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種目の適性を見極めるポイント

練習やトレーニングによって伸びしろを補っていくことはできますが、同じ時間や労力に対してできるだけ効率よく結果を出したい方は多いと思います。今回は、私がパーソナルレッスンで用いている種目適性見極め方法の3つの観点をご紹介します。


1)クロールのキックとプルから見極める

12.5mのスプリント測定をキック・プルで実施します。
キックは、
①ボードあり&顔上げ
②ボードあり&顔つけ
③ボードなし顔つけ

の3タイプで測定。ベストタイムが①寄りの人はクロールの中長距離の適性高い、③寄りの人はバタフライの短距離の適性が高いと見ます。
プルはキックとのテンポ・スピードバランス(タイム)をみます。
キックタイム÷プルタイム=1.1を基準
として、1.1以上ならプルが強くバタフライの適性が高い、1.1未満ならキックが強く背泳ぎの適性が高い。

2)蹴伸びや水中動作から見極める

平泳ぎは最も適正に左右される種目だと思います。骨格により向き不向きがはっきりします。蹴伸びをしたときにお尻や踵が沈まない人は平泳ぎの適性が高いと見ます。また水中での水平姿勢がとれる時間や距離の長さも同様です。これは体幹と腕や脚の長さのバランス、それぞれの浮力に起因するところが大きいです。また股関節と膝関節の形状が外旋寄りの人も適正が高いと見ます(内旋が必要とされるクロールキックが苦手な人は多い)。
クロールと平泳ぎの両方を得意とする選手は少ないですが、香港のシボーン・ホーヒー選手やアメリカのケイト・ダグラス選手がいます。体格やフォームやレース展開を観察してみるのも良いと思います。

3)アクアポイントで見極める

アクアポイント(FINAポイント)は、順位とは別にタイムを相対比較した点数で、資格級に似ています。スイムレコードのサイトで過去のレースのポイントを確認することができます。
例えば、同じ種目でも短水路と長水路を比較したときに、プルが強く瞬発力に優れた選手は短水路のポイントが高い傾向にあり、キックが強く持久力に優れた選手は長水路のポイントが高い傾向にあります。今後パフォーマンスを上げていくには弱い部分を補うのも一つの考え方ですが、50m自由形を主戦場にしている選手が、もう一つのエントリー種目を100m自由形にするか50mバタフライ・背泳ぎにするかを決めるときの参考材料になると思います。

まとめ

これらの他にも「ノーブレス能力」「テンポ・タイムの管理能力」「体格・性格に関わるソマトタイプ」なども参考材料にしています。小学生の頃はできるだけいろんな泳法や距離に挑戦し、中学生ぐらいから費用対効果が高いものを絞っていくと良いと思います。プルが弱いと思っていてもちょっとしたアドバイスがたきっかけで変わることもありますので、いろんな人の視点で評価するのも大切です。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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