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9 それって、マニュアルは見たの?

はじめに(チームより)

 フローレンスは、親子を取り巻く社会課題の解決を目指しているNPOで、現在、約数百名が所属しています。多様なメンバーの「働く」を支えているのが、法務・総務業務を主に担っている通称「オペレーションズ」です。
メンバーは、普段は現場で働く保育スタッフや、特別支援学校を卒業して入社したスタッフなど、色とりどり。

 バックオフィスの仕事現場やその思いを、個性的なメンバーがリレー形式で紡ぐ言葉から感じ取っていただければうれしいです。

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はじめまして、こんにちは。

オペレーションズのEさんが多忙につき、
急遽ゴーストライターをしているNと申します。

オペレーションズでiPhoneやPCのキッティング(設定)、
マニュアル作成をし始めて約二ヶ月が経ちました。

ここでは、
チームの中での「マニュアル」の位置づけが見えてきた!という話をします。

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業務で分からないことがあり、Eさんに質問をすると、
「それって、マニュアルは見たの?」とよく言われます。
見てない、と答えようものならすかさず、Eさんからの鉄拳が飛びます!
(※実際には鉄拳は飛びませんが、冷ややかな視線が向けられます)

オペレーションズにおけるマニュアルは「神器」であり、まずマニュアルに目を通すのは必須。

Eさん曰く「他事業部には、誰でもできる仕事を切り出し、オペレーションズに仕事を手渡してもらい、その時間を使ってクリエイティブなことをしてもらいたい」からとのこと。
(結構きれいめに意訳してます。ほんとはもっと荒々しく表現していたような……おっと誰かきたようだ)

ところで、皆様。
じゃんけん についてのマニュアル、作れますか?

じゃんけん


最初はグーを出し、次のステップで
「各々 グーかチョキかパーを出します
そこで勝ち負けが決まります。あいこならばひたすら勝敗がきまるまで出します」

って感じでまとめますかね??

ブッブーーーー!!!!!!!


それって「誰もがわかる」説明でしょうか??

グーの定義は?チョキの定義は?パーの定義は?
そもそも勝敗って何で決まりますか?

「誰でもわかる」ことを大前提とすると、上記のマニュアルではわかりづらいですね。


グーチョキパーの意味
あいこの意味、あいこの場合どうするか
勝敗は何で決まるのか
人はなぜじゃんけんをしたがるのか
じゃんけんとはそもそも何者なのか
最初はパーじゃだめなのか
(最初はグーと言い出したのはかの有名なコメディアンです(;m;))

などなど、必要な情報を盛り込もうとしたら、マニュアルはどんどん情報量が多くなりますよね。

逆にシンプルにしようとしたら2ステップで終わってしまうものを作れてしまう。

さじ加減が難しいですね。

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では、マニュアルの基本ってなんでしょうか?

Eさん曰く、
「中学生でも理解でき、その通りに行うことで、誰が作業しても等しいアウトプットが出せるようになるもの」とのこと。

今どの作業をしたらいいのか、自分が作業のどの位置にいるのかわかる、
ストレスなく最後まで作業を終えることができる。

これがスムーズにできるのが「整えられたマニュアル」だと感じます。

整えられたマニュアルとは人の目に晒されーの、
フィードバックをガンガン受けーの、
ブラッシュアップしまくりーの
無駄を削ぎ落としーの、トツ●ーノ(懐)なものであると考えます。
(トツ●ーノとはバカリズムの往年のギャグなのだが…)

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マニュアルの中でよく使ってしまう表現として「例 0000番 と記入」
などありますね。私もよくそう記載していました。
先日あるスタッフがそれをそのまま 0000 として入力をしたことがありました。

だってマニュアルにそう書いてありますものね、そのスタッフは間違えていないです。でも、作業としては間違っていたのです。

マニュアルの記載方法がそう捉えられてもおかしくないものだったから仕方ないのですが、作業としては間違っていた。
その後どういう工夫をしたか?
マニュアルの中にステップ(工程)を増やし、「この機体にはカードが貼ってあるのでカードに記載の番号を入力すること」としたのです。
(カードを事前に印刷するというマニュアルも用意していました)

こうすることにより、「例 0000番」という表現を使わずに、
万人が理解できるであろうマニュアルに一歩近づきました。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」

マニュアルはなんだかこの名言に似てますね。
(似ているところを各々見出してください)

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「誰にでもわかるマニュアル」を作れば、それさえ読めば仕事を任せられる、すなわち時間ができるということで、これは自分たちの時間が増えるということなのですね~。
我々オペレーションズは仕事がほしい、フローレンスの各事業部は時間がほしい、ということは…

誰でも理解できる、「整備されたマニュアル」があれば、仕事を任せることができ、各事業部は時間が手に入る!というわけです。

もうひとつ、Eさんの言葉で印象的なものがあります。
「記憶に頼らない仕事をする」

これは、
「人間は忘れる生き物なのでそもそも記憶に頼ることをやめよう。
マニュアルを見ればそこに書かれているんだから、人を巻き込んでこれって何だったっけ??ということになる前にマニュアルを開こう」
という解釈をし、私は日々業務にあたっております。

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必要な情報をマニュアルに落とし込む、誰でも理解できるものを作ることは、簡単なことではありません。実際、私もウンウン唸りながら作成しています。
どう表現すれば伝わるか、どの画像を使えば伝わるか。

よく、「まだ50%の完成度だね」とか「自分であと3回は読んでみて。本当に他の人が読んだとき理解できる?」などフィードバックされます。慣れたらもう一皮むけたニューな自分になれる気がします。

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私が感じるのはマニュアル整理は部屋の整理と似ている。

お恥ずかしい話ですが我が家は雑然としていて、どこに何があるのか把握しているのは私だけという状態です。
夫に言われました
「どこになにがあるのか全くわからないから、片付けしたくてもやりようがない」
夫なりに片付けをしてくれようとしていたのか、ありがとよ。そしてごめんな。
(私も何がどこにあるのか実はよくわかってないんだ。)

どこに何があるのかわからないというのは非常にストレスです。

部屋の中には今使うもの以外のものが圧倒的に多いですね。
一日の殆どを、探しものをしているような生活とは一刻も早くおさらばしたいと思っています。

小学生が持ち帰ったプリント、ポストに入っていた読まないチラシ、なんかよくわからないけどもらったパンフレット。こういうものがリビングのテーブルにどどーんと山になっていたり、もう着なくなった服が占拠しているタンス、棚の中になる久しく使っていない食器など思い出せばキリがない。

マニュアル、というよりオペレーションズが管理する棚、ロッカー、備品の仕組みを自宅にあてはめたらもっともっと家の中は整然とするはずだ、と勝手に信じて、今日も私はEさんのアツい想いをあっぷあっぷしながら聞くのです。


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Nさん。
記事の作成、ありがとうございます。

依頼主のEが書いております。

オペレーションズ名物の無茶振りに、
面白おかしく文章を書いてくださりありがとうございます。

「どこに何があるのか把握しているのは私だけという状態」について一言。

上記を解決するためにフローレンスでは外部のマニュアル制作・管理サービスを使用しています。
数年前までマニュアルがいろいろなところに点在し、かつそのクオリティはさまざま、という状況でした。

それらを整理、一元管理しつつ、品質が一定以上のマニュアルを作れるようになったのがここ1~2年くらいでしょうか。
今では特別支援学校を卒業して入社したスタッフが、マニュアルを見ながら、会社中のパソコンの設定を行えるようになっています!

今後もマニュアルを武器に、
オペレーションズは様々な場面で暗躍していきたいと思っています~。

また書きます、義務なのでね。

以上

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