃねぇよ!
「ごめんね、喫煙ありのとこだったわ」
花「いいよ!座れただけでもラッキーだよ!ありがとね、見つけてくれて。」
マジでいい子やん。
ナポリタンとピラフ的なの食べた。
まあうまいっちゃうまかったけども。
んで、スカイツリー方面に行くことになった。
花ちゃん「どうする?一応バスでも行けるし、電車もあるよ。ちょっと長いけどお散歩コース的なのも案内できるけど・・・。」
ここからだと2kmくらいある。いつもの俺なら、迷わずお散歩だが、
???「源よ。さっむい中デートでお散歩は悪手じゃろう?」
それに、高校の国語の物語文で習っただろう。
文章に書いていない登場人物の心情を想像しろと。
「お散歩コース的なのも案内できるけど・・・(今日は結構寒いし、せっかくのデートだから、ゆったり電車かバスでいこ。」
うん、これだ。なら答えは単純明快、
「じゃあ、歩いていこっか。」
その辺の蛙化女子ども「!?!?!?」
3回目のデートが実現されたのか。そもそもスカイツリーに行けたのか?結末は浅草の神のみぞ知る。
後半に続く。