見出し画像

文学フリマに知名度ゼロサークルが出店した備忘録

 いざ文学フリマ福岡の会場に向かおうとしたら通りすがりの心優しきご婦人に「あ! 開いてますよ!」と言われました。社会の窓が全開でした。トイレの中の出来事でしたのでなんとか痴女を回避致しましたが、それにしてもこれはもう切腹。

 そんなわけで、文学フリマ福岡10に参加してきました!

 文学フリマ初出店でしたが、結果から言うと大成功でした。5冊売れたらいいな〜という気持ちで向かってなんと20冊売れました。やったね。社会の窓は全開やったが。

 というわけで、知名度ゼロサークルなりに「これはやっておいてよかった!」ということがいくつかあるので、それを備忘録代わりにまとめておきたいと思います。最初のほうは当たり前だぞ! という感じかもなので、適宜目次から飛ばして読んでやってください。


告知する

 当たり前だぞ! すぎるかもしれませんが。今回私のブースで本を購入してくださった17人のうち、7人が「事前のnoteや Twitterの告知を見て気になっていた」という方でした。

 私はnoteは、ブース配置・お品書き・サンプルなどすべて網羅した記事をひとつ、どんな作品を書いているのか・どうしてそんな作品を書くに至ったのかのバックボーンを記した記事をひとつ、そしてまったく関係ないディスプレイについての記事をひとつ更新していました。

 告知記事ひとつだけではなく、バックボーンが見えるような記事ひとつ、そしてトンチキ記事をひとつ書いていたのが功を奏したのかな? と思います。

 トンチキ記事はこちら↓

 このトンチキnoteのおかげでお立ち寄りくださった方もいらっしゃったので馬鹿にできねえな〜。

 またTwitterのほうでは、しつこいかな……と思うくらい#文学フリマ福岡 のタグをつけて投稿しました。だいたい2週間前から2、3日に一回くらいかな? 直前の投稿だと怒涛の更新に飲み込まれて流れてしまうので、2週間くらい前からこつこつ告知していくほうがいいのかなと思います。

 意外だったのは、「webカタログを見てきた」という方がいなかったこと。そうなんだ〜。まあたまたまだと思うのでwebカタログも絶対詳しくねちっこく自作紹介しておいたほうがいいと思いますけどね。


見本誌を提出する

 これも当たり前のことですが、2人の方が見本誌を見てブースまで来てくださいました。ありがとうございます。

 あと後述もしますが、見本誌コーナーで手に取ってもらうためには表紙にこだわる必要があるかも〜とも思います。表紙のデザインだけじゃなくて、特殊紙を使うとか装丁にこだわるのも大事なのかも……。ちなみに今回私はアラベール+マットPP、ペルーラ+マットPPでしたが、箔押しとかのほうが目立ったかもね。

 それとラベルの内容はできるだけ詳しく書いたほうがいいのかな? 私はキーワードのところに「崇拝」とか「劣等感、憧れ」というように感情の種類まで書きました。照れてクールにまとめてる場合じゃねえ! と思って。


無配を作る

 これも歴戦の猛者たちのなかでは当たり前のことかもしれませんが。

 17人のうち2人が「無配を見て戻ってきてくださった」方でした。私はポストカードの裏面に自分の創作に対するスタンスを記したエッセイを載せていたのですが、ポストカードは印刷所に頼んでも安いし、ぐしゃっとならないし、おすすめです。我ながらいいチョイスだったと思います。エッセイのほかにTwitterとnoteのQRコードも載せておきましたが、これが功を奏すかどうかはこれからですね。

 あとこれは自分が一般来場者だったときに思ったことで、無配でコピ本をいただけるのはとってもうれしいんですが、なにせ文章量多くてその場で読めないので、戻って買おう! という行動にはつながりにくかったんですよね……。その点ポスカなら文章が短いので、その場で読んでくださってた方も結構いました。

 さらにこれも一般来場者だったときの感想ですが、意外と無料配布にブース番号を書いている方が少ない! これは勿体無いんじゃないかな? と思いました。もちろんたくさん刷って次回のイベントでも使いまわしたいからブース番号を印字できない……という意図があるのもわかります。

 ので、私は楽天で「貼って剥がせるネームシール」を発注してポストカードにあとから貼りました。余った分のポストカードからはネームシールを剥がして次に使いまわせるって寸法!

