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メキシコのファジアーノ岡山⁉ クラブ史上最高成績へ アトレティコ・サン・ルイス3度目の挑戦

日本ではJ1昇格プレーオフがクライマックスに近づいてきた。
リーグ戦5位と6位のチームの決勝カードは、実に12年ぶりだという。
1試合で来季の運命が大きく左右されるプレーオフの緊張感は非常に見応えがある。

メキシコも国内一部リーグのチャンピオンを決めるプレーオフ(リギージャ)が大詰めを迎えている。
準決勝に残った4クラブの中で一番のサプライズとなったのは、アトレティコ・サン・ルイスだ。

サンルイスは、その名の通りスペインのアトレティコ・マドリードが経営に携わっており、クラブ経営や育成などアトレティコ・マドリードのノウハウを取り入れているクラブ。2013年に創設され、2023シーズン前期はクラブ史上最高の5位で終えるなど着々と力を付けてきている。

今季はリーグ戦6位で終え、3度目のリギージャ出場権を掴み取った。
準々決勝では、メキシコの名門クラブであるリーグ3位のティグレスに、2戦合計3対0で下した。準決勝進出は、クラブ初の出来事。スタジアム周辺では、あちこちから花火が上がり勝利を祝った。

その様子がこちら↓

昨日、その準決勝をホームのアルフォンソ・ラストラス・ラミレススタジアムで迎えた。
対戦相手は、スペインで活躍したセルヒオ・カナーレスを擁するモンテレイ。サンルイスはそんな強豪相手に対しても、今シーズンの好調ぶりを見せつけた。
先制し、一度は追いつかれるも、80分にMFリカルド・チャベスの強烈なミドルがゴールに突き刺さり勝ち越しに成功。見事、第1戦を勝ち切った。


この勢いやクラブの姿は、あるJリーグクラブと被る。

J2のファジアーノ岡山だ。

サンルイスは、3度目のリギージャ挑戦で初の準決勝進出。
ファジアーノも今回が3度目のPO挑戦。クラブ初のJ1の舞台へ、あと1勝となっている。
また、それぞれの本拠地として構える街にも、類似点が見られる。
サンルイスの本拠地は、サン・ルイス・ポトシ市。メキシコ中部に位置するこの街はトヨタなどの工場もあり、工業が発展している都市だ。
一方で、ファジアーノ岡山の本拠地の岡山市も、サン・ルイス・ポトシ市と同様、工業が発展した街である。
このような街から生まれたクラブがどちらも、念願まであと一歩の状態まで来ている。

サン・ルイス・ポトシ市
https://images.app.goo.gl/taW2qQE7hNeGWEJQ6


"No es que sea una sorpresa. Tenemos que seguir trabajanado, no es suficiente conlo que hemos hecho, queremos soñar en grande, así que vamos paso a paso con mucha humildad."
「これは奇跡ではないです。我々は大きな夢を叶えるべく、ここで満足せず、戦い続けなければいけせん。謙虚さを持って一歩ずつ進んで行きたいと思います。」

https://espndeportes.espn.com/futbol/mexico/nota/_/id/14523392/atletico-san-luis-vs-monterrey-semifinales-no-es-una-sorpresa

サンルイスのサイドアタッカー、ユルゲン・ダムはこのようにコメントし、気を引き締めた。

1点差という大きなアドバンテージを持って、敵地モンテレイに乗り込むサンルイス。油断禁物のこの戦いを制し、クラブとして新しい景色を見られるか。
第2戦は、現地時間7日19時(日本時間8日11時)キックオフ。
ファジアーノの20時間後だ。

ファジアーノ岡山とアトレティコ・サン・ルイス。
国や戦う舞台が違えど、両クラブにとって歴史に残る週末となるかもしれない。


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