「綺麗な音で吹きなさい!」とフルートの先生に言われたら気をつけて!
先生から言われたこと、「本当にそうなの?」と疑問をお持ちの方が多いです。でも、聞けない。。
疑問を持ったまま、何年も、何十年も吹いている方がいらっしゃいます。そうすると、上達しないばかりか、どんどん悪い方向にいってしまします。
悪い癖がつくと、後で大変苦労します。
私のレッスンを受講された生徒さんが、他のフルートの先生から言われて悩んだ6つの事と、それについてのアドバイスをご紹介します。
①「アンブシュアは 口をもっと横に引いて、口を閉じた状態から、息を押し出して、そこから息が出るところで吹きなさい」
アンブシュアは徐々に作られていくものです。最初から口の形を作りません。口に意識をあまり向けないようにします。
口に意識を向けると口に力が入ります。口の真ん中に、歌口の真ん中が当たっているかに意識を向けます。そして深く腹式呼吸をして、優しく吹きます。アンブシュアは吹きながらだんだん自然な形で、出来ていくと言うことを理解しましょう。
②歌口をもっと内側に向けて吹いて
雑音のような音を避けるために言っていると思いますが、内側に向けて吹くと粘膜に息が当たりません。粘膜に息が当足らないと良い音にはなっていかないので、内側に向けすぎないようにします。その先生は、はご自分でもそうやって吹いているんだと思います。こういう場合は生徒さんが注意していかないと、最初は出やすくて良いが、だんだん音が詰まってきて、良い音色になっていきません。それから、こういう吹き方は、お腹の筋肉ををあまり使わないので、音が響きません。そしてピアノ、フォルテなど、曲の表現があまり出来ません。
③「綺麗な音が出るまで、何回も何回も吹きなさい」というだけで、具体的に、何をどう吹いたら良いかを言ってくれない
有名な教則本にもそう書いているのを読んだことがあります。そもそも綺麗な音が出るために練習しているわけですよね。多分その先生も、どうアドヴァイスしたらいいかわからないのでしょう。
何回も何回も吹くと口に力が入って、ますます綺麗な音には、なっていきません。腹式呼吸をして、お腹の筋肉を鍛えて、口に力が入らないようになると音がだんだん綺麗になります。
④出来ないところは、間違えなくなるまで、何度も何度も吹いて練習しなさい。何回もやればいずれできる
ただ何度も何度も吹いても、吹けるようにはなりません。③の場合と同じで疲れて口や、手に力が入って逆に悪くなります。まず腹式呼吸で吹いているか、お腹の筋肉を使っているかを確認し、なぜ間違えるのか、ゆっくり吹いてみましょう。どの指の時に間違えるのか等、理由を知り、部分で練習して練習の仕方を考えましょう。ただ大前提として、お腹の筋肉が弱くて、手に力が入っていることが1つの原因なので、お腹の筋肉を鍛えながら、ふわふわっと吹くという手の感覚を覚えていくと良いです。
⑤スラーを切ってはいけない、楽譜に書いてあるブレスの場所でしか、とってはいけない
これは最終目標にしましょう。腹式呼吸で、無理なく吹けるところでブレスします。ブレスを優先します。ブレス取っていないから苦しくなります。そうすると口に力が入って吹きにくくなります。まず腹式呼吸をして、きちんとブレスする練習きちんとしましょう。
スラーを切っては行けないとか、楽譜に書いてある場所でしなければいけない、と最初は思わずに、ブレスがきちんとできて、息が続くようになってから、それをいやるようにしないと、本末転倒です。いつまで経っても、曲を上手く吹くことはできません。
楽譜によっては、適当にスラーや、ブレスの位置を書いてある物もあるので、フレーズや、ブレスは、自分の考えで、多少変えてもいいと思います
⑥ビブラートは喉ではかけません。「ビブラートは喉でかける」とYouTubeのレッスン動画で話している方もいらっしゃいますが、必ずお腹の筋肉を使ってかけます。シュミッツ先生も腹の筋肉を使ってかけます言っています。
喉でかける方が簡単だと思いますが、自然で綺麗なビブラートになっていきません。口に力が入ります。たいてい腹式呼吸をきちんとしていない方が、喉でビブラートをかけています。詳しくは
【まとめ】
以上これらの事は、先生自体もよく理解していないまま言われていることが多いので、鵜呑みにすると危ないです。そして、その先生を信じて何年も何年もそのやり方を信じ込んでやっていると、悪い癖がついて、直らなくなる場合があります。
何年もその先生に習って上達しなかったら、勇気を持って先生を変えることも必要です。本当に上達したいのであれば考えてみてください。自分のために!