深呼吸すらできない、そんな自分も認めてあげてください
何か新しいことをはじめるとき、何かを変えたいと思ったとき。
どうすれば良いかわからなくなったり、恐怖で足がすくんだり、壁にぶつかって途方に暮れたり、生きていると大なり小なりいろいろなことがあると思います。
そんなできごとに出会ってしまったときに、いつも思い出し、自分に言い聞かせることがあります。
それは、まず「あきらめる」こと。
わたしがFMT整体に出会って学ばせてもらったことの中で、大切にしていることトップ3に入るくらい重要だと感じていることです。
さて、
あなたは「あきらめる」と聞いてどんな印象を持たれたでしょうか。
わたしは初めてそれを聞いたとき、
「なんでここまで頑張ってきたのにあきらめなければいけないのか。」と、とてもネガティブな気持ちになったことを覚えています。
同じような気持ちを持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
毎日を過ごしていると、あきらめなければ夢は叶うとか、あきらめたらそこで試合終了ですよという漫画の名言とか、あきらめなかったからこそ結果を出してきたと取り上げられる方々が世の中には沢山いますから、そんな気持ちを抱くのは自然なことのように感じます。
しかし、今回わたしが伝えたい「あきらめる」は一般的な諦める、の意味合いではなく「明らめる」という捉え方。
この明らめるは、仏教の教えのひとつなのですが「ものごとをあきらかにみる」こと。何かを辞める・止めなさいという意味ではなく、「結果に対する原因をあきらかに観て歩むこと」そんな意味をもつ言葉です。
例えば、野球選手になりたいとしてサッカーのリフティングの練習をしていては良い結果にはつながりにくいでしょう。目指す結果を具体的なものにできない場合もあるでしょうが、方向性がうっすらとでも見えていれば進みやすくなります。
そして、もうひとつ大切なのが、現在自分が立っている位置を正しく知り、認めること。原因をあきらかにするとも言えます。
野球選手を目指すとして、自分の実力が自身でわかっていなければ適切な努力ができなくなってしまいます。もちろん目指す先がいずれ変化することもあるでしょうが、その都度、現在地点をあきらかにして、微調整しながら先をみて進むことが、望む結果を引き寄せるのだと思います。
将来や未来、と聞くとちょっと想像しづらいかもしれませんが、これは健康においても同様で大切なことだと思います。わたしも体の学校セミナーなどで皆さんと話をしたり、さまざまな実践をとおして、あらためて実感しています。
「なんだか上手くいかないな。」「迷って動けなくなってしまった。」
そんなときは、カラダに良いことや方法探しを一旦横に置いておいて、自分自身の「カラダをあきらかにする」ことをおすすめします。
今自分がどんな環境にいて、どんな状態にあるのか。
いつも力が入っている、お願いされると断れない、ちょっとしたことでイライラして落ち込んでしまう、最近食べすぎているな、日光にあたっていないぞ、気づけば息が止まっている、自分でつくったルールに縛られている、ダメだとわかっているのにすぐに無理してしまう…
自分のカラダ、思考や感情の凝り固まったクセに気づき、まずは現状を認めてあげることが、今を突破するきっかけになってくれるはずです。
FMT整体
柴田友里絵