【映画評】ブラック・ウィドウ
「アベンジャーズ」シリーズをはじめとしたMCU作品に登場する、スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウが単独で主役を務めた作品で、孤高の暗殺者だったブラック・ウィドウがアベンジャーズに入るまでの過去が明らかにされる。物語の時代設定は「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」と「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」の間で、ブラック・ウィドウがアベンジャーズから離れていた時期に起こった出来事を描く。
本作はMCU作品ということで、やはり、「映画らしい映画」であった。スパイ要素、カーチェイス、空中での戦闘シーンなど、「これぞ映画館のスクリーンで観るべき映画」という作品である。是非、IMAXを備えた映画館で鑑賞したい作品である。
本作は「ファミリー」が一つのテーマになっているが、姉妹であるスカーレット・ヨハンソンやフローレンス・ピューの関係性が良い。「ジョジョ・ラビット」を始めとしたスカーレット・ヨハンソンの俳優としての素晴らしさはさることながら、「ミッド・サマー」でも主演を務めていたフローレンス・ピューも若手俳優として頭一つ抜き出た活躍を示している。この2人の俳優の見事な関係性が物語の核をかたちづくっている。
また、本作のもう一つのテーマが「女性の解放」である。スカーレット・ヨハンソンがプロデューサーに名を連ねていることからしても、女性のエンパワーメント映画としてクオリティ高く仕上がっている。
スーパーヒーロ、大アクションムービーの中に、ポリティカル的な要素を含め、一級のエンターテイメント作品に仕上がっている、MCUの腕が冴えわたる作品である。
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