 ちなみに私は100枚刷りました。50枚より100枚のほうが安かったんで……。結果的に(まだちゃんと数えてはないですが)80枚くらいは配ったかな? と思います。福岡はこないだ一般来場した大阪に比べると人波が落ち着いていたので、そんなに積極的に配る場面があったわけでもないのですが、それでも80枚だもんね。東京とか大阪ならもっと刷ってもいいのかも。


キャッチコピーを決める

 これは誰に言われたわけでもないのですが、無料配布を配る上で決めておいてよかった〜! と思ったことです。

 私のブースは「『恋じゃない』をあきらめない」をキャッチコピーとしていて、それをポスターにも全面に出していました。すると、それを見て少しでも興味を惹かれた方はやっぱりじっとポスターを見つめるんですよね。そしたらこれは無配チャンス! さっと無料配布を差し出して、「よろしければどうぞ」と言えばいい。

 逆に、キャッチコピーがでかでかと書かれたポスターを見てもすっと視線を逸らす方は私のブースのお客さんではない、というのがすぐにわかります。無料配布を差し出しても受け取ってもらえないだろうなあ、というのが予測できるんです。

 キャッチコピーを決めて、それをでかでかと掲示しておくことで、通りすがりの来場者さんが「自分のブースのお客さんなのか」一目でわかるようになるわけです。これは結構よかったな、と思いました。

 ちなみにキャッチコピーをでかでかと掲示した私のブースはこんな感じでした。もっとデカくてもよかったかもしれん……(デカさで勝て)。


ビジュアルを統一する

 ブースに立ち寄ってくださった方のなかに、「ツイートの内容はうろ覚えだけどポスターのビジュアルを覚えてた」という方がいらっしゃいました。

 今回私は、ポストカード、ポスター、お品書き、noteのサムネイルにすべて同じデザインを使っていました。

 サークルチェックされる方たちはたくさんのツイートやnote、webカタログを見ます。その中で、どのブースがどんな本を出しているかすべて覚えることは難題なんだな、と改めて気付かされました。

 ですので、できるだけわかりやすく、インパクトのあるビジュアルを用意し、告知をすべてそれで統一するというのは意味のあることなのではないかと思います。

 ちなみに私が用意したポスターはこれ。

 メンフィスというデザインらしいです。私は勝手にレトロポップって呼んでたんですけど。会場で出会ったデザイン本業の方が教えてくださいました。こういう出会いがあるのもおもしろいね。


表紙に凝る

 一人ジャケ買いしてくださった方がいらっしゃいました。ありがてえ……。

 私は表紙も無配もポスターもすべてwordで作っているんですが、wordだからとあきらめず素敵素材と素敵フォントをお借りして目立つ表紙を作ることがなんだかんだ言って一番大切なのかも!? と思いました。

 先述しましたが、装丁に凝るのもいいかも。これはwordで表紙を作っている同志への豆知識ですが、STARBOOKSさんはOfficeからのPDFでも箔押し・特色印刷が可能です(やったことありますがとてもきれいでした)。さらに毎割を使えば比較的印刷代をお安く抑えることも可能です。ぜひ一度使ってみては。

 あとご購入にはつながりませんでしたが、タイトルを見て「ネーミングめっちゃいい笑」と言ってくださった方もいました。やっぱタイトルも大事なんだな……! と思った瞬間。


最後まで撤収しない

 最後の最後、閉会のアナウンスがあったまさにそのときに1冊買ってくださった方がいらっしゃいました。

 正直最後のほうはもう売れなさそうだしたたんでもいいかも〜と思って片付け中だったんですが、最後までこうして買い物を楽しんでくださる来場者さんがいらっしゃるんだなあ……! と思いました。少しずつ片付ける程度なら大丈夫だと思いますが(じゃないと撤収間に合わないし)、頒布物自体は最後まで机の上に置いておくのが吉だな、と思いました。

 実は14時くらいに撤収して太宰府天満宮に観光に行こうかなと思ってたんですが、行かなくてよかった笑 このあたりは二次創作系のイベントとは違う点ですね。


 そんな感じで、初参加・知名度ゼロなりにやっておいてよかったことをいくつかまとめておきました〜。イベントの感想自体はまた後ほどまとめようかな? とっても楽しかったです!

 最後に告知ですが、今回の新刊2冊はどちらも増刷して通販に回す予定です。そして次回のイベント参加は1/19の文学フリマ京都を予定しています! 私にとっても京都は第二のホームなので楽しみです。関西のみなさんよろしくお願いします!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集