シェア
フライング小僧
2020年6月22日 18:44
ーーーー初めて会った2人の男に自分の余生をかけて掴んだ"証拠"を託した女は、ただ祈るしかなかった。自分の依頼通り事が進み、"あの男"に正しい罰が下される事を。女は吸っていたタバコを灰皿に押し付け、店の看板の灯りを消す。"スナックNANA"と書かれた黄緑色の看板はフッと色を無くした。この店を始めてからすでに20年が経とうとしていた。女はその月日を思い返す。幼少期を施設で過ごし