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鮎の塩焼き

立派な鮎が売られているのを見た。一昨日のことだ。早朝から人に渡すための新米を探しに出かけて、たまたま訪れた道の駅のような場所で見つけてしまった。

いつも売られている鮎といえば痩せた身の小さなものが多いのに。その時その場で売られていた鮎はふっくらとした身体で追星が濃く鮮やかだったのを覚えている。買ってしまおうかと思って値札に目をやったけど見なかったことにしてしまった。1匹600円。私と母はともかく、父がそれで満足できるはずが無い。1人2匹(合計6匹)で考えても3600円?夜ご飯にしてはあまりに豪華すぎる。それに、その時は保冷剤も持ってきていなかった。

結局諦めて帰った一昨日。今日になってやっぱり買うべきだったかもしれないと悔いている。去年深耶馬渓で食べた鮎の塩焼きはとても美味しかった。骨ばかりで食べる身なんてほとんど無かったし500円もしたけど。苦い内臓の味すら美味しかったような気がするのは滅多に食べられない物だったせいか。やせ細ったアレで記憶に残っているのだから、一昨日見たものは七輪でも出して調理すればきっとより記憶に焼き付いてくれたに違いない。日にちは経ってしまったけれど、見に行けばまた売られていないだろうか。川魚の好きな母の為に探してみようかと、悩む深夜。

去年の秋、鮎の塩焼き

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