Impact of BMI on outcomes in respiratory ECMO: an ELSO registry study
自分でECMOを使うことはないと思うんですが、たまにはこういうのも面白いなあと思ったりします。
呼吸不全によるECMO使用のBMIによる比較です
まあ普通に考えてBMIが高すぎても低すぎてもダメ、見たいな結論でしょう
2010/1/1から2020/12/31までに呼吸不全のためにECMOを受けた18歳以上の成人のデータをELSOレジストリに登録しレトロスペクティブに解析
underweight:BMI -18.5
Normal weight:BMI 18.5-25
overweight:BMI 35-40
classⅠ:BMI 30-35
classⅡ:BMI 35-40
classⅢ:BMI 40-
BMI -12, 70- は除外
腫瘍評価項目:院内死亡率
副次評価項目:ECMO期間、中趾理由、合併症、入院期間、退院
ELSOレジストリに登録された変数で交絡因子を修正
classⅡ以上の肥満患者については経口スコアマッチングで解析
<結果>
①BMI<35:13,822人
②BMI>35:4,707人
①では
年齢が若く、女性が多い
②では
慢性呼吸器疾患や免疫不全状態が少ない
慢性心疾患が多い
ECMO導入前に腹臥位療法や高PEEPなどのレスキューが多いがP/Fが低い
挿管とECMOの時間が長い
ECMO導入前に透析を受ける頻度が多い
① vs ② PSマッチセット 有意差があったもののみ
死亡率 40.4% vs 37.9%
心血管合併症 14.5% vs 17.3%
デバイス関連の合併症 22.2% vs 25.7%
腎合併症 30% vs 31.6%
肺合併症 10.9% vs 7.6%
代謝合併症 9% vs 10.1%
(出血、四肢、感染、神経は差はなし)
交絡因子調整後はECMO使用期間に差はなし
入院期間は②の方が短い
BMIとアウトカムは非線形な関連を示す
<考察>
ECMOを必要とするclassⅡ以上の肥満患者は優位に死亡率が低い
COVID-19は肥満患者で重症化率が高いが、ICUに入室してからの死亡率が肥満患者で高いというわけではない。
適切な栄養のたくわえや、好ましい免疫腸性効果を示す因子が脂肪組織から放出されている?選択バイアスなど
肥満患者の方が病気の早い段階で呼吸不全になるのでは
Limitation
参加センターはより経験豊富であり選択バイアスがあるかもしれない
データの欠落が一定していない (整合性が取れないデータがある)
診断が不正確だったり、併存疾患や合併症、治療などは正確に報告されていないかもしれない
測定されていない変数があるかもしれない
肥満患者のECMO導入は非肥満患者より慎重である可能性がある
入院期間のみの登録である
BMIのカットオフが恣意的である
レトロスペクティブデザインである
?!?!?!?!?!?!?!
BMIが多いと死亡率が下がるだと、、、?
あんまりBMIが高すぎるところはサンプル数が少なくて信頼区間が広いですが、それでも意味わからんですね。やっぱり体に栄養は蓄えといた方が良いんでしょうか (違う)
COVID-19は肥満がリスク云々ありますけどECMOまで行ったらある程度太ってた方が良さそう、、、。デブ活してきます。
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