『面倒くさい』は改善のゴング
いま、担当している部署ではちょっとした問題が起こっています。
メインメンバーの中でも中核のメンバーが、出勤できない状況になっているのです。
少なくとも今月いっぱいは、出勤不可という状況です。
で、そのフォローに駆り出されてしまいました(汗)。
簡単に言うと、その中核メンバーがやっている仕事を、私も以前やっていたからです。
とはいえ、その部署を離れて数年は経過していますから、まともにできるはずもなく・・・、正直スピードは亀です。
ただまぁ、ユニットの構造とか、どういう部品を使うのかという点は理解していますし、何だかんだ言ってもン10年製造に携わっているわけです。
『昔取った杵柄』ってやつが働いてくれてますので、どうにかこうにか綱渡りができています。
ただ今日「うっわ、面倒くせえなぁ」と思うような出来事がありました。
部品発注は・・・ え、自動じゃないの!?
私が何に「うっわ、面倒くせえなぁ」と感じたかと言いますと、部品発注を別口でやらなければならなかったからです。
今やっている部署は製造部門ではないので、使う分、使った分が自動的に補充されるわけではありませんでした。
これは、その仕組み自体を私自身が確認しきれていなかったというミスがあります。これに関しては言い訳のしようもありません。
ただ私が、部品が自動的に補充されると勘違いしたのは、ユニットを完成させた時に、使った部品の個数を記入して事務に提出し、事務ではその使われた部品数を引き落としするという工程があったからです。
部品が引き落とされたのなら、補充するのは当然のはずなのですが、そこの仕組みができていない。
それが今日分かったのです。
その瞬間、ゴングが鳴りました(笑)。
『部品発注の書類を手書きしなければならない』
それが分かったその瞬間、自分の中で「カーン」とゴングが鳴りました。
さあ、ここからです。
自分の頭をフル回転させ始めます。
私にとって『面倒くせえなぁ』は、改善開始のゴングです。
そして、このゴングが鳴った瞬間に、自分の中で三つの質問が浮かびます。
※ 何を変えるのか?
※ 何に変えるのか?
※ どうやって変えるのか?
この三つを明確にすることから始めるのです。
例えば、今回の部品発注ですが、なぜ『面倒くせえなぁ』と感じたのかと言えば、このIT時代にわざわざ手書きで発注書を書かなければならないからです。
とした場合、最初の【何を変えるのか?】は、部品発注の方法になります。
次に、この部品発注の方法を【何に変えるのか?】です。
私が『面倒くせえなぁ』と感じたのは、手書きで発注書を書くというやり方です。
これを手書きではなく、もっと簡単に部品発注ができる方法に変えられないか?ということになります。
そして最後に、部品発注の方法を【どうやって変えるのか?】です。
部品発注は、発注用の専用画面に入力して発注ボタンを押せば、入力作業は完了します。
ただ手書きで発注書を作成した場合、書き間違いや読み間違い、入力ミスが発生する可能性があります。
それに今のやり方だと、二重発注の可能性も起こりますし、在庫の数も制限できません。
だとしたら、これらの条件を満たせるように変える必要があるのです。
今はまだ思索段階ですが・・・
部品発注の改善をやるとしたら、各部品の品番をバーコード化したカードを作り、ラミネート加工した上で、各部品の箱の中に入れます。
そして発注点となる箇所に『仕切り』としてカードを挟み、そこまで部品を使ったら、カードを事務に渡します。
事務は入力画面を操作する際に、品番の箇所でバーコードを読み込み、発注数量はカードに書かれた数を入力します。
このようにすることで、一度カードさえ作ってしまえば、後はカードが製造とジムの間を行き来するだけで、発注を行えます。
しかも品番をバーコード化しているので間違える可能性もありませんし、入力作業も一瞬で終わります。
その上、カードに書かれた数が発注数になりますから、Min-Max法の在庫管理がカード1枚で行えます。(Min-Max法の在庫管理は、決して正しいやり方ではありませんが、製造の条件等から今はOKと判断しています)
後は、部品の置き方や配置等を工夫すれば、このやり方で『面倒くせえなぁ』が解決できるはずです。
問題を明確に定義する事
改善を行う時に、一番大事なことは【問題を明確に定義すること】です。
そのためには、先にお伝えした三つの質問に明確に答えを出すことです。
※ 何を変えるのか?
※ 何に変えるのか?
※ どうやって変えるのか?
現時点では、まだ決めきれていない部分もありますが、大体の方向性は決められたと思います。
この方法が良い最大の理由は、問題を明確に定義できるので、どのように解決に導けばいいのか解決策が出しやすく、かつ時間がかからない。
という点にあります。
もし、あなたが今『変えたい』と思っていることがあったら、まずこの三つの質問に答えるところから始めてみてはいかがでしょうか?
きっと今までには出なかった、素敵な解決策が見つかるはずです。