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岩手の今は無き「けんじワールド」で、○にかけた話


けんじワールドとは、日本三大遊園地の一つだ。

言うまでもなく、ディズニーランド、ユニバ、そして、

けんじワールドだ。※アラサー調べ


けんじワールドは、宮沢賢治をモチーフとした最強のプールで、
最強のウォータースライダー、洞窟をイメージした超長い流れるプール、そしてなんといっても、でっかい波のプールがある最強施設だ。
しかし、最強なのに、多分大人の都合で閉館になった。

 小学生時代、毎年夏に宮城に帰っていた俺は、いとこたちと毎年のようにいっていた。
心に残っていることと言えば、
・いとこ二人と俺で3人なので、ウォータースライダーで毎回グーパーで誰が一人で乗るか決めていたこと。

・数時間に1回、でかい波タイムみたいのがあって、一人ずつボディボートに乗るみたいな時間があるんだけど、いとこ兄が「一番ウケたやつが勝ちな!」といい、いとこたちが、ボディボートで変なポーズをとったり、派手に波の中に突っ込んだりしている中、俺は素でサーフィンが一回転し、派手に波に飲み込まれ、一番笑われたこと。

・夏になると、お化け屋敷企画みたいのがあって、「血のクリスマス?」みたいなお化け屋敷に行こうってなって(俺は断固拒否)、しぶしぶ、ずっと目をつぶりながらいとこ兄の肩をつかんで進んでいった結果、急に逃げやがり、一人で、絶望的な気持ちで回ったこと。

・いとこ兄がこのころから発情期で、流れるプールでとどまり、さりげなく女の子のケツを触っていたこと。(ここでケツを触られた方、この場を借りて謝罪します。時効なのと、小学生だから許してやってください。)

など、思い出は絶えない。

しかし、4回目くらいの夏、事件は起こった。

波のプールで、いかだみたいな浮き輪で3人で乗っていたとき(正確には2人乗りくらいなので、押し合いながらなんとか乗っている。)
多分いとこ兄に押されたのと、波が引くタイミングがそろったのと、鼻に水が入り、体勢を崩したのが重なり、めちゃくちゃ沖の方に流されてしまった。

こんなやつ

「おい、ふざけんな!」と笑いながら、仕返ししようとしたとき、俺は異変に気付いた。

足がつかないのだ。


つこうとした足がつかなかったとき、どんな体勢になるかは予想できるだろう。
そう、犬かきをしながらもがいていた。

そのまま浮いてくればよかったものの、鼻や口から水が入って苦しくなっていたのと、波が来てるのと、波を起こす装置の排水溝が見えてきたのとで、軽くパニックになっていた。

どんどん流され、最終デッドラインのロープまで来てしまった。

なんとか、たゆむロープの足を乗せジャンプをし、息をしていたが、波が果てしなく来るので、もはや限界だった。

あれ、これ○ぬんじゃね?


小学生にして、○を悟った瞬間、目の前に、誰かの肩があった。
とっさにつかみ、何とか助かった。多分、高校生か大学生くらい。なぜ、そこにいたのかは知らないが、もしその場所にいなかったら、多分俺は溺れていた。

すいません・・・すいません・・・と繰り返しながら、奴らの救助を待った。

しばらくして、やつらは指をさしてげらげら笑いながらやってきた。

いとこ兄「おめ、何してんだよwww」

俺「おい、俺今○にかけたんだぞ!お前も落としてやる!」

ってことがあったの覚えてるかと、車で20年ぶりくらいに話し、今謝罪しろと言ったところ、めちゃくちゃげらげら笑われた話。(こいつらまともじゃねぇ)

そしたら、いとこ弟が、
「お前ら、俺と兄とで東京行ったとき、知らない駅でお前らにまかれたこと、絶対許さないからな」と言われ、「そんなことあったけなぁ」と俺といとこ兄でゲラゲラ笑い、
まあ、それならお互い様かと納得した話。

とりあえず、けんじワールドで俺を救ってくれた、命の恩人さんありがとう。(もしかして宮沢賢治・・・?)


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