【もしも人生】フレーミング効果によるA君の人生変化【心理学】
まず、フレーミング効果というものは何なのかを解説しましょう。
フレーミング効果とは、同じ情報でもそれを提示する方法によって意思決定が変化する現象のことです。
例)商品の紹介
「この商品は90%の人が満足しています」
「この商品は10%の人が不満です」
この場合、同じ情報でも前者の方が好印象を持たれやすくなります。
ここから先ではフレーミング効果によるA君の人生変化を見ていきましょう。
A君のストーリー
高校3年生になったA君は、自分の将来に不安を抱えていました。
「はぁ、進学か〜。大学に行くのは当たり前って言うけど、本当にそれが正解なのかな...」
A君は窓の外を見つめながらぼんやりと考えていました。
クラスメイトたちは志望校を決め、進路相談で盛り上がる中、A君だけがその流れに乗れず、焦りを感じていました。
そんなある日、進路指導の先生に呼ばれたA君。
先生とA君の進路指導が始まりました。
「A君、大学進学についてどう思ってる?大学は将来の選択肢を広げる1つの方法だ。しかし、4年間の時間と費用を使うことになる。それでも行きたいか?」
A君はハッとしました。
先生の言葉が大学進学を「コスト」として感じさせ、彼の中に迷いが生まれました。
「そうですよね...4年間も無駄にしてしまうかもしれないし...」
しかし、次に先生が言った一言がA君の考えを一変させました。
「ただ、大学に行くことで、将来の選択肢が大きく広がる。今から4年間勉強するかしないかで、将来の年収や自分の選べる道がかなり変わってくるんだ。進学は、より自由な人生を手に入れるための投資と考えられるんじゃないか?」
この言葉にA君は再び考えました。
先生の「投資」という言い方が、大学を単なる「コスト」ではなく、未来の可能性を広げる「価値のある選択」として捉え直させたのです。
「将来の自由を得るために、今頑張るって考えると悪くないかも...」
A君は少し前向きな気持ちになり、進学を真剣に考え始めるのでした。
解説
なぜA君は進学について否定的だった状況から、真剣に進学について考えるようになったのでしょうか。
秘密は、先生のこの一言にあります。
「ただ、大学に行くことで、将来の選択肢が大きく広がる。今から4年間勉強するかしないかで、将来の年収や自分の選べる道がかなり変わってくるんだ。進学は、より自由な人生を手に入れるための投資と考えられるんじゃないか?」
大学に行くという情報は同じです。
しかし、先生は大学のデメリットの部分である「コスト」の部分を上手く隠し、大学のメリットである「選択肢の拡大」にフォーカスを当てたのです。
まさにここで先生は「フレーミング効果」を使ったことになります。
このようにしてフレーミング効果は意思決定の変化を生み出すのです。
まとめ
フレーミング効果は、私たちの判断や行動に大きな影響を与える心理学の力です。
A君のように、自分の状況をポジティブに捉えることで、より良い選択ができるかもしれません。
次回、何か決断を下すときは、フレーミング効果を意識してみてください。
きっと新しい視点が見えてくるはずです。
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