【もしも人生】最初の情報に惑わされたA君の末路【心理学】

まず、プレミア効果というものは何なのかを解説しましょう。

プレミア効果とは、最初に与えられた情報がその後の判断や印象に与える影響を指す心理学的現象のことです。

例) 商品の紹介

「この商品は非常に高評価で、多くの人が満足しています。」

「この商品にはいくつかの欠点がありますが…」

この場合、最初の情報が好意的であれば、後の否定的な情報は軽視されがちになります。

それではA君のストーリーを参考にプレミア効果の負の面を考えてみよう。

A君のストーリー

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高校3年生のA君はある日、K大学のオープンキャンパスに参加することになりました。

行きたくない気持ちもありましたが、仲の良い友達に誘われたので仕方なく重い足取りで会場に向かいました。

大学での最初の講義で、K大学の教授が「我がK大学の卒業生は、多くの分野で成功を収めています」と話すのを聞きました。

その言葉がA君の心に強く響きました。

その後の講義では、大学生活が忙しくストレスが多いという情報もありましたが、最初の印象が強すぎて、A君はあまり気にしませんでした。

彼は「K大学に行けば、自分も成功できるかもしれない」と思い始めたのです。

そうして勉強を頑張りK大学に進学したA君、しかし大学生活は彼の想像とはかけ離れていました。

「何でこんなに課題があるんだよ。しかも課題をやらないと単位は認めないだと！授業は分からないし、課題は多いし、もう嫌だーー」

難解な講義に毎日数時間かけて課題をやり続ける日々、A君はそんな生活に嫌気がさしてしまいました。

結果A君は大学を中退し、「K大学に入って成功する」という夢は遠ざかってしまうのでした。

解説

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なぜA君は大学に入ったにも関わらず中退してしまったのでしょうか？

それは、最初に聞いた「成功した卒業生」の情報がA君の心に深く刻まれたからです。

そのため、「自分もこの大学に入れば成功できる」という一点にしか意識が向かず、大学生活や他の情報を軽視してしまったのです。

最初にインパクトのある情報を聞くと後の情報は軽視される。そんなプレミア効果の負の面が、A君の人生を大きく変えてしまったのです。

まとめ

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プレミア効果は、私たちがどのように情報を受け取り、判断を下すかに大きな影響を与える力です。

A君のように、最初にインパクトのある情報を聞くと無意識的に後の情報を軽視してしまうかもしれません。

そうならない為にも最初から最後まで注意深く話を聞くという「傾聴の姿勢」を常に意識し続けることが大切なのです。