ゆっくり朗読 「深夜の公園」2017年8月27日
朗読動画
https://www.youtube.com/watch?v=I6-yx0AvDtw
記録
8月27日
公園でブランコに乗って居るとフードを被った子が丸だか三角だかで出来た鉄の輪を鎖で繋げた遊具に登ったり降りたりして居る。近くに若い男がいて木に寄りかかってそれを見ている。何か不快感を感じてブランコから降り走って公園から出ようとすると出口のあたりで倒れてしまう。体に力が入らない若い男が起き上がれずもがいて居るのに気付くと「えっ、あれっ?倒れてる!倒れてるよ!◯◯ちゃん(聞き取れず)あの人倒れてる!」と叫ぶ。フードの子が音もなく恐ろしいスピードで駆け寄る「立てないんですよ」と私が言うと軽々しくと私を立たせ、手摺にもたれ掛からせてくれた。細い腕の癖によく倒れた人間を持ち上げられるもんだなぁと思う。フードの子が何かモゴモゴ喋って居る私はありがとうだとか何かを伝えようとする。フードの子がスマホを見せてくれた。キャラクター紹介のような幾つかの顔グラと簡単な説明が載った絵だ。名前がめちゃくちゃだ。漢字の名前があると思えば「ライス」だとか言う食べ物の名前のような名前もある。詳しく見る前に、フードの子はサッとスマホをしまってしまい道路の向こうに小走りで逃げてしまった。若い男が煙草を吸いながらこちらに近づいてきて「あぁ、あの子はあう言う子なんですよ、悪気はないです。多分あなたを心配してたんじゃないですかねぇ」的な事を言う。男と少し世間話をして別れる。家路につきながら、何となくまたあの公園に行けばこの二人に会える気がして居る。
詩「深夜の公園」
8月27日
深夜、公園でブランコに揺られていると他にも人がいることに気づいた。フードを被った子供が丸や三角の鉄の輪が鎖で繋がれた遊具に登ったり下りたりしている。近くに三汰が居て木に寄りかかってそれを見ている。原因の解らない強烈な不快感を感じてブランコから降り走って公園から出ようとすると、出口の辺りで力が抜けて倒れてしまう。体に全く力が入らず指一本動かせない。三汰が私の様子に気づき
「えっ、あれっ?倒れてる!倒れてるよ!◯◯ちゃんあの人倒れてる!」と叫ぶ。名前が上手く聞き取れなかった。
フードの子供が音もなく恐ろしいスピードで私に駆け寄ってきた。
「立てないんですよ」
と言うと私を軽々しく立たせ手摺に凭れさせかけてくれた。
その子の腕が随分と細くて、人を持ち上げられるのが不思議だった。
モゴモゴと何か喋っているが聞き取れない。チューニングが合っていないラジオの様にとびとび単語が聞こえる。
私はありがとうと伝えようとする。そうすると子供はスマホを見せてくれた。キャラクター紹介の様なホームページで幾つかのイラストと簡単な説明が書かれている。名前が滅茶苦茶だ。漢字の名前が在ったと思えば「ライス」だとか食べ物の名前もある。
詳しく見るようとしたら、子供はサッとスマホをしまって道路の向こうに小走りで逃げてしまった。
三汰が煙草を吸いながらこちらに近づいてきて
「あぁ、あの子はああいう言う子なんですよ、悪気はないです。多分あなたを心配してたんじゃないですかねぇ」と言う。
三汰と少し世間話をして別れる。
家路につきながら、何となくまたあの公園に行けばこの二人に会える気がして居る。