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【詩】残したい
昔から一点ものが好きだった
伝統工芸 友人手作りのもの
クリエイターさんのアクセサリー
誰かを想うものをすてきに思った
それを表現できることに尊敬した
昔から自分の感性は人と違う気がした
散歩をしながら家を眺めると
「すてきな家が並んでいるね」
と話す夫の横で
「ひとつひとつの家にそれぞれのくらしが 空間があるってふしぎだよね」
とつぶやく自分に怪訝な顔をされた
帰省したとき 空を見上げて
「今日は雲が多いね」
とつぶやく親の横で
「どこにいても空は同じなんだね」
とつぶやく自分に怪訝な顔をされた
なかなか思わないことなのかもしれない
でも このふと浮かぶ気持ちに
わたし自身 結構安心をもらえている
もしかしたら 同じようにふと思っている人がいるかもしれない
なかなかことばにできていないだけで それがことばになっていることに安心できる人がいるかもしれない
それも「詩」の役割なのかもしれない
それもあって人は「詩集」を手に取るのだろうか