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ゲーム業界での転職ノウハウまとめ

はじめに

ゲーム業界でのキャリアアップは、転職やスキル磨き、副業などを通じて実現することが可能です。この記事では、ゲーム業界での転職術やキャリアの積み上げ方について紹介します。

キャリアの積み上げ方

将来性のある道

  1. アピールを続けること:自分のやりたいことや目指すべき方向を明確にし、それを常にアピールし続けることが重要です。バトルを作りたいなら、上長や周りの人に言い続けましょう。シナリオでも同様です。熱意を伝え続けましょう。そして挑戦し、戦略的にキャリアを積み上げていきましょう。もちろん、アピールをする上で自分自身で勉強を続けることも大事です。実績になる仕事を勝ち取り、成果を出してキャリアを構築しましょう。それは未来につながります。

  2. ポータブルスキルの磨き:どの会社でも通用するスキルを身につけ、それを磨き続けることで市場価値を高めます。

ゲーム業界におけるポータブルスキル

ゲーム業界で成功するためには、特定の企業やプロジェクトに依存しない「ポータブルスキル」を持つことが重要です。これらのスキルは、プランナーやデザイナーを問わず、さまざまな職種で共通して求められる能力であり、他の企業やプロジェクトでも価値を発揮することができます。以下に、ゲーム業界でのポータブルスキルをいくつか挙げて説明します。

1. コミュニケーションスキル

説明: ゲーム開発は多くの人々と協力して進める作業です。プランナーは開発チーム全体との調整が求められ、デザイナーはアーティストやプログラマーと密接に連携する必要があります。クリアで効果的なコミュニケーションは、プロジェクトの成功に不可欠です。

2. 問題解決能力

説明: ゲーム開発中には、多くの予期しない問題が発生します。プランナーやデザイナーとして、これらの問題に対して迅速かつ効果的に対応する能力は非常に重要です。問題を迅速に分析し、クリエイティブな解決策を見つけるスキルは、どのプロジェクトでも高く評価されます。

3. プロジェクト管理スキル

説明: プロジェクト管理の基本原則を理解し、適用する能力は、多くの職種で役立ちます。スケジュール管理、リソース管理、進捗管理などのスキルは、プロジェクトを予定通りに進めるために欠かせません。
ただし、スペシャリストを目指すならば必ずしも必要では無いかもしれません。ゲーム会社によってはスペシャリストとマネージャーのコースを明確に分けているところもありますので、スペシャリストコースを目指す人はマネジメント能力を極度に高める必要はないかもしれませんが、部下を持ったりタスク管理をする能力は基礎スキルとしてある程度あったほうが望ましいでしょう。

4. クリエイティブな思考

説明: ゲーム業界では、革新的で魅力的なアイデアが常に求められます。クリエイティブな思考は、新しいゲームメカニクスやデザインコンセプトを生み出すために必要です。このスキルは、プランナーが新しいゲームシステムを設計する際や、デザイナーが独創的なビジュアルを作成する際に特に重要です。

5. テクニカルスキル

説明: 基本的なテクニカルスキルは、プランナーやデザイナーにとっても重要です。例えば、プランナーはスクリプト言語を理解し、簡単なプロトタイプを作成できる能力が求められることがあります。デザイナーも、Photoshopや3Dモデリングツールの基本的な使い方を知っていることが望まれます。

6. ユーザーエクスペリエンス(UX)の理解

説明: プレイヤーの視点からゲームを考える能力は、すべてのゲーム開発者にとって重要です。UXの基本原則を理解し、ユーザビリティテストやプレイヤーフィードバックを活用してゲームのデザインを改善するスキルは、プレイヤーにとって魅力的なゲームを作り上げるために不可欠です。

7. チームワーク

説明: ゲーム開発はチームで行う作業です。プランナーやデザイナーは、他のメンバーと協力して目標を達成するための協調性を持つことが重要です。良好なチームワークは、プロジェクトの効率と成果を大きく向上させます。

8. アダプタビリティ(適応力)

説明: ゲーム開発の環境は非常にダイナミックで、プロジェクトの要件や方向性が急に変わることがあります。これに適応できる柔軟性を持ち、変化に対して前向きに対応するスキルは、成功するために重要です。
また、転職を行った後にも適応できる環境適応能力も求められます。「再現性」とも言われます。異なる環境で前の環境で実現できていたパフォーマンスを発揮できるかどうかということです。

