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これが更科日記だ「皇室のみやび」第3期@皇居三の丸尚蔵館
桜の時期の皇居は、観光客で混んでいることを忘れてました。予約時間ギリギリだったのに、大手門の手荷物検査に行列が・・・とちょっと焦りましたが、展覧会自体は平日隙間時間を縫ったためか、ゆったり見られました。皆さん、お庭が目当てだったのね・・・
今期も全て写真OK。作品数もそれほど多くないので、1回はじっくり見て、もう1回は写真撮りながら回って、最後にもう1回好きなものをじっくり見ても1時間あれば十分。今回は「近世の御所を飾った品々」で、第1室は硯、聞香セット、髪の毛お手入れセット、箏、琵琶、など宮家伝来の品々で、昔のお道具をふむふむと鑑賞する感じ。
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この展示室で一番気に入ったのはこの修学院焼の香炉。リアルで実用的。床の間や飾り棚があったら飾ってみたい。
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しかし、本命は第2室。国宝「更科日記」、今回はこれを見に来ました。藤原定家が書き写した、現存する全ての更級日記の元と言われるものだし、どっしりした美麗なものを勝手にイメージしていました。が、普通の紙にさらさらっと写本した薄い冊子でちょっと意外。
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しかも、持ってた本を紛失されたから他から借りて写し直したが、伝承されているうちに誤字が多くなっているようだから、後で原本が出てきたらチェックしよう、と自筆奥書がある(その部分は書き下し文展示があっただけで、私にはこんな感じの意味に読めました。正しくないかも。)。もしや、これは当座の写しだった?ご本人も、注記がそのまま残ったバージョンが国宝になるとは想定外でしょうね。
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もう1つ今回見たかったのは「雲紙本和漢朗詠集」。この雲形の料紙はよく見るタイプと思ってましたが、三の丸尚蔵館の所蔵品解説によるとこれが現存最古のもの。失礼しました・・・
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藍色の雲形のある料紙の使用によって呼ばれる。雲紙を主として,一紙の右下と左上に配置し,それを連続させて美的効果を作っている。雲紙本の現存最古のもの。字形は,楷書・行書・草書の三体を交える。筆者は源兼行(11世紀中頃)が考えられている。御在来品。
和漢朗詠集は、季節毎に朗詠に適した漢詩や和歌をまとめたものなんですが、なぜ?この桜の季節に「秋」のパートの展示に当たってしまったのか。前期展示が春だったのかな。展覧会サイトの画像は「紅梅」とか「柳」だったし。でも、菊、女郎花、紅葉、雁、露、といったやまとうるわしな季語が並び、眺めるだけでも美しい逸品でした。百人一首でも有名な「こころあてに をらばやおらん はつしもの おきまどはせる しらきくのはな」の「菊」の部分が書き下し文になっていたのがありがたい。達筆すぎて読めません・・・
ところで今年は某大河ドラマの影響か、源氏物語関係の展示品がさりげなく多い。今回も2点ありました。1つは円山応挙の「源氏四季図屏風」で、もう1つは狩野永岳の「源氏物語図屏風」。円山応挙のは、光源氏の四季の邸宅を描いたものらしいですが、人物がいないので解説がなかったら気付かなかった。狩野永岳のは物語の場面なのでわかりやすい(ですがやはり場面解説がなければわからなかった・・・)。
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個人的には、この「六玉川図巻」も長閑で良かったかな。東京にいると調布の玉川しか浮かびませんが、いつか玉川6カ所回ってみたいものです。
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ここまでくると、全4期制覇も近い。最後は教科書でお馴染みの国宝「唐獅子図屏風」(狩野永徳)も出るし、行くぞ。しかし、全4期あるならスタンプラリーとか作ってくれていたらもっと張り切ったんだけどな。完走したら絵はがきくれる、みたいなのでいいから。宮内庁管轄だしちょっとそこまでは無理かなあ。
<余談>観覧後、大手門を出たら、手荷物検査の行列がもっと凄いことになってました。外国人団体観光客がずらーっと・・・ちょうどバスが到着したのかもしれませんが、これから更に陽気が良くなるので、もし展覧会に行かれるようであれば、この手荷物検査の罠に嵌って予約時間に間に合わなくならないように気をつけた方がいいかも。
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