奈良県 天川みたらい渓谷 管理釣り場 フライフィッシング釣行(2022年12月)
年1回(?)の天川巡礼
概ね年1回訪れる、 奈良県天川みたらい渓谷管理釣り場です。10月1日から、翌年の2月25日までオープンしています。
地味に、正式名称がよく分からず、「天川みたらい渓谷管理釣り場」「天川冬季ニジマス管理釣り場」「天川村冬季ニジマス釣り場」など、いくつかの説があります。
実は、3つぐらいあるのかもしれません。(←ない)
訪問する時期が難しい
過去の釣行記を見ていただくと分かりますが、水温が下がりきらない、紅葉シーズンがベストのように思います。
しかし、みたらい渓谷は紅葉の名所でもあり、11月は人が多すぎて酷い目に遭います。駐車スペースもなく、ギャラリーも多数。
今回は、少し時期を遅らせ12月上旬に行ってきました。これ以上遅くなると、今度は積雪が心配になります。
游漁証
遊漁券(日券のみ)は、午前7時30分~午後4時まで有効です。天川村漁業協同組合事務所にて受付ると、游漁証が交付されます。
この游漁証は使い捨てではなく、午後4時までに、漁協事務局へ返却が必要ですので、ご注意ください。
大人3,000円、中学生1,500円、小学生1,000円 女性は半額です。
この日、到着が1時間以上遅れたにもかかわらず、入渓1番目でした。
20人ぐらいは先に釣っていると思っていましたが、貸切状態です。何を隠そう、平日だからね。仕事をサボって頑張って済ませてきたので、自分へのご褒美です。
難易度高めの渓相
この釣り場で、最も難しいのは、安全に川に入ることです。
秋~冬限定の釣り場なので、岩の上に大量の落ち葉が積もっており、 まず、川に入るのに結構苦労します。
また、紀伊山地周辺の川の地質でしょうか。岩が非常に硬く、ツルツルの場所が大半で、ウェーディングシューズのフェルトソールでも、グリップが効きません。ビブラムソールでも大差ありません。遡行は要注意です。
というか、この日、私は思いっきり滑り落ちました。大岩の斜面をよじ上っている最中、足をかけた出っ張りは、岩ではなくて落ち葉の塊で、そのままズルズル~っと。
ロッドを咄嗟に上に投げ、比較的ゆっくり落ちたので、手足を大の字に広げるなど抵抗しましたが、効果なし。
自然と「アーーーッ!」みたいな変な声が出ましたが、ドラマとかで、崖から突き落とされる悪者が叫ぶのは、本当だと実感。
幸い、3mほど滑り落ちて段差で止まりましたが、一番下まで落ちたら怪我をしていたでしょう。滑った区間に、点々とフォーセップやランディングネットやティペットやGOPROが散乱していて、ちょっと笑えました(泣)
ウヨウヨ見える魚たち
入渓前から、多数の魚影が見えています。水の透明度は相当なもので、岐阜県の美濃フィッシングエリアと双璧をなす、水が綺麗な釣り場です。釣っていて気持ちがいいです。
動画で再三説明していますので、最初に言っておくと、沢山魚が見えるからと言って、一か所で粘ると、数が伸びない可能性が大です。
せいぜい5匹程度釣るか、反応があってもヒットさせられなかったら、さっさと場所を移動するか、狙うポイントを数mずらしましょう。
昨年は少し小さい魚が多い印象でしたが、各ポイントに大型の魚が入っています。ポイント移動直後、あるいはフライ交換直後に、デカい魚が食ってくることが多い感じです。
使用フライ
今回主に使用したのは、エッグのピンクイエロー#14。終始安定して釣れました。
サンクチュアリの釣行記でも紹介していますが、その他にはシャートリューズのツノも、目先を変える意味では効果大。
なお、フライの選択は大事ですが、最も重要なのは、川底付近にしっかりフライを沈めること。
この日は、爆釣と言える釣果でしたが、パタッと釣れなくなる時は、大抵スプリットショット(ガン玉)が外れているか、ティペットが絡まって短くなっているときでした。
