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才能じゃない

今週は、エネルギー哲学本講座2回、ビジネススクールGrandir3回、妖精の庭の配信という怒涛のスケジュールでした。今日は本講座の日で、残すは明日のGrandir Eクラスです。日本時間13時からなのですが、湾岸時間だと朝の8時。スケジュール組むの下手か、と募集したときの自分に言いたいところですが、始まってしまえば楽しくて仕方ないのだから、反省なんてするわけがありません。また繰り返すのが目に見えています。


Grandirは今週が5回目、最終回です。改めてGrandirで何を教えているのかをお伝えすると、「商品の作り方」「商品の売り方」「コンサル」「日本語力」「会計」の5つです。受講者はオンライン・動画クラス合わせて、4期で200名弱。現在のクラス編成は、法人Aクラス、個人事業主Cクラス、中高大学生Eクラスです。このスクールを始めたときは、売上がしっかり立っている個人事業主をBクラスとしていたのですが、受講者は3期で3名だけでした。これが何を表しているのかというと、起業しても上手くいく人はほとんどいないということです。こんな書き方をすると「やっぱりビジネスは難しいんだ」と思うかもしれませんが、あなたが今思い描いた絵は、わたしが見ている絵とは違いますのでちょっと話を聞いてください。

ビジネスがうまくいく、つまり十分に利益を上げるために必要なのは、才能でもなく経験や実績でもなく、継続する力です。もちろん闇雲にやっていても意味はないのですが、最初のうちは意味があっても結果が伴わないので、自分の行動に価値を感じられないものです。ブログなんて書いても誰も読んでくれませんし、商品を販売しても買ってはもらえません。それで普通なのですが、いざそれを体験すると苦しくなってしまいます。
ありがたいことに、わたしは起業当初から結果が出ていました。もちろんそれには理由があります。Grandirで教えていることの2番目「商品の売り方」を、起業前から実践していたからです。ビジネスとは「商品を作って」「売る」ことです。その二つで成り立っています。そのどちらかが欠けていては売上は立ちません。商品を作ることはみなさん得意ですし、一生懸命にします。でも、どんなにいい商品があったとしても知られていなければ無いものと同じです。それではビジネスにはなりません。にも関わらず、売ることに一生懸命になれる人が少ないのです。「商品を作る」より「商品を売る」方が難しいのは、売る方が結果が出るまでに時間がかかるからです。人は楽しいことが好きです。つまらないことはしません。我慢は続きません。ビジネスがうまくいかない人のほとんどは、売り続けられなかった人です。才能がなかったわけでも、商品が悪かったわけでもありません。


売り続けられない理由はいくつもあります。しかし、それを一言で言うならば、不安です。先が見えなくて不安、何をしたらいいかわからなくて不安。だから、簡単に結果は出ないと頭では分かっていても気持ちがついていかない。そうなると人は続けられません。だから、ビジネスを成功させたければ、不安要素を極力なくしていかなければなりません。わたしがGrandirの中で「会計」を教えるのもそれが理由です。

ビジネスが始まるとき、ほとんどの人は会計を知りません。経営を学ぼうとする人はいるかもしれませんが、会計は税理士に任せるものだと思っている人が多い印象です。そして、会計を知らないまま経営者になり、よくわからないまま税金を納め、よくわからないまま決算報告を聞き、よくわからないまま売上が上がれば喜び、下がれば悲しむを繰り返します。不安なくビジネスをするには、そこから脱さなければいけません。なぜなら会計は、その国でビジネスをするためのルールだからです。ルールを知らずしてゲームをすることは不可能です。サッカーボールは、手に持ってはいけません。球を打ったら、右まわりに走らなければいけません。凶器を使うのは反則です(ダンプ松本は除く。

家計があなたの家の状態を表すものであるように、会社会計は会社の状態を表すものです。家計簿を見たらあなたの家の経済状況がわかるように、財務諸表を見れば会社の状況がわかるのです。財務諸表に載らない情報はありません。会計がわかれば、事業を俯瞰することができます。全体がわかれば人は安心します。何をすれば良いかわかるからです。


会計と聞くだけで身構える人がいますが、それも会計を知らないが故に生まれる不安です。売上が小さいうちは、その辺の紙に売上と経費をメモ書きしておくだけで事業内容を把握できます。しかし、事業というものは続けていれば変化します。大きくなります。そのときに、メモ書きやあなたの記憶力だけでは会社の状況を把握しきれなくなります。人の記憶力には限界があるからです。もしあなたが事業を大きくしたいと考えているのなら、事業を数字に置き換える必要があります。数字に置き換えて、それを決まったフォーマットに当てはめて、あなた以外の誰が見てもわかる紙を作るのです。それが財務諸表です(実際に作成するのは会計ソフトや税理士ですが)。会計というルールがあることで、複雑な税金の計算を誰かがしてくれます。国があなたの会計を把握してくれます。商品を売り続けるには、会計を知ることは必須なのです。


今週のGrandirには、Flora Academyの認定講師であり公認会計士である篠塚にも参加をしてもらいました。専門家の視点からの意見も聞きたいと思ったのです。

「私が説明を細くする必要のないくらい完璧な必要十分とはまさにこのことという、経営者のための会計でした。フローラさんは会計に強い経営者です。そこにはちゃんと理由がありました。税理士簿財という単語が経営者から出るとはwそんなフローラさんだからこそ、ここまでは知識としては必要、その先はすぐに専門家に聞く、そしてどんどん進む。それをご自身で体現しているから、みなさんに教えることが可能なのだと再認識しました」

篠塚からのコメントは本当にその通りで、必要以上を知る必要はありません。それより先はわたしも税理士に聞きます。税法は特に細かく確認をします。すぐに改正されるからです。
篠塚のコメントにある税理士簿財とは、税理士試験の科目名です。税理士試験は、会計科目と税法科目に分かれていて、わたしは20代のときに会計科目を勉強しました。税理士になりたかったのではなく、生きていくために必要だと思ったからです。その辺を話しだすと長くなるので、またいつかの機会に話しますが、その知識はやはりわたしが生きていくのに必要でした。自分で会社を経営するのにも役立っていますし、こうしてみなさんに教えることもビジネスになっています。


もしあなたから、わたしが楽にビジネスを成功させているように見えるのなら、理由は今日の記事にあります。わたしは不安なことはしません。常に最悪の事態を想定しています。失敗したと思ったらすぐに次の手を打ち、ダメだと思ったら撤退します。わからないものには手を出さないのです。会社経営も株式投資も、財務諸表が読めるからしています。会計がわからなければ、本来どちらもできないはずです。


わたしは今「スピリチュアル・自己啓発の人」なので、そんな人が教えるお金やビジネスなんて胡散臭いと思われる人がほとんどというか、そう思う人の方が正常だと思うのですが、実際に授業で教えているのは、願いの叶え方やパワーストーンの話ではなく、やる気勇気元気な精神論でもなく、何か目に見えない存在からのありがたいお言葉でもなく、経営と会計の話です。嗅覚鋭くGrandirを見つけた卒業生たちが「これを知らずしてどうやってビジネスをするつもりだったのだろう」と言いますが、本当にその通りだと思います。わたしくらいの結果で十分満足だという方は、Grandirへいらっしゃればビジネスのすべてがわかります。何をどう、どれくらい頑張ればいいのかがわかります。あとは続けていくだけです。


宣伝するつもりはなかったのですが、篠塚に言われた言葉が嬉しくて、書き始めたらこんな着地になってしまいました。これで終わります。Grandir5期の募集は、11月もしくは12月です。


2024年10月5日  ドバイの自宅にて

須王フローラ

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