社歴15年のマーケ担当者が、NPOで障害者雇用を推進するチームに転職して驚いたこと3つ
はじめに(チームより)
フローレンスは、親子を取り巻く社会課題の解決を目指しているNPOで、現在、約700名が所属しています。多様なメンバーの「働く」を支えているのがバックオフィス業務を主に担っている働き方革命事業部、通称「ハタカク」です。
ハタカクは人事、経理、法務、総務、といった色とりどりの業務で構成されています。フローレンスの事業を裏で支えるハタカクメンバーの業務や仕事への思いをnoteに投稿しています。
みなさん、はじめまして。和田と申します。簡単に自己紹介をします。私はIT系の一般企業で15年間マーケティングを担当していましたが、縁あって3ヶ月前にフローレンスに転職してきました。現在はジョブコーチとして障害者雇用の社員のサポートを担当しています。この記事では「初めてのNPOで、初めてのバックオフィスで、初めて障害者雇用に関わって驚いた3つ」をご紹介します。
①初、NPOでの驚き
「まず、あだ名を決めてくださいね(転職0日目)」
これは、転職前の歓迎ランチで言われた言葉です。
「NPOはスタッフ同士の仲が良い&濃いだろう」と想像していたものの、あだ名は浸透してないだろうとタカを括っていました。
しかし、入社後はあだ名の浸透率に驚きました。「ふくふくさんに聞いてみて(え?福田さん?福山さん?実際は木村さんだったりする)」や「あだ名と名字が混在した資料」、さらにコロナ禍のマスク生活で「社員リストの顔写真を見ても顔がわからない」問題もあり発狂しそうでした。
あだ名には「早く仲良くなれる」良さと「本名の他に覚えなければならないものが増える」というマイナス面があります。物覚えが悪いので「どんな人も(年齢や男女関係なく)名字にさん付けで呼ぶ派」で過ごしてきた私にとって「あだ名は文化」は、受け入れがたいものでした。
色々な人に「あだ名と名字の覚え方のアドバイスを!」と求めましたが「あきらめた」「自然に覚えた」と言われ茫然。最終的には「ああ、フローレンスで働くということは、こういうことだな」と悟りました。
一般企業で長く働いてきた私には、NPOの情熱溢れるノリ=フローレンスのノリにはついていけないことが時々あります。もちろん「世の中を変えたい!」と思ってNPOに転職したわけですが、フローレンスも成長期から成熟期を迎えつつあり、様々な温度感のスタッフが集まってきて、最近入職した私のようなスタッフの一部はノリきれないことがある(ような気がします)。
そんな時は「まず、のっかってみる」けど、ノリきれない時はあきらめて、自然体でいたら、サーフィンのようにちょっとずつ波に乗れていく(か、流されていく)。今でも同僚たちとの温度差に遠い目になることもありますが、フローレンスのビジョンに共感して転職したわけで、根本のところでは違いは無いはず。これからもゆらゆら波に揺られて過ごします。
②初、バックオフィスでの驚き
「これは、2年以上の人しか貼れないシールです(転職14日目)」
転職2週間。少し落ち着いて周りを見渡すと、同僚の多くが「バックオフィスのロゴシール」をノートパソコンに貼っていました。私も貼りたいと思い「私もそのシール欲しいです」と言った時に返ってきた言葉です。
「バックオフィスは他部署から様々なことを聞かれる。このシールは2年以上の人が貼ることで、他部署の人が『この人なら色々知ってそうだから聞こう』という目安になるシールです」とのこと。
「わかりやすいシールだな。でも、組織について理解するのに2年もかかるのか」と落胆。ただ、これまで経験した会社でもバックオフィスは「社歴5年以上総務一筋」のような社員がウィキペディア並に答えてくれていたわけで、5年が2年で済むのは、組織理解が広まっている証拠です。
けれど「2年もかからず頼りにされたい!」と考えた私は、入社半年でバックオフィスマスターになれるように、どんな「ちっちゃな」こともマニュアルを作成することにしました。「マニュアルにするより覚えたほうが楽」だと思いがちですが、バックオフィスを属人化させるのは「ちっちゃなものが集まった大きな知識量の差」です。
これから入るスタッフもそのマニュアルを使うことで「半年で貼れるシール」として堂々と貼れることでしょう。
③初、障害者雇用を推進するチームでの驚き
「一番人気は、受付の仕事です(転職1日目)」
私が配属された総務業務も行うチームには、主に特別支援学校からの入社スタッフで構成した通称「オペレーションズ」があり、全社的な総務のお仕事や、各事業部から依頼があったファイリングやデータ入力のお仕事を請け負っています。私は総務チームでオペレーションズチームメンバーの業務サポートを行うために採用されました。
上記の言葉は「オペレーションズメンバーに一番人気のお仕事は何ですか?」と、聞いた時に返ってきたものです。社員用の「受付業務」は備品の貸出や落とし物管理などを行っていますが、そのような認識のないスタッフから知らないことを聞かれることも多く、イレギュラーが発生しやすい業務です。
それまで「障害者雇用のスタッフが行いやすい業務は、イレギュラーが発生しにくい業務では?」と思っていたので「受付業務が人気」と聞いて驚きました。ですが、イレギュラーが発生した場合の対応方法が周知されていることで、安心して「人と関わることの出来る、楽しい受付の仕事」が人気なのだなと納得しました。
これからは、オペレーションズのメンバーが「イレギュラーがある仕事も楽しく働ける仕組み」を私も作っていきます。
【ご紹介】障害者雇用関連の情報は、採用・育成の事例やノウハウばかりで、採用した障害者雇用の社員に「どのような業務を、どうやってもらうのか」のノウハウが足りていません。
そこで、実務ノウハウや、障害者雇用チームの立ち上げ経緯などを公開することで、障害のある社員自身や総務担当者が、はじめの一歩を踏み出せるシリーズを立ち上げました
▼第1回目の記事
以上、「初めてのNPOで、初めてのバックオフィスで、初めて障害者雇用を推進するチームに入って驚いた3つ」をご紹介しました。フローレンスは一緒に働くスタッフを募集しています。「一般企業で働いてきたから、NPOに馴染めるか心配」という方も、ぜひ一緒に働きましょう。