良いアンブシュアの作り方
フルートを吹くときの口の形を「アンブシュア」と言います。アンブシュアが良くないと、綺麗な音になりません。どんなことに気を付けていくと、良いアンブシュアになっていくかについてお話しします。
アンブシュアって?
アンブシュアは、フルートを吹くときの口の形です。何気なく吹いている方も多いと思いますが、アンブシュアについて正しく理解して練習していかないと、良いアンブシュアになっていきません。だんだん良いアンブシュアになっていく、という事をまず知ってください。良いアンブシュアで綺麗な音が出ます。初心者の方は特に注意しましょう。信頼できる先生に習いましょう。悪いアンブシュアになると、大変苦労します。
良いアンブシュアとは?
良いアンブシュアは、口に力が入っていません。口が脱力しています。口笛を吹こうとする口の形に似ていて、自然な感じです。初心者の方は遊び感覚でビール瓶を鳴らしてみてください。口に力が入ると良い音になりません。口に力が入らないように、そおっと優しく「フー」っと吹いてみましょう。あごを落とし、優しい息で唇の内側の粘膜を振動させます。口が脱力するためには腹式呼吸ができていないと、そうなりません。
アンブシュアを勘違いしている人が多い
アンブシュアは最初から口の形を作って吹く、と間違って捉えている方が多いです。特に口をイーと左右に引いて、吹く方が多いです。それは最初からはっきりした音を出したいからです。初心者の頃は、バサバサした音で、はっきりしない雑音の多い音がします。それが嫌で口を最初から形作る方が多いです。でも、こういうふうに捉えて吹いていると、本当の綺麗なフルートの音にはなっていきません。
アンブシュアは時間をかけて作られていくもの
始めから口の形を作って吹こうとすると、良いアンブシュアはできません。口の穴の大きさは気にせず、あごを落とし、口の中央を少し意識して、口笛を吹くような感じにしてみてください。(口笛を吹くほどは、口をすぼめません。)熱いスープを冷ますように、「フー」っと、唇の内側に息の風を感じながら吹いてみてください。何度かやってみて、慣れたらフルートの頭部管を持って吹いてみてください。頭部管の穴の中央に口の中央を当てて、息が穴の中に半分くらい入るように吹きます。音が出なくても構いません。どの場所に当てたら出やすいか、当てたり下ろしたりして、遊びながら試してみましょう。唇の内側の粘膜に毎日息の風を当てて吹いてくと、だんだんアンブシュアが出来てきます。最初は、バサバサした音です。粘膜に息を当てたことがないのでバサバサした音になります。この過程が大変重要です。毎日少し、粘膜に息を当てて優しく吹いていると、だんだん雑音が少なくなって、響いた綺麗な音になっていきます。粘膜の振動なしには本当の綺麗なフルートの音にはなりません。この練習過程の結果、良いアンブシュアになっていきます。地道な毎日の練習で必ず良いアンブシュアになり、音が綺麗になっていきます。