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急性冠症候群とモルヒネ

国家試験では「ACSにはMONA療法!」みたいな感じで覚えさせられたんですけど、実際使ってるかっていうと M:モルヒネ→使ったことない O:酸素→サチュレーションが低ければ使う N:硝酸薬→血圧次第 MIで使ったことはない A:アスピリン→使う モルヒネってどうやって使ったらええねんと思って調べてみました モルヒネについては鎮痛効果+静脈拡張効果を期待しているみたい 【急性冠症候群ガイドライン 2018年改訂版】では 胸痛が心筋の酸素消費量を増加させるため、硝酸薬のみでは

    • Impact of BMI on outcomes in respiratory ECMO: an ELSO registry study

      自分でECMOを使うことはないと思うんですが、たまにはこういうのも面白いなあと思ったりします。 呼吸不全によるECMO使用のBMIによる比較です まあ普通に考えてBMIが高すぎても低すぎてもダメ、見たいな結論でしょう 2010/1/1から2020/12/31までに呼吸不全のためにECMOを受けた18歳以上の成人のデータをELSOレジストリに登録しレトロスペクティブに解析 underweight:BMI -18.5 Normal weight:BMI 18.5-25 over

      • Gender-associated cardiometabolic risk profiles and health behaviors in patients with type 2 diabetes: A cross-sectional analysis of the Joint Asia Diabetes Evaluation (JADE) program

        最近忙しくてなかなか時間が取れませんがちょっとずつやっていきます。 今回はこれ アジアでの2型糖尿病患者における男女格差についてです アジアの糖尿病患者を対象とした研究では女性は男性に比較して心血管・腎イベントでの死亡率が2-3倍高い <対象・方法> 2007-2015年の間に中国、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、大弯、タイ、ベトナムの18歳以上のT2DM患者106376を登録 糖尿病以外のデータについても収集 後方視的に解析 <結果

        • Safety, tolerability and efficacy of up-titration of guideline-directed medical therapies for acute heart failure (STRONG-HF): a multinational, open-label, randomised, trial

          いくつか入っている勉強グループ (?)のうちの一つに流れてきたやつ。面白そうだったので読んでみました。https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(22)02076-1/fulltext# 心不全治療薬をどのくらいのスピードで増やすかっていう話。 β-blocker、ACE-I (またはARB, ARNi)、MRAを急性心不全の入院後早期に開始して漸増 多国籍・多施設共同非盲検前向きランダム化

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        • 1人抄読会
          5本

        記事

          Duration of antibiotic treatment for Gram-negative bacteremia – Systematic review and individual participant data (IPD) meta-analysis

          青木先生と話してちょっと感染症の勉強頑張ろうと思った矢先にこんなものを見つけた https://www.thelancet.com/journals/eclinm/article/PIIS2589-5370(22)00479-5/fulltext 青木先生も最近は抗菌薬を短くしていくトレンドだって言ってた。なんとなく敗血症って言われると2週間使いたくなる気持ちはあり。 システマティックレビュー グラム陰性菌血症に対し、抗菌薬の期間を短期 (<7日)と長期 (>7日)とで

          Duration of antibiotic treatment for Gram-negative bacteremia – Systematic review and individual participant data (IPD) meta-analysis

          Lecanemab in Early Alzheimer’s Disease

          https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2212948?query=featured_home 今日は何読もうかな~と思ってNEJMを開くと一番上に出てきたこれ。うわ、そんな話もあったな~。そういえばどうなったんだろうと中を見てみる。 レカネマブの第3相試験 対象はAlzheimer’s disease (AD)による軽度記憶障害 (Wechsler Memory Scale IVのLogical Memory2で年齢調整後

          Lecanemab in Early Alzheimer’s Disease

          Spontaneous-Breathing Trials with Pressure-Support Ventilation or a T-Piece

          https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2209041?query=featured_home SBTをPSVでやるかT-ピースでやるかっていう話 PSVはT-ピースに比べて呼吸仕事量が少ないから人工呼吸器外した後の呼吸と違うんじゃね?っていう。 他施設共同非盲検ランダム化試験 PSVはPEEP 0 cmH₂O, PS 8 cmH₂Oらしい。 個人的にはSBTはCPAPでやることが多い気もするけど。 結果的にはPSVとT-ピ

          Spontaneous-Breathing Trials with Pressure-Support Ventilation or a T-Piece

          『終末期の肺炎』 レビュー

          遅くなりましたが、大浦 誠先生の『終末期の肺炎』のレビューです。ネタバレにならない範囲で。 テーマは『誤嚥性肺炎』。 共著者には我らが隠岐島前の白石先生も参加しておられます。 率直な感想としては、「総合診療医を目指すなら必須」です。 内容としては少し難しく、臨床経験の浅い学生や初期研修医にはやや理解しにくい部分もあると思いますが、読む時期としてはそれくらい早い時期の方がおすすめじゃないかな、なんて思います。正直まだ全然理解はできてないのであと何回か読み返そうと思います

          『終末期の肺炎』 レビュー

          医学科6年生はお金がかかる?

          どうもこんにちは。初期研修を4日後に控えて戦々恐々としているそこら辺の小石です。 今回は、この1年で何にどれくらいのお金がかかったかを見てみようと思います。 早速、下の表がこの1年で必要になったものです。 一応上から避けられない出費を並べています。 学費から下は人によって違いますし、避けられる出費も多いので、あくまで僕の場合、といった感じです。 まずは上3つ。 医師国家試験受験料は言わずもがな。post-cc-OSCEは一応今年度から正式導入(?)でしたが、受験料

          医学科6年生はお金がかかる?

          115回医師国家試験勉強記録

          先日2/6,7に115回医師国家試験を終えました。誰かの参考になればと思い、勉強記録を残しておこうと思います。 早速ですが、ざっと書くとこんな感じ。 正直、文字にできないような勉強(問題解く上で呼んだ教科書や、ふと気になったことを調べたりするなど)は含まれていないので、本当にこれだけ、というわけではありませんが、「やったこと」として書けることとすればこんな感じです。 まずは良くなかったことから説明していきます。 映像授業はMECを取っていましたが、見始めるのがめちゃく

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