詩小説 『恋は猫』 #シロクマ文芸部
恋は猫のように気まぐれで
熊猫のように手がかかる。
海猫のように一途に心に浮かべたまま
子熊猫のように立ち上がる勇気がない。
それはまるで西表山猫のように
今にも消え失せそうでありながら
何度も触れてみては感じる
肉球のように柔く淡く香る想い。
猫柳の植わる川辺近くの山猫喫茶店で
待ち合わせしてみたけれど
貴方はちゃんと来てくれるかな。
もし貴方が約束通りに来てくれたなら
猫舌な貴方の珈琲が冷めるのを待つ間に
ずっと言えなかった想いを告げよう。
恋は猫、どうか今日は
愛の招き猫になってくれますように
そう願っていたら
猫の首輪の鈴のように
軽やかにドアベルが鳴った。
すると、愛しくてたまらない
オッドアイが私を捕らえ
くしゃっと笑う。
憎らしいほど
猫らしいその笑顔に
私は立ち上がって手を振った。
あぁ、珈琲を頼むまで待つなんて
無理かもしれない。
恋は猫祭りです。猫柳は風水的に庭に植えてはならないそうですが、花言葉は「努力が報われる」とのことです。
あとはご想像におまかせにゃー😺✨
いいなと思ったら応援しよう!
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。よろしければ、サポートいただけますと大変うれしいです。いただいたサポートは今後の創作活動に使わせていただきます!