脳ドックについて解説〜内容や費用も含め〜
こんにちは。
札場(フダバ)と申します。
いつも記事をご覧いただきありがとうございます。
今回は、『脳ドック』について解説していきます。
脳ドックでは、3大疾病にあたる「脳血管疾患」や、脳の委縮による「物忘れ(早期アルツハイマー型認知症)」を検査することが可能です。
仕事やライフスタイルにも大きな影響を及ぼす脳の病気は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を要因として突如発症し、死に至ることも珍しくありません。
本記事では、『脳ドック』の概要や検査を受けた方がよい人、費用面等も踏まえ説明していきます。
それではどうぞ!
脳ドックとは
『脳ドック』とは、脳卒中や脳萎縮といった脳疾患リスクの早期発見と予防を目的とし、MRIや血液検査など、さまざまな方法で調べる検診コースの総称です。
よく人間ドックが知られていますが、通常は脳の検査が網羅されておらず、脳を調べるためには別途『脳ドック』が必要になります。
脳ドッグでは脳血管障害、脳腫瘍、認知症などの疾患が診断されることがあります。これらを早期に発見し、必要に応じた対応が可能になります。
また、脳ドックを受診し病気がないことが確認できたからといって、その後は長期的に安心というわけではありません。
健康診断や人間ドックと同様に、定期的な検査は必要になります。
脳ドックの日本の現状
日本における脳ドックに対する意識や受診率の割合は、どの程度なのか確認していきます。
ブレインヘルスケア領域の医療AIスタートアップの株式会社Splinkが、全国30代〜70代を対象に、「脳ドック・脳の健康に関する意識・実態調査」を実施した内容になります。
検査したい人は6割ですが、受診率は16%という低水準になっています。
脳ドッグを詳しく知らなかったり、必要性を強く感じていない方が多い結果と考えられます。
以下は、脳ドックを受診した事がある人の年齢層別の割合です。
受診率は2割未満にとどまり、30代では4.0%、40代で10.5%という低い結果となっています。年齢が上がるにつれ、受診率は増加しています。
脳ドックの対象となる人は
特に、脳血管疾患は40~50代で発症リスクが高まるので、40歳になったら一度は受診した方がよいといわれています。
日本人の死因で4番目に多いのが脳血管疾患であり、2021年9月に厚生労働省より公開された「令和2年(2020)人口動態統計」によれば、2020年の脳血管疾患による死亡者数は102,978人にのぼります※。年齢別の死亡率は30代後半から徐々に高まり、40代になるとさらに増加するため、40歳を超えたら一度は脳ドックを受診した方がよいといわれている理由になります。
以下に脳ドックの対象になる方の例を記載しています。
上記の要因は危険因子と呼ばれており、当てはまる方は受診されることをお勧めします。
また、脳ドックを受診をして異常がなければ、医師からの指示がないかぎり、その後は2~3年に1度の受診でも良いとされています。
また以下は『検査を受診できない可能性のある方』です。
費用や検査時間は
費用
費用の相場は、2~5万円が相場になります。
受診するコースの検査内容や医療機関によって費用は異なりますので、受診する機関への確認は必要になります。
少しでも安く脳ドックを受診するためには
社会保険事業者によっては、人間ドック受診費用の助成や補助を行っていることがありますが、なかには脳ドックの助成や補助も行っている事業者があります。自治体によっては国民健康保険加入者に対し、一定条件のもとに脳ドックの受診費用の一部を助成しているところもあります。
加入している健康保険で脳ドックの助成を受けることができれば、金銭的な負担を軽くすることができます。まずは加入している健康保険組合・協会に確認することも有効な手段になります。
検査時間
一般的には、1時間半〜3時間前後になります。脳ドックでは複数の検査を組み合わせて実施されることが多く、全ての検査にかかる時間は検査コースの内容によって異なります。
以下は主な検査にかかる所有時間です。
脳ドックで見つかる病気とは
脳ドックで見つかる主な疾患は、症状を起こしていない脳梗塞や微小出血、くも膜下出血の原因となり得る脳動脈瘤、脳腫瘍、頭に血流を送っている頚動脈の狭窄などです。最近は脳ドックの検査項目に認知機能の精密検査を盛り込んでいる施設も増えてきています。
以下は、脳ドックでわかる病気になります。複数の検査を組み合わせて受診することで、病気のリスクをより正確に診断します。
それぞれの検査で、わかる病気が変わってきます。
脳ドックで実施される検査は、脳の断層と脳血管を撮影するMRI/MRA検査、頸動脈の狭窄を確認する頸動脈エコー検査、不整脈を調べる心電図、動脈硬化の程度を調べるABI(血圧脈波)検査と、血液検査などを組み合わせて行うことが一般的です。これらの検査では、現在の脳の健康状態を確認しながら、将来的な病気のリスクを診断していきます。
まとめ
今回は、『脳ドック』についてまとめております。
脳の病気は、早期発見・早期治療が何よりも重要となるため、脳血管疾患の予防には脳ドックの受診が必要です。
しかし、脳ドックの必要性や認知、受診率が低いことも現状です。
40歳を過ぎて、1度も受診されていない方は、検討してみるのも良いかと思います。
少しでも多くの方に、脳ドックの概要や重要性を知っていただき、受診者数が増えれば幸いです。
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