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タイプ9
こちらの記事はTモデルを使ってタイプを分析しています。
Tモデルの実運用例ですので、全文無料で読むことができます。
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図1.タイプ9の生まれた形
タイプ9の生れ落ちた形は図 1のような形。元から存在センターに近い形で生まれた本質です。最も近いところから埋めていくので初めは図 2のようになります。
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かなり早期に存在重心でバランスを取れれば残りの時間で他のセンターを獲得していくかもしれませんが、元より思考にも情動にも近くないのでどちらかを埋めるのにはかなりの時間をかけなくてはなりません。これでは効率が悪いので本質を成熟させる余裕があった場合は図 3のようになると思われます。過剰になることで突破口を見つけるのは進化の常です。
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極端に存在センターに重心を置き、全てを存在センターで消化しようとする形です。生まれながらの正三角形から一回り大きい正三角形に向かうのは本質の成長としては正しいですが、最小の三角形でバランスが完成された状態を経ないまま1つのセンターを肥大化させてしまうとバランスが取りにくくなってしまいます。過ぎたるは猶及ばざるが如しで、過剰なセンターに振り回されてしまうことが考えられます。逆に、元の形が極端に小さかったせいで1つしかセンターを埋められなったパターンも考えられるでしょう。(図 4→図 5)
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どちらにせよ、存在センター1つしか使えない状態がタイプ9です。餌のみを積極的に食す偏食状態と言えます。存在センターしか使えないので空気と印象を上手く消化できません。内外から勝手に湧いてくる情動の処理と外から襲い来る虚構の処理が上手くいかないのです。これによってタイプ9は自分の内面のテリトリーと外界のテリトリーを上手く守れません。タイプ9はこれら脅威に対して自らの習性に閉じこもる事で自己を守ります。どちらもなかった事とすることで解決しようとします。
タイプ9は不健全な場合疲れ切っています。これは消化不良の為です。本質が上手く成長できていればただ存在に偏って使いがち少々の偏食で済みますが、成長ができず情動と思考を育てられなかった個体は、内外から攻めてくる情動と外から攻めてくる思考が消化不良を起こしてしまうのです。思考センターが使えないので虚構が入ってきたまま山積みになってしまうし、情動センターが使えないので自他の感情にも惑わされます。そのため、なるべく空気と印象を摂取しないように常に注意力を働かせておかないといけません。他のタイプも苦手な食物は忌避するがタイプ9はサブで使えるセンターがないので常時空気と印象の2つに注意が分散されてしまいます。他のタイプ以上に流入される物質に注意をはらってしまい疲れてしまうというわけです。
印象の消化不良例を考えてみましょう。印象と空気に対し同時に注意力をはらっているので、注意力散漫になった警戒をすり抜けて印象が摂取されてしまいます。タイプ9は虚構を取り込んでしまっても消化できないが故に原形のまま蓄積されていきます。結果、虚構同士の相反が発生します。これがタイプ8であれば消化が出来るので上手く虚構を変成させ自分の理論を立てられます。タイプ1も印象の消化は苦手だが情動センターを使えるので、注意力を印象を拒否することに使いきれるのです。
空気の消化不良でも同じく注意力散漫で外からの情動が摂取されてしまいます。また空気の厄介なところは自己生産も常にされてしまうところです。虚構は情報をシャットアウトすることができ自分の中の消化不良分を一つ一つかみ砕くことも可能ですが、情動は他者をシャットアウトしても自らの中から湧いて出てしまいます。よってタイプ9は常に情動の特に内側からの生産に対してかなりの苦手意識を持っています。他人の感情は勿論苦手だが自分の感情は止める術がないのでもっと苦手なのです。タイプ8は空気の消化を苦手とするが思考センターを使えるので注意力を外からくる感情の拒否をすることに使いきれます。しかし自ら湧いてくる感情に対してはやはり苦手で暴走させてしまうことがしばしばあります。それでも他人のものは拒絶できるのでタイプ9に比べればいくらか身軽です。タイプ1であれば他人の感情に対して消化ができます。しかしやはり存在センターの宿命で自分の感情に対しては消化不良を起こしやすいです。それでもタイプ9に比べればよっぽど身軽です。
タイプ9は状態が悪い場合本格的に情動と思考を上手く処理出来ないのでただただ混乱の中立ち往生してしまいます。混乱していても虚構も情動も常に襲ってくるのでどんどん状況は悪化していきます。タイプ9にとって思考と情動は常に自分のテリトリーを冒す脅威と言えます。
タイプ9は存在センターに偏っているので存在センターの特性が暴走しやすいです。何事も存在センターの特性で解決しようとしてしまいます。自分の習性(心的テリトリー)にのみ拘ると、自他の感情を理解せず、社会のいうルール(こと自分の習性にはないもの)にも従おうとしなくなります。中和の力のみで解決しようとするので否定も肯定もしません。
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