少しでも違和感を感じたら、ショットが外れていないか確認しましょう。
マーカー(インジケーター)
次に重要なのがマーカー(インジケーター/浮き)です。
通常、重いショットを使う管理釣り場での釣りの場合は、浮力が高い繊維系のマーカーを使うことが多いのですが、自然河川ではフライを流しているうちに水深が変わるため、沈む=底までまだ距離がある と分かるため、浮力の弱いタイプの方が、釣果に繋がります。
仮にマーカーが自然と沈んでも、水中のマーカーの動きを見れば、ヒットに繋げることは可能です。
私が使用しているのは、車田マーカーです。制作方法は、発案者の方のページをご覧ください。
浮力の強いインジケーターよりも、抵抗が少なく、トリックキャストにも対応し、投げやすいメリットがあります。軽くて抵抗が少ないのか、魚もフライを離しにくい感じがします。
世界に誇れるアディアだと思うのですが、難点が1つあります。
それは、発泡スチロールボール(直系1cm)に挟み込む、パテ状のマーカーである「ルーン・バイオストライクインジケーター」(※Amazonの商品ページ)が、時々欠品したり価格が高騰して、入手困難になることがある点です。
車田マーカーに使う限り、1個あれば一生分使えそうですが、ショップで見かけたら買っておきましょう。油粘土とかで代用できないかな?(←できねーよ)
ボコボコ釣れる
この日は小型も多かったものの、時折40cmオーバーも何匹か釣れて楽しめました。
写真は撮りませんでしたが、岩魚も1匹ヒット。(禁漁期間中なので即リリース)トータルで、数えた限りでは85匹でしたが、もっと釣れていた思います。
トラックの通行を妨げないように
みたらい渓谷上流では、 土砂の 搬出工事が行われているようで、 1時間に一度ぐらいの頻度で、10台ぐらいのトラック列をなして往来します。
工事がいつまで続くか分かりませんが、駐車スペースも限られていますので、注意しましょう。
観光にも素晴らしい場所
天川村(というか奈良県吉野地方)と言えば、郷土料理の柿の葉寿司。
奈良市内を始め、いくつもの店舗で購入が可能です。
控えめに言って、私の大好物です。ついでに、家族全員も大好き。
子ども達は圧倒的に鮭派ですが、私と嫁はサバ派。元はサバの塩漬けから始まった料理のようなので、オリジナルには敬意を払いましょう。
温泉もたくさん
さらに、釣りで疲れた体を癒す温泉が、いくつもあります。
この日訪れたのは「黒滝の湯」という温泉(第三セクター運営)ですが、有名なのはやはり、洞川温泉(どろがわおんせん)でしょう。
比較的短い距離に、多数の温泉宿があり、ノスタルジックな雰囲気。どことなく、郡上八幡の街並みと似ている感じがします。
家族旅行で一度訪れたいと思いますが、果たして長野県のように、自分は釣り・嫁と子供は観光と温泉、という作戦が通じるか、観光名所を探しつつ思案中です。
おまけ情報(ニジマスのその後)
天川について、以前から気になっていたことが一つあります。
それは、冬季のニジマス釣り場が終了した後、ニジマスはどうなるのか、ということです。
まさか回収できるわけがなく、そのまま居付いて自然繁殖するのも難しい(日本の気候では、北海道や一部湧水の川以外は再生産が難しい)と思うので、どうしてるのか漁協の方に聞いてみました。
曰く、渓流解禁(3月上旬)後は、ニジマスのキープが可能になるそうです。ちょっとビックリしました。
ニジマスは、渓流解禁後もC&Rオンリーにして、2~3年は再利用するのかと思っていましたが、持ち帰り可にしてるとは・・。
解禁までにさらに成長するので、渓流竿だと折られる釣り人もいるようです。
思わず「凄いお得じゃないですか?!」と言ったら「そうなんです。また是非来てください。」とのことでしたが、冷静に考えて、ニジマス80匹とか持ち帰って、どうするのかと。(魚屋でも開くか?)