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こんな本はいかが㉗ 龍馬と八人の女性 阿井景子

幕末シリーズ。その他はこちら

坂本龍馬と出会った数々の女性たちにスポットを当て、その実像を探って行きましょう、という一冊。

作者いわく「維新志士は詳しく調べられているが、それを支えた女性たちは創作や本人の回想(勘違い多い)が多々あるため各種資料をもう一度見直し、また改めて関係者や子孫に取材をした」とのこと。そのせいか龍馬と関係がなくなってからの描写・解説かややくどい印象もうけたがまぁそこはご愛嬌だ。

鼻タレ龍馬をスパルタ教育で鍛え直した通称お仁王様・乙女お姉さん、奥様であるおりょうさんや千葉道場の女傑・おさな様は知っていたが、土佐藩にいた時代の女性についてはあまり詳しくなかったので勉強になった。

個人的にはおさな様が好き。
龍馬が江戸で剣術修行した道場の娘様で、薙刀は男以上の腕前という漫画のようなおてんば娘。龍馬に献身的な支えをし、やがて両思いになり婚約の証としてお互いに懐刀と紋服の片袖を交換。
その後龍馬は脱藩、維新のため世間を駆け回り遂には暗殺され、再会することは二度となかった。
おさな様は龍馬が暗殺された後も形見の片袖を持ち独身を貫き通した。
晩年に私は坂本龍馬の婚約者である、と言及しだしたのは当時流行した坂本龍馬題材の作品の中で婚約者が違っていたためではないか…(←作者の推理)

いやーロマンチックですねえ。
本書によると片袖・懐刀の交換はフィクション・創作物以外にはソースはないみたいですが💦

龍馬が自宅に送った手紙によると、だいぶ親しい関係柄になっていたのは確かなようです。

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