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ゆっくり朗読 「ニャルラトホテプ様に会える池」2017年6月20日

朗読動画

https://www.youtube.com/watch?v=DIsNlUJyTJI

記録

6月20日
ニャルラトホテプ様に会える池に行く。私と女ひとり男二人で向かった石の門を一度潜ると石の橋でもう一度石の門を潜るとニャルラトホテプ様が居る。門を潜ると沢山の白いウサギがいて、トゲトゲのナマコのようなものを食べている。広い池は底が見えないほど深い。石の祭壇の近くにニャルラトホテプ様がいた。ニャルラトホテプ様は細い女で肩まで伸ばしたワンレンの黒髪で目は細くて小さい一重、縦長の魚顔だ。私以外のツレが気持ち悪いと言っている。ニャルラトホテプ様は宙に浮いたり地に着いたり自由だ。一人の男が祭壇に登ってニャルラトホテプ様に質問する。「ウサギが食べてるのは何ですか?」ニャルラトホテプ様はバグった様に意味のわからない事を早口で言う。池に顔をバシャバシャつけたりしながら。私はふと気付いて言語を指定してない!と思って私が「日本語!」と叫ぶと、ニャルラトホテプ様はジワジワチューニングを合わせてくれて「ゴ、ッキ、ッッッブリ」と私に教えてくれた。他の人は言語指定していないので何を言ってるかわからないようだ。そうなのだ、ニャルラトホテプ様は何でも教えてくれる。私は嬉しくなってニャルラトホテプ様に触れようとすると体重が無いのか風圧で離れてしまう。他の三人はもうニャルラトホテプ様に興味がなくなったらしい。石畳に座る。ニャルラトホテプ様は隣でふわふわしていた。ドンドン暗くなってきた。すると石畳の隙間から真っ黒くて真っ白な目が二つある者がどんどん出てきた。三人はパニックを起こしている。ニャルラトホテプ様にこれは何?と聞くと「湧き出てくる者、触ったらだめ」と言った。湧き出てくる者は人間に触れようとしてくる。ニャルラトホテプ様が庇ってくれようとするがニャルラトホテプ様にもこの時間は触れちゃダメらしい。早く逃げたほうがいいと言われる。ニャルラトホテプ様が「人間同士も触れちゃだめ」と言う。走って石門へ向かう。男と女は一つはカップルだったのか?男が女の手を引いて走る。私は「人間同士も触れちゃだめなんだよ!」と言うが彼らには聞こえない。石門までくると沢山の人が虚ろな目で行列を作り中へ入ろうとしていた。私は人を避けて避けてできるだけ触れないように二つ目の石門をくぐる。あぁ、そうだ、石門を5つくぐっいゃ行けない。つまりもう二度と来れないんだなと少し寂しくなる。
振り返ると、恐怖に染まった男と虚ろな目で月を見上げるカップルがいた。

詩「ニャルラトホテプ様に会える池」

6月20日
カップル一組とその友達の男、そして私でニャルラトホテプ様に会える池に行く。石の門を潜ると石橋がありまた石の門がある。そこを抜けると広場になっている。中心にあるのがニャルラトホテプ様の池だ。広場には沢山の白い兎がいて、棘の生えたナマコのような物を食べている。広い広い池は底が見えないほど深い。石祭壇の方を見るとニャルラトホテプ様がいた。ニャルラトホテプ様は細い女で肩まで伸ばしたワンレンの黒髪で目は細くて小さい一重、縦長の魚顔だ。私以外の人たちが顔を見て「気持ち悪い」と言っている。ニャルラトホテプ様は宙に浮いたり地に降り立ったりフワフワと自由だ。男が祭壇に登ってニャルラトホテプ様に質問した。
「兎が食べているのは何ですか?」
ニャルラトホテプ様は池に顔をバシャバシャとつけたりしながら聞き取れない言葉で早口に喋る。私は言語を指定していないと気づき「日本語!」と叫ぶとニャルラトホテプ様はジワジワチューニングを合わせてくれて「ゴ、ッキ、ッッッブ、リッ」と私に教えてくれた。
私以外の人たちは言語を指定していないからニャルラトホテプ様の言葉を理解できないらしい。ニャルラトホテプ様は何でも教えてくれる。私はニャルラトホテプ様の言葉が聞き取れることが嬉しくなって、ニャルラトホテプ様に触れようとする。しかし、ニャルラトホテプ様は体重が無いので風圧で離れていってしまう。
私以外の三人はもうニャルラトホテプ様に興味が無くなってしまったらしい。
兎や不思議な祭壇、そしてこの奇妙な絶景に夢中だ。
私は石畳に座り込んだ。ニャルラトホテプ様は私の隣でフワフワ浮いた。空が電球を絞っていくように急速に暗くなって来た。
暗くなるにしたがって石畳の隙間から半透明の黒くて不定形な真っ白の目だけが二つ輝いている存在達が湧いてきた。
三人はパニックを起こしている。
ニャルラトホテプ様にこれは何?と聞くと
「湧き出てくる者、触ったらだめ」と言った。
湧き出てくる者は人間に触れようとしてくる。ニャルラトホテプ様が庇ってくれようとするが、この時間はニャルラトホテプ様にも触れちゃいけないらしい。早く逃げたほうがいいと言われる。ニャルラトホテプ様が「人間同士も触れちゃだめ」と言う。走って石門へ向かう。
カップルは男が女の手を引いて石門へ走っていた。
私は「人間同士も触れちゃだめなんだよ!」と言うが彼らには聞こえない。私も走って石門へ向かう。一つ目の石門を潜ると向こうから虚ろな目をした人々が広場に入ろうとしていた。
私は人を避けて避けてできるだけ触れないように二つ目の石門をくぐる。

突然思い出した。
あぁ、そうだ、石門を5つくぐっいゃ行けない。
つまりもう二度と来れないんだなと少し寂しくなる。
振り返ると、恐怖に染まり硬直した男と虚ろな目で月を見上げるカップルがいた。

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