イギリス 小学生用の問題集の出版社について
中学受験を考える前に、ロックダウンのおかげで、イギリスにも、日本のように、参考書や問題集があることを知り、自宅学習をYear 3の最後の学期から、結果としてはじめることになりました。
最初は、子供の友人の親御さんから教えてもらい、配達を気楽にしてくれるAmazonで注文しました。
さすがAmazon、AIの進化も素晴らしい!次から次へといろいろ案内してくれます。
ちなみに、小学生の間に使える問題集の出版社は、下記5つが割と有名かと思います。
Oxford Owl (Oxford Education)
Collins
Schofield & Sims
CGP
BOND (Oxford Education)
*Oxford Owlは小学生全般で基礎、Bondは11プラスという中学受験用で別れていますが、出版元は同じです。
ここでは、小学校(KS0-2: Reception-Year6)の問題集について、個人的感想を書いていきたいと思います。
私達は、最初に勧められたのが、CGPだったので、実際に購入してやってみさせたのは、今の所、CGPとSchofield & Simsだけです。他の会社のものは、本屋で見たり、Amazonや、その出版社のウェブサイトで内容を確認した上での個人的感想です。
順番は、KS0-1のReceptionからYear2の学年が低い子に向いていると思われるものから、学年が上がるに連れて、利用したほうがよいという、個人的な印象です。
Oxford Owl (Oxford Education)
Oxford Owl (Oxford Education)は、イギリスでは、Reading Treeで有名です。Reading Treeとは、本をレベルに応じて分け、読みと理解が進むに連れて少しづつ、語彙や文法、内容も難しくなっていてます。これだけが、毎日の宿題でもって帰ってきます。
KS1(Reception-Year2)では、週に1回はTeaching Assistantという先生のお手伝いの方が、週に1回は、先生が音読み、理解の確認をし、レベルをあげてよいか、足りないことはないかを確認してくれます。イギリスの小学校では、これにほぼ順次で読んでいっていると思います。
ですので、Oxford Owl (Progress with Oxford)は、全体的にカラフルです。内容は、絵が多く、ボリュームは少ない印象です。ですので、小学校低学年、Year 3までは、こういう問題集が、楽しくできて良い気がします。
本に絵がなくても読めるようになったら、この会社のものは、好き嫌いが出てくるように感じます。
Collins
Collinsは、辞書で有名ですね。この会社の問題集も、カラフルなもの、絵が多いものが多いですが、Oxford Owlに比べると比較的、大人の段階(?)を踏んでいる物もあるような気がします。2,3色で抑えているものもあるからです。
問題内容は、やはり基礎的な物が多い気がします。Year2やYear 6で受ける全国共通テストのSATsには、ここの問題があっていますし、子供へのストレスが少なく、問題が解けるようによく工夫されています。問題もレベルを少しずつあげたもので、3段階になって出しているものもあります。
ここは、高校受験に必須のGCSE、大学受験に必須のA-Levelに対する問題も幅広く出ているので、もしかしたら、ターゲットは、中学生以上なのではないか、と感じます。
Schofieled & Sims
Schofield & Simsは、Collinsに比べてもかなり色合い的に落ち着き、絵も最小限になっている、またはないものが多い気がします。
よく考えられていて、カラフルなものだと気が散る子供にはあっています。が、「楽しい」を全体の印象からほしい子供には、少しハードルが高いかもしれません。
内容は、基礎的なことから、上級まで、よく考えられています。が、回答集が別になっている場合が多いのがネックです。小学生の内容ですので、解答がなくても大丈夫なんですが、問題文の読み間違いというケアレスミスを子供と同じようにしないようにしなければならないかもしれません。(ですが、ロックダウンや、様々な制限がある間は、回答がウェブサイトで全部見れるようになっています。)
CGP
CGPにも、いろいろあります。Schofield & Simsに比べると比較的カラフルな方です。英語は特にカラフルです。
この会社は、BONDと並び、11plusという中学受験では定評のある会社ですが、各学年の単元を網羅した問題が、各学年ごとに出ています。また、10分の制限時間を設けた問題集もあり、試験がほとんどないイギリスの生徒たちが受験を考える、また、SATsなどの全国統一試験を受けたときに緊張しすぎないためには、ある意味必要とも言える物があります。
問題集そのものが、3段階にレベルわけされているので、子供それぞれにあった問題集を買えますが、レベルを知らないと、簡単すぎのを買ってしまったり、難しすぎのを買ってしまったりしますので、下記参考にしてください。
Foundation Level 基礎
問題集のタイトルにもFoundationと入っているのでわかりやすいです。
Standard Level 標準
問題集のタイトルにはただ、学年が書いてあるものです。
Stretch Level 上級
問題集のタイトルには、Stretchと入っているので、わかりやすいです。
このStretchは、本当に上級向けです。これを好むなら、勉強が好きな子と思われますし、これが簡単なら、特に問題集やらせなくても、中学受験では試験方式の問題集を買ってやらせれば十分と思われます。時間管理の仕方、見直しなど、やはりある程度の試験の受け方の基礎は知っておいたほうがよいと思うからです。
BOND
BONDは、11plusという中学受験問題では、一番手応えがあるという定評があります。どの学年の問題集も良くできていますが、CGPのほうが説明がきっちりしていて良い気がします。
ここは、CGPより、受験とSATsに力を入れていると言って良い気がします。ですので、テスト形式の物が充実していますし、解説よりも問題のみ、という感じです。
まとめ
軽く、家で復習するような問題集は、
Oxford Owl (Progress with Oxford)
Collins
理解を深めて、より基礎力も応用力もつけたいなら、
Schofield & Sims
CGP
受験を目指すなら
CGP
BOND
日本のように、全てビニールでラップされて中身が見れないわけではないですから、一度WHSmithや、本屋に行って、手にとって見たり、オンラインショップで中身のチラ見ができるところで、お子さんの好みとレベルにあった問題を選ぶことをおすすめします。
子供のやる気は、最低8割できることをやること、から出てきます。難しすぎるのに挑戦させるのは、基礎を固め、ある程度の応用ができるようになってからで十分です。
また、ストレスと睡眠不足は、百害あって一利なしです。子供のペースで基本すすめ、チャレンジを喜ぶ状態に持っていくのが、結局は子供のためですから、子供自身のためにも、親子関係にも、自分のためにもよいと思います。