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乳がん治療の記録⑬ :放射線治療30回完了。おつかれさま、自分。

おとといが、最後の放射線治療だった。
朝からずっと雨が降っていたけれど、気分は軽い。

長男が駅まで車で送ってというので、いつもより早めに家を出る。
30分早く病院に着いたので、食堂で昼食をとることにした。

今、放射線治療で通っているのは、子どもの頃母と通っていた病院(建て直されて新しくなっているけれども)で、当時、治療のあとはだいたいいつも食堂でお昼を食べていた。子どもの私はいつもハンバーグを頼んでいたので、今回も当時を思い出しながら迷いなくハンバーグを頼んだ。

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業務用レトルトだろうからそんなにおいしくないんだけど(笑)、なんというか、「病院の食堂」っぽくて、これはこれでいいのだと思いながらもりもりと食べた。

食事を済ませたあといつも通り受付をすると、治療スケジュールを見た事務の女性が「今日で最後ですね」とにこやかに声をかけてくれた。「はい、ありがとうございます^^」と、こちらもいつもよりにこやかに答える。

放射線科の更衣室でいつも通りガウンに着替え、待合室で本を読んで待っていると名前を呼ばれ、治療室に入る。

この台に乗るのも最後か~と思いながら、治療台に横になり身体の位置を合わせる。ブースト照射は1分にも満たないので、あっという間に終わる。

最後に放射線技師さんが、「ほんとうに長い間おつかれさまでした~」と、拍手こそしないけれども、こちらもにこやかに送り出してくれた。

放射線治療のあと処置室に入り、看護師さんが肌の状態をチェックしてくれた。ひりひりと痛痒い手術跡の部分に、「メロリン」というガーゼに塗り薬を塗ってあててもらった。ピークアウトは1週間後くらいなので、ひどくなるようだったら自分でこうしてくださいね、メロリンは1階のファミリーマートに売ってるから、と教えてもらった。

最終日の肌の状態としては、脇の下を中心に皮膚が赤黒く変色し、一部は皮がむけているが、ジュクジュクしているとかはない。鎖骨下と肩の後ろは引っ掻いたような傷がある(掻いてないんだけども)。

これは、すごくひどいまではいかないけれどちょっとひどい状態に入るとのこと。本当に個人差があって、少し赤くなっただけで終わる人もいれば、もっとジュクジュクになる人もいるらしく。肌が弱い人だと大変かもしれない。ひとまずシャワーのあとに薬を塗り、保湿スプレーをかけるのはあと1週間くらい続ける。

会計を済ませ、今度は文書受付センターでがん保険用の診断書を依頼。ファミリーマートでメロリンガーゼを購入し、車で家に帰った。

7月下旬から9月の頭まで、3か月にまたがって平日毎日通った。月並みな表現だけど、終わってみるとあっという間だった。でも、通い始めた頃の自分にそんなことを言ってもイメージできないだろうなとも思う。

乳がんの発覚から9カ月に渡った治療もこれで一区切り。
なんか思ったより何もできなかったけれど、まあそれでも、手術と抗がん剤治療と放射線治療を乗り切った。

ひとまず今は、おつかれさま、自分。

これまで、治療用に身体に描かれた線が落ちないよう、シャワーだけで済ませていたので、これからはゆっくり湯舟につかれるよ~。

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大前みどり
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