9. コンセプトを考える力

説明: ゲームの基本的なコンセプトを考える能力は、クリエイティブなプロセスの中心にあります。魅力的で一貫性のあるストーリーやゲームメカニクスを構築するために、独創的なアイデアを生み出し、それを具体化する力が必要です。このスキルは、ゲームの企画段階で特に重要であり、ゲームの方向性を決定づける役割を果たします。

これらのポータブルスキルは、特定の技術やツールに依存せず、さまざまな環境で価値を発揮することができます。ゲーム業界でのキャリアアップを目指す際には、これらのスキルを磨くことが大切です。

危険な道

  1. 社内だけで通用するスキルの専門家にならない:特定の社内ツールに詳しいだけでは、他社での評価が難しくなります。「社内エンジンにものすごく詳しいだけのプランナー」「社内の政治だけは長けているプランナー」「とあるゲームのキャラクターや設定だけに異常に詳しいだけのプランナー」などでしょうか。

  2. ニーズの狭いスキルに特化しすぎない:例えば「ゲームの演出だけに強い」というようなスキルは、求められる場が限られます。それだけでなく、演出だけでなくマネジメントもできるとか、シナリオも書けるとかスキルを組み合わせて相乗効果を狙い市場価値を高めることが大事です。

  3. 社内でのキャリア構築が曖昧:どんなスキルがあるのか明確でないと、他社に売り込みにくくなります。となると、社内で新しいプロジェクトが立ち上がったときや何か問題が発生した時に「第一想起」される人員になりにくいです。つまり「これならアイツに任せようか」と思ってもらえる人材になれるよう社内にいるときからキャリア構築を考えて働いていくと良いと思います。

最近は大手ゲーム会社でも業績が不振でリストラをすることがあります。そんなとき、社内で微妙なスキルの人はリストラ候補に挙げられてしまう可能性があります。そうならないようにスキルを磨いておきましょう。そしてたとえリストラしても、他社でも生きていけるスキルを磨いておきましょう。

転職活動のコツ

エージェントの活用

  1. 複数のエージェントを使う:一つのエージェントに依存せず、複数のエージェントを利用することで、より多くの求人情報を得ることができます。また、エージェントによって企業との付き合いの深度も異なるため、あるエージェントが知らない情報を他のエージェントが知っているということもあります。とある企業に私の経歴書を使ってあるエージェントが問い合わせたが返答なし、ですが付き合いのあるエージェントが問い合わせたら返答があり、「ぜひぜひ!」となって内定にまで至ったケースもあります。

  2. エージェントとの信頼関係を築く:直接会って話をすることで、エージェントに自分の意欲やスキルを正確に伝えることができます。また、直接会うことで親密度も上がりやすく、エージェントに気に入ってもらえることで良い対応をしてもらえるようになることも多いです。エージェントも人間ですので、仲良くなって信頼を築くことは大事だったりします。
    リモートが盛んになった昨今だと少なくなりましたが、せめて電話だけで済ませようとせず、リモートでも良いので顔を合わせましょう。それさえやりたがらない、提案してこないエージェントは紹介の数だけこなそうとしている可能性があるかも?

カジュアル面談の活用

  1. カジュアル面談とは?:面接前に情報交換を行う場で、企業の雰囲気や具体的な業務内容を知ることができます。

  2. メリット:ミスマッチを防ぐことができ、自分のスキルがどの程度評価されるかを知ることができます。ただし、カジュアル面談を行っていない企業もあります。また、内定が出た後に現場の人とカジュアル面談をセッティングしてくれることもあります。

転職成功のためのポイント

リファラル採用と信頼関係の重要性

  1. 信頼関係の構築:ゲーム業界ではリファラル採用が盛んであり、転職が多いため、チーム内での信頼関係を築いておくことが非常に重要です。転職後も、仲間と連絡を定期的に取り合い、SNSでつながっていることが役立ちます。
    仕事を通じて出来上がった信頼関係は会社を辞めたあとも続いていきます。特に共にゲームを作り上げ、「楽しい」を追求して最後まで戦い抜いた「戦友」との絆は転職した後も消えてしまわないように大切にしましょう。困っているときの助けになってくれますし、転職の際にもリファラルなどで力になってくれます。

  2. 定期的なコミュニケーション:新年のメールやLINEでの挨拶などは、久しぶりに話すきっかけになります。これにより、長期的な信頼関係を維持し、次のキャリアステップに繋がる可能性が高まります。

