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今日のタイトルは二刀流!

何の二刀流か?もちろんフルートです。

フルートといっても同じ時代のフルートではなく、異なる時代のフルートの持ち替えについてです!

ということでこの[二刀流への道]では、現代のフルート(以下モダン・フルート)やフラウト・トラヴェルソ(以下トラヴェルソ)、クラシカル・フルートなど、様々な時代の楽器を吹いていく上で特に気をつけたいことなどを、私自身の経験や反省をもとに書いていきたいと思います。


今回は「運指」について!

同じ横笛とはいえ、時代ごとに少しずつ楽器の構造が変わっているので当然運指も異なります。

同じ指遣いで出せる音もあれば、全く異なるものもありますが、個人的にやっかいだなと思うのは「似てる指遣い」です。


今回は例としてモダン・フルートとトラヴェルソで比較していきたいと思います。


例えば E (ミ)の音。

モダン・フルートでは低・中音域ともに右手の小指は押さえます。しかしトラヴェルソでは小指は離した状態、つまりキーを押さえないので穴は塞がれることになります。


ちなみに高音の E はモダン・フルートでは左手の人差し指、中指と右手の人差し指、中指、小指を押さえますが、トラヴェルソは左手は同じ人差し指と中指、右手は中指と薬指、小指を押さえます。↓

上がモダン・フルート
下がトラヴェルソ※


※今回は下ろす指は黒、上げる指は白で書いています。
現代のモダン・フルートの運指表は「キーを押さえるか押さえないか」で書き分けていることが多いのですが、バロック時代の運指の図では、「穴が塞がれているか開いているか」で書き分けられていることが多いです。
今回は比較しやすくするために、どちらも「指を下げている状態は黒、上げている状態は白」というように統一しました。


今度は高音の G の音。

モダン・フルートでは左手は人差し指、中指、薬指。右手は小指のみ。

トラヴェルソでは左手は人差し指と薬指、そして右手の小指は押さえません。つまり小指のキーが下りているので穴は塞がれた状態。 

同じく上がモダン・フルート
下がトラヴェルソ


いかがでしょうか?
少しだけ異なることをお分かり頂けたでしょうか?

もちろん、練習回数を重ねていけば慣れますし、それぞれの楽器だけを吹いているときはあまり問題がないことも多いですが、特に注意が必要なのはモダン・フルートもトラヴェルソも同じ時期に吹くときです。

どちらの楽器も身体に染み込んでいれば、指は自然に反応してくれるだろう、なんて思っていると、ふとした瞬間に悪魔が忍び寄ってきます。

そんなことがないように狂ったように練習し、染み込ませれば間違えることはない!のかもしれませんが、念には念を、ということで、最近は似てる指遣いの音は特に、

「モダン・フルートはこの指!」

「トラヴェルソはこの指!」

と言い聞かせるようにしています。(笑)


またトラヴェルソにもいろいろな楽器があり、同じ音でも当時の楽器製作家によって、ふさわしい指遣いは変わってきます。
ちなみに、同じ楽器でも複数の指遣いがある場合、状況に応じて変えることがあります。

吹く楽器が増えれば増えるほど、「意識して吹くこと」を大切にしていきたい、と思う今日この頃…

ということで、今回は持ち替え時の指遣いで気をつけたいことがテーマでした。

ありがとうございました。

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ちなみにトップの画像は
二刀流への道を見据えているイメージです

ふざけて真面目に撮りました

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