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行政をダメにする7つの誘惑とは?

こんばんは。
『行マ研サポートライター』の狂さん(Linkedin HN)こと、山﨑です。
今晩もよろしくお願いします。

ここ数日の記事で、
TOC(制約理論)の考え方を使って、
行政課題『待機児童問題』を解決した事例をお伝えしました。

本日ご紹介する動画のタイトルは、
行政をダメにする7つの誘惑とは?
というかなりスパイシーなタイトルです。

行政職員の方には、
是非とも見ていただきたい動画です。

実はこの動画に登場する一人の女性が、
『行マ研(全体最適の行政マネジメント研究会)』に
与えた影響は計り知れないものでした。

ぜひ一度ご覧いただきたいと思います。


米国ユタ州州政府にて生産性を25%以上向上

行政の仕事の難しさって、何だと思いますか。
民間企業であれば自社の製品・サービスを使っていない人の利便性を考える必要はありませんが、行政では全ての住民の利便性を考慮しなければなりません。
民間企業が業績を上げるための常套手段である「選択と集中」が通用しないところが、行政の仕事の難しさです。

今回は、行政の仕事に待ち受けるワナを議論しています。
米国ユタ州において、TOC(制約理論)を活用して州政府165の組織で生産性を25%以上向上させ、全米行政改革アワードを受賞したクリステン・コックスさんが提言する「行政をダメにする7つの誘惑」を解説するとともに、この誘惑から逃れる術を論じます。

Goldratt Channel「行政をダメにする7つの誘惑とは?」紹介文より


行政の仕事(政策)の難しさとは何でしょう。

民間企業であれば、
お客様を選ぶことができます。

自社製品やサービスを購入し、
使ってくれるユーザーのみを相手にするだけで、
利益を得ることができます。

一方で行政はそうはいきません。
全ての住民の利便性を考慮しなければならないのです。
360° 全てがステークホルダーなのです。
一部の人にだけ利便性が集中する政策は、
絶対に許されないのです。

また「民業圧迫」になる政策もできません。
つまり行政が解決しなければならない問題のほとんどは、
民間で解決できない難易度が非常に高い問題が押し寄せることになります。


全盲の改革者

今回紹介する動画のタイトル。
「行政をダメにする7つの誘惑とは?」
はクリステン・コックスさんが出版した本のタイトルでもあります。

先ほどの紹介文にもありましたが、
彼女はアメリカユタ州において、
TOC(制約理論)を活用して州政府165の組織で、
生産性を25%以上向上させました。
この25%という数字は平均値であり、
中には生産性が倍以上になった組織もあったほどです。

その成果を讃えるために、
全米行政改革アワード」が彼女に送られました。

それほどの成果を出した彼女ですが、
実は遺伝的な難病を抱えており、
今は目が全く見えないのです。

そんな彼女の紹介動画の中で、
クリステン・コックスさんはこう語っています。

スキルを教えて、人を変えるようなことではなく、私たちの心を変えること

色々な知識を教えて、
他者を変えるのではなく、
自分の心を変えることが必要だと、
彼女は語っているのです。


行政をダメにする7つの誘惑とは?

ここに挙げた7つの誘惑に惑わされてしまったのなら、
行政だけではなく、
民間企業であっても、
官僚的な動きになってしまい、
なかなか抜け出せない轍にハマってしまうのではないでしょうか。

この7つの誘惑を見てみると、
今の日本がなかなか再生できない理由が、
見えてくるのではないでしょうか。


クリステン・コックスさんからのメッセージ

動画ではクリステン・コックスさんご本人からのメッセージがあります。
是非動画を見ていただきたいとは思うのですが、
お時間のない方に向けて、
彼女のメッセージの一部を、
お届けしたいと思います。

(前略)
行政の様々な視点から見て、何がうまく行っていて、何がうまく行っていないのかを学んできました。
ここユタ州ではTOCを行政の様々な分野、例えば道路工事から刑務所の建設、社会福祉などの様々な行政分野に取り入れ、大きな成果を出しています。
行政のすべての場面において、同じリソースであっても大きく改善することは可能なのです。
見るべきところが分かれば、隠れたキャパシティは見つかるからです。
私たちの『Stop Decorating the Fish(行政をダメにする7つの誘惑)』という本では、ブレークスルーな結果を起こすためには、「新しい解決策」を探し求めるのではなく、「新しい理解」が必要だと説明しています。
私たちの推定では、ほとんどの課題は解決する価値のない、取るに足らないノイズが多いと感じています。
私たちは課題を複雑に捉え、精緻な解決策に目が行きがちです。
ですが、本来課題とは、正しい見つけ方さえ分かれば多くの場合シンプルです。
そして本当に解決すべき課題さえ見つかれば、飛躍的成果が得られます。
(中略)
もし行政の皆さんが「無視すべきノイズ」と「本当に集中すべき課題」の見分けがつくように訓練できれば、今あるリソースでより多くを実行できることを約束します。
最終的に求めていることは皆同じです。
皆に Win - Win - Win をもたらしたいのです。
日本では「三方良し」と呼ばれていると思います。
納税者のWin。
顧客のWin。
そして職員のWinです。
そして、何をやめるべきかが分かれば、何ができるかを見つけられるようになります。
皆さんがTOCを取り入れることで、ユタ州で起きたような素晴らしい成果が出ることを願っています。
ユタ州ではすべての機関において25%以上の改善が起きました。
ですが、まだまだ活動は始まったばかりです。
ありがとうございました。

動画「行政をダメにする7つの誘惑とは?」クリステン・コックスさんからもメッセージより


仕事の生産性は上がってますか? 行政課題解決セミナー

行マ研では、先のクリステン・コックスさんの動画にある「行政をダメにする7つの誘惑」に負けない課題解決を、一緒に取り組める仲間を一人でも増やしたいと考えています。

そしてこの度、「仕事の生産性は上がってますか?」というテーマで、
4年ぶりにリアルの『行政課題解決セミナー』が以下の予定で開催されます。

12月15日(日)13時30分~17時00分
会場:明治大学駿河台キャンパス
TOC(制約理論)を活用し、イベント参加者が知恵を出し合って問題解決に取り組みます。

参加費無料/行政・企業の方にかかわらず参加できます。

『セミナー』『ワイガヤ(懇親会)』のお申し込みは、
こちら(👇)からお願いいたします。

この4年ぶりのリアルセミナーに、1人でも多くの方が集まっていただきたいと、切に願っております。

官・民の枠を超えて、メンバーを募集していますので、是非このセミナーにご参加いただきたく思っております。


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