  3. 会社を辞めていく人は笑顔で見送ろう
    この業界は狭いです。マジで元同じ会社の人と後々一緒になることがあります。そして再度転職するとき、転職先に元同僚がいるなんてことはザラです。そんなとき、その会社に応募すると、社内でその元知り合いに「こんな人が応募してきたんだけど同僚だけど知ってる?」と問い合わせが来ることがすごくあります。そう、転職して出て行く人ともいずれなんらかかの縁で関わる可能性が高いのがゲーム業界なのです。
    なので、会社を辞めるからと冷たく対応したり、裏切り者だと考えたりすることなく、笑顔で送り、可能なら定期的に連絡を取ったりして交友関係を保つようにしましょう。
    たとえ苦手な人や嫌いな人でも因縁なんて忘れて全力の笑顔で送り出し、転職を祝いましょう。これはマジで徹底しましょう。10年とか働いてると会社を離れた人とも何らかの形でキャリアが交わることがありますし、いまは全く転職活動を考えていなくても転職で一緒になるかもしれません。独立することもあるかもしれません。大手にいても同様です。
    大手にいると安心感もあってこのあたりの感覚が狂うことあるので要注意です。

企業文化の理解と副業の活用

  1. 企業文化の違い:大企業では部署によって全く文化が異なることがあります。転職の口コミサイトを参考にする際は、部署ごとの文化の違いに注意する必要があります。

  2. 副業のメリット:副業OKの企業では、副業を活用することでキャリア形成に役立ちます。たとえば、専門学校の講師としての経験は、転職の際に「若手の教育もできる」と評価されることがあります。これがプラスに働き、良い条件で内定を得られることがあります。

高いキャリアの方の場合の会食

  1. 会食の準備:高いキャリアの方の場合、会食に誘われることもあります。会食といえども、何も準備しないとあまり成果を得られないことがあります。事前に質問したいことを準備しておき、会食の場で聞いてみることが大事です。準備がないと本当にただの雑談で終わってしまうことがあります。会食によってはヘッドハンターが同行してファシリテーションしてくれることがあり、そういう場合はラッキーです。


ヘッドハンターの友達を作ろう

アメリカでは、「ヘッドハンターの友達を作ろう」というアドバイスはよく耳にします。これは、キャリアアップや転職活動において非常に有効な戦略とされています。ヘッドハンターとの関係を築くことで、以下のようなメリットがあります。

  1. 情報の早期入手:ヘッドハンターは最新の求人情報を持っているため、一般に公開される前に魅力的なポジションを知ることができます。これにより、他の求職者よりも有利な立場で転職活動を進めることができます。

  2. キャリアアドバイス:ヘッドハンターは多くの業界知識と経験を持っているため、キャリアに関する具体的なアドバイスを受けることができます。自分のスキルや経験に基づいたキャリアパスを提案してくれることもあります。

  3. ネットワーキング:ヘッドハンターを通じて業界のキーパーソンとつながることができます。これにより、将来的なキャリアアップや新たなビジネスチャンスを掴む可能性が高まります。

  4. 交渉力の強化:給与や待遇の交渉において、ヘッドハンターはプロフェッショナルなサポートを提供してくれます。自分一人では難しい交渉も、ヘッドハンターのサポートがあれば有利に進めることができます。

  5. 市場価値の向上:定期的にヘッドハンターと連絡を取り合うことで、自分の市場価値を把握し、スキルアップに役立てることができます。これにより、常に最新のキャリアトレンドに対応できるようになります。

アメリカではこのような理由から、ヘッドハンターとの友好関係を築くことが推奨されています。日本においても同様のメリットが期待できるため、積極的にヘッドハンターとネットワーキングを行うことをお勧めします。

経歴の見直しと更新

ビズリーチなどに登録した場合、半年に一度は経歴書を見直し、必要に応じて更新しましょう。これにより、自分のキャリアの棚卸しを行い、新しいスキルや実績を反映させることができます。

お勧め本

書籍紹介: 適職の結論 あなたが気づいていない「本当の強み」がわかる

ゲーム業界での転職を考えている方にぜひ読んでいただきたいのが、適職の結論 あなたが気づいていない「本当の強み」がわかるです。本書は、自分の本当の強みを見つけ、それを活かして最適なキャリアパスを歩むための実践的なアドバイスが満載です。

推薦ポイント

  1. 自己分析の徹底:本書は、自己分析を通じて自分の「本当の強み」を見つけるための具体的な方法を提供します。これにより、自分に最も適した職種やキャリアパスを明確にすることができます。ゲーム業界でどの分野に進むべきか迷っている方にとって、大きな指針となるでしょう。

  2. 実践的なアプローチ:単なる理論ではなく、実践的なアプローチを重視しています。読者がすぐに取り組めるワークショップ形式の課題が多く含まれており、自分のスキルや経験を具体的に整理し、次のキャリアステップに繋げることができます。

  3. ゲーム業界特有の強みの発見:ゲーム業界は非常に多様で、クリエイティブなスキルや技術的なスキルが求められます。本書は、これらのスキルをどのように見つけ、どのように活かすかについて具体的な事例とともに解説しています。

  4. キャリアチェンジのための指南書:ゲーム業界内での転職やキャリアチェンジを考えている方にも役立つ内容が多く含まれています。現在の職場でのスキルや経験をどのように次のステップに活かすか、具体的なアドバイスが得られます。

ゲーム業界での転職を成功させたい方、自分の強みを最大限に活かしてキャリアアップを目指したい方にとって、この本は必携の一冊です。

書籍紹介: 科学的な適職 鈴木祐 著

ゲーム業界で転職を考えている方に、特におすすめしたいのが鈴木祐著のこの本です。この本は、科学的根拠に基づいた方法で、自分に最適な職業を見つけるための指南書です。特に、どこに行けば良いのかわからない、優柔不断で迷ってしまう、過去に転職で失敗した、失敗を恐れているといった悩みを抱える方に最適です。

推薦ポイント

  1. 科学的アプローチ:本書は、心理学や行動科学に基づいた方法で、自分の適職を見つけるための具体的なステップを提供します。これにより、感情に流されず、論理的に最適な選択をすることが可能になります。

  2. 自己分析ツール:具体的な自己分析ツールやワークシートが豊富に含まれており、自分の強みや弱み、興味関心を深掘りすることができます。ゲーム業界でどの分野に進むべきか迷っている方にとって、明確な指針となるでしょう。

  3. 失敗を恐れない心構え:過去に転職で失敗した経験がある方や、失敗を恐れて一歩を踏み出せない方にも、本書は大きな勇気を与えてくれます。失敗を科学的に分析し、次の成功に繋げるための方法が具体的に解説されています。

  4. 優柔不断な人へのサポート:複数の内定が出て迷っている方や、選択肢が多すぎて決められない方にも役立つ内容が満載です。自分にとって最適な選択を見つけるためのフレームワークを提供してくれます。

実体験からの推薦

私自身も複数の内定が出て迷っていた時に『科学的な適職』が非常に役に立ちました。この本を読むことで、自分のキャリアについて冷静に分析し、最終的に納得のいく決断をすることができました。転職活動における迷いや不安を解消し、成功への道を切り開くために、この一冊を強くお勧めします。


書籍紹介: 転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方

『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』は、ゲーム業界での転職を考えている方にとって、非常に有益な一冊です。この本は、転職と副業を組み合わせることで、個人の生涯年収を最大化する方法について具体的に解説しています。

推薦ポイント

  1. キャリア戦略の拡大:ゲーム業界は特にスキルの移り変わりが早く、最新の技術やトレンドに対応するためのスキルアップが求められます。本書は、転職だけでなく、副業を通じて新しいスキルや経験を積むことで、キャリアを多角的に広げる方法を紹介しています。これにより、常に市場価値の高いクリエイターとして成長できます。

  2. 具体的な実践方法:単なる理論ではなく、転職と副業をどのように組み合わせて実践するかについて、具体的な手順や成功事例を交えて解説しています。ゲーム業界で求められるスキルセットを踏まえ、どのような副業がキャリアアップに直結するかを具体的に示してくれます。

  3. リスク管理とチャンスの最大化:副業を通じて得られる収入の多様化により、経済的なリスクを分散しながら、収入源を増やす戦略が紹介されています。これにより、ゲーム業界のプロジェクトの浮き沈みに左右されない安定したキャリアを築くことが可能です。

  4. ライフスタイルの向上:本書は、働き方やライフスタイルのバランスを保ちながら、収入を最大化するためのヒントも提供しています。時間管理や効率的な働き方についてのアドバイスは、忙しいゲーム業界のプロフェッショナルにとって非常に役立ちます。

この本を読むことで、ゲーム業界での転職活動や副業の取り組み方に新たな視点を得て、自身のキャリアと収入を最大限に引き上げる方法を学ぶことができます。キャリアアップを目指すすべてのゲームクリエイターに、ぜひお勧めしたい一冊